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 国際秩序の土台崩す 侵略・植民地支配肯定

2019-08-17 | 政党・政治家・官僚 の在り方を問う!

 安倍晋三首相は終戦記念日の15日に、靖国神社に代理人の稲田朋美自民党総裁特別補佐を通じて玉串料を奉納しました。戦前の日本の侵略戦争を正当化する宣伝拠点の靖国神社に玉串料を奉納することは、首相自身が同神社と同じ立場であることの表明です。

 一方で、安倍首相は、同日の政府主催全国戦没者追悼式での式辞では、歴代首相が言及したアジア諸国に与えた「損害と苦痛」への「深い反省」には触れませんでした。

 安倍首相は民放テレビの党首討論で、韓国への貿易制限強化の事実上の理由として徴用工問題を挙げました。韓国側も、侵略戦争や植民地支配と結びついた徴用工問題での制裁と受け取っています。このような事態のもとでの侵略戦争・植民地支配を正当化する行動は、日韓関係のさらなる悪化をもたらし、国際的な批判を招くものです。

 靖国神社は元来、慰霊の施設ではありません。戦前の靖国神社は、陸・海軍両省などの軍事当局が管理しました。天皇のために「名誉の戦死」をした軍人などを「護国の英霊」としてまつり、国民を戦場に動員する精神的支柱の役割を担ってきました。

 戦後の靖国神社は「英霊の顕彰」の名のもとに、旧日本軍の武勲をほめたてることを目的としています。東京裁判で「平和に対する罪」で裁かれた東条英機元首相らA級戦犯まで合祀(ごうし)しました。(1978年)

 神社内の戦争博物館の遊就館は、日本の過去の戦争を「自存自衛の戦争」「アジア解放の戦争」と美化し、宣伝することを存在意義とする特殊な施設です。

 稲田氏は首相のメッセージとして「わが国の平和と繁栄が祖国のために命をささげたご英霊のおかげであると感謝と敬意を表する」と述べました。これは改憲右翼団体の「日本会議」など、侵略戦争を美化・正当化する「靖国」派の主張そのものです。

 靖国神社への玉串料の奉納が示す、安倍首相の侵略戦争・植民地支配肯定の立場は、戦後の国際秩序の土台を崩すもので、世界やアジア諸国からの批判はまぬがれません。

 

 

 

 

 

 


 


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