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「格差是正へ富裕層増税」 ― NY新市長が就任演説

2014-01-03 | 国際ニュース・世界情勢

 昨年11月の選挙で米国最大の都市ニューヨークの市長に当選したビル・デブラシオ氏(民主党)の就任式が1日、市内で行われました。デブラシオ新市長は「不公正と不平等とたたかう都市」を目指すと語り、経済格差の是正の公約実現に取り組む姿勢を強調しました。

 デブラシオ氏は就任演説で、「われわれの愛する町を駄目にする危険のある経済的、社会的な格差を終わらせる必要がある」と指摘。年収50万ドル(約5300万円)超の富裕層を対象とした増税、有給病気休暇の拡充、就学前教育の充実、低所得層向けの住宅建設などに着手すると述べました。

 人種差別的に行われているとして違憲判決が出た警察による通行人の所持品検査については、「有色人種の市民の尊厳と権利を守るために改革を行う」と言明しました。

 12年間市長を務めた大富豪のブルームバーグ氏(共和党)のもとでニューヨークは経済的には発展しました。しかし、住宅賃貸料が約4割、公共交通運賃が6割近く値上がりするなど、貧困層は打撃を受け、経済格差の広がりが問題になっています。

 デブラシオ氏は格差是正を主要公約に掲げ、幅広い市民から支持を得ました。ニューヨーク市の動向は他都市にも影響を与えるため、新市長の就任は「全米の進歩的な人々に希望を与えている」(米メディア)といわれています。


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