総がかり行動実行委員会は8日、東京・新宿駅西口で「戦争法案廃案! 安倍政権退陣! 大街頭宣伝」をおこないました。どしゃぶりの雨のなか、「強行採決ゼッタイ反対」と書いたプラカードを掲げた人たちで数十メートル先の歩道橋のデッキまで埋め尽くされました。日本共産党の志位和夫委員長、民主党の岡田克也代表ら野党4党の代表が宣伝カーでがっちり手をつなぎ、「国会の中と外で手をつないで廃案までがんばりぬこう」という訴えに、聴衆から歓声とともに「安倍政権を倒すぞ」という声があがりました。
「野党共闘を強め、廃案に追い込むために最後まで頑張りぬく」。こう表明した日本共産党の志位委員長は、3カ月余の国会論戦を通じて、憲法違反、民主主義破壊、自衛隊の暴走の三つがはっきりしたと告発。「もはや一かけらの道理もありません。戦争法案を必ず廃案にしよう」との呼びかけに、「そうだ」の声と拍手が湧き起こりました。
民主党の岡田代表は「私たち野党も力を合わせて頑張る。ともに力を合わせて廃案に追い込もう」と力を込めました。社民党の福島瑞穂副党首(参院議員)と生活の党の主濱了副代表(同)も訴えました。
安保関連法案に反対するママの会から町田ひろみさん、SEALDs(シールズ)の奥田愛基さんらが廃案にむけて訴えました。町田さんは「世界中のママと一緒に、だれかの子どもであるみなさんと一緒に廃案になるまでともにがんばりましょう」と訴えました。
「中央公聴会の日程を強行議決したことに怒っている」と切り出した奥田さんは「安倍がどうでようとも民主主義はとまらない」と強調。「戦争反対」「強行やめろ」とコールしました。
スピーチに聞き入りながら涙を流し、「絶対に止める」とつぶやく女性も。偶然通りかかったという大学3年生の男性(21)=東京都小金井市=は「強行採決しようとしている政府に疑問がわく。以前、デモに行ったことがあり、また参加したい」といいます。
仕事が終わって埼玉県草加市から駆けつけた男性会社員(60)は「この国の民主主義と立憲主義を守るたたかいだ。国民の怒りの力で必ず安倍政権をつぶす」と話しました。
国会緊迫 与党、公聴会日程強行
自民、公明の与党両党は、8日の参院安保法制特別委員会での参考人質疑終了後、来週の戦争法案採決強行へ向けて15日の中央公聴会開催を突然提案し、日本共産党、民主党などの野党が激しく抗議する中、議決を強行しました。次世代、元気、新党改革などの野党は賛成しました。
与党はまた、14日に安倍首相出席の質疑も同日の理事会で提案しました。
日本共産党、民主党、維新の党の野党3党は共同で記者会見を開き、与野党合意に基づく委員会運営の原則を踏みにじるものだと厳しく批判しました。日本共産党の井上哲士議員は「憲法違反の法案にこれだけの批判が広がる中、採決への通過儀礼のように公聴会を一方的に決めるやり方は国民無視の姿勢で許されない」と述べました。