民進党は28日の両院議員総会で、前原誠司代表が提案した新党「希望の党」(代表・小池百合子東京都知事)への合流方針を満場一致で了承しました。同党は事実上解党します。
「希望の党」は、安保法制=戦争法を容認、改憲論議推進の立場であり、同党との合流は、4野党党首間の繰り返しの合意を一方的にほごにし、市民連合との合意を裏切るものです。
前原氏の提案は、(1)今回の総選挙における民進党の公認内定は取り消す(2)民進党の立候補予定者は「希望の党」に公認を要請することとし、「希望の党」との交渉および当分の間の党務については代表に一任する(3)民進党は今回の総選挙に候補者を擁立せず、「希望の党」を全力で支援する―というもの。「希望の党」の公認を受ける議員・候補は民進党から離党します。
総会で前原氏は「もう一度二大政党にするためだ」と主張しました。
総会では、4野党共闘の枠組みを崩すことへの懸念や支持者への説明を求める意見が出されましたが、最終的に満場一致で提案を了承。「希望の党」の公認を得るための対応などは前原氏に一任しました。
前原氏は議員総会後の会見で、「4党での協力も選択肢だったが、やはり政策理念、方向性で一致するところと協力したい」と語りました。「希望の党」の小池代表は10日あまり協議してきたと明かし、政策をすりあわせて候補者調整に入ると述べました。
同党衆院議員の多くは「希望の党」の公認を得ることを目指すと見られます。
総会後、参加議員からは「二大政党制を目指すという原点に立ち返る」という発言の一方で、「小池都知事とは政策・理念が違う。忸怩(じくじ)たる思いだ」という声も出されました。