臨時国会は6日が会期末です。与党は、国民の目、耳、口をふさぐ「秘密保護法案」の参院での可決・成立を狙っており、情勢は緊迫しています。一方、国会審議を通じて法案の危険性がいっそう明らかになり、成立強行を許さないたたかいも高まり、今国会は最大のヤマ場を迎えます。1日には各地で日本共産党や幅広い団体が街頭で訴え。「パレードに街頭から参加する人がたくさんいて盛り上がった」(大阪・御堂筋)などの反響が広がりました。
日弁連宣伝 人・人・人
日本弁護士連合会(日弁連)の山岸憲司会長らは1日、東京都内で、秘密保護法案の廃案を求める街頭宣伝を行いました。宣伝場所の新宿駅西口は、「絶対廃案」と書いたプラカードなどを持った聴衆で身動きがとれないほど。「希代の悪法を廃案に追い込む」との各弁士の訴えに「がんばるぞ」の声と拍手で応える“決起集会”の様相でした。
インターネットのツイッターを見て駆けつけた男性(27)=世田谷区=は、「秘密保護法案は民主主義を終わらせます」と書いた手づくりのプラカードを掲げました。「みんなの力で絶対に廃案に追い込みます」と話します。
山岸会長が、「国民、ジャーナリストを厳罰に処し、民主主義を劣化させる法案。廃案にしよう」と訴えると拍手がわきました。
佐野善房同副会長は、反対する国会行動を「テロリスト」呼ばわりした石破茂自民党幹事長について、「市民の声で政治を動かすのが民主主義だ」と批判しました。
福島から駆けつけた小池達哉同県弁護士会会長は、福島市内の公聴会で全員が反対した翌日に衆院で強行採決した暴挙に抗議し、「東京電力による原発事故の被災者は政権与党の横暴を許さない。力を合わせて廃案にしよう」と訴えました。
世論は徹底審議求める
秘密保護法案に対して反対・慎重審議を求める国民の声は日に日に広がり、ノーベル賞受賞者や宗教者なども反対・廃案を表明。国会には連日、朝から夕刻・夜まで、廃案を求める市民がつめかけ抗議行動を続けています。
国民の知る権利を侵害し、「秘密」を漏えいした公務員・民間業者や、「秘密」にアクセスしようとする国民を処罰する希代の悪法は、参院での審議を通じてもその危険性がますます明らかになっています。世論の盛り上がりを受け、法案採決を急ぎたい与党は、参院国家安全保障特別委員会で所管閣僚(官房長官)の出席を拒否するなど国会ルール無視のむちゃくちゃな運営をしています。
これに対し参院の野党7党は、衆院で法案に賛成したみんなの党も含め、徹底審議を与党に求めることで一致しました。法案質疑、参考人質疑とともに中央・地方公聴会を開催することが必要です。2日は国家安保特別委員会での質疑が予定されています。
日本共産党は、「廃案を求めている政党間の連携を最大限追求し、可能な限り協力・共同の行動をとるため努力する」「院外の国民のたたかいとスクラムを組み圧倒的世論の包囲で断念、廃案に追い込むことを最後まで追求する」(志位和夫委員長)立場を貫きます。
会期末にむけ、生活保護法改悪案、社会保障プログラム法案、産業競争力強化法案、戦略特区法案など、他の悪法の成立も画策されています。