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安倍首相 メディア幹部と会食 ― 昨年は十数回 どう喝と介入の一方で右派との親密さ目立つ

2017-01-20 | 報道・ジャーナリズム

 安倍晋三首相とメディア幹部との会食が、昨年も十数回にわたって重ねられました。安倍政権によるメディアへの露骨などう喝と介入の一方で、目立つのは右派メディア幹部との親密さです。

 昨年2月、高市早苗総務相は国会で、政府が「政治的公平に反する」と判断した放送局には停波を命じることができると答弁。首相も擁護しました。この「停波」発言に代表されるように、安倍政権によるメディアへの露骨などう喝と介入、干渉はとどまることを知りません。こうしたなか、NHKや民放の報道番組の主要キャスターが3人も降板する事態も起きました。

 その一方で、首相は昨年もメディア幹部との会食を重ね、赤旗紙の調べでは15回に及んでいます。とくに、渡辺恒雄「読売」本社グループ会長とは、2014年新築なった東京本社ビルで、「産経」「日経」などの幹部を交え、2度にわたって会食。ゴルフ場での会食を加えると3回になります。昨年11月16日には、「読売」東京本社ビルで講演も行っています。

 各社論説幹部など固定メンバーとの年2回の会食も恒例となっていますが、昨年は別に「産経」「読売」といった右派メディアの論説委員や政治部長とも、2回ずつ個別に会食。時事通信の特別解説委員とも個別に会食しています。

 権力者とメディア幹部の会食は、「権力の監視」というジャーナリズムの根幹をゆるがす問題として批判をあびてきましたが、改まる気配は一向にありません

安倍首相とマスメディア幹部との会食(2016年)

 日時    会食相手(会食場所)

 1・21  渡辺恒雄「読売」本社会長、橋本五郎・同特別編集委員、今井環・NHKエンタープライズ社長、清原武彦「産経」相談役、ジャーナリスト・後藤謙治、芹川洋一「日経」論説委員長、評論家・屋山太郎(読売新聞東京本社ビル)

 1・29  西沢豊・時事通信社社長、田崎史郎・同特別解説委員、渡辺祐司・同編集局長、阿部正人・同政治部長(東京・飯田橋のグランドホテル内、フランス料理店「クラウンレストラン」)

 2・12  阿比留瑠比「産経」論説委員、有元隆志・同政治部長(東京・赤坂エクセルホテル東急内、レストラン「赤坂ジパング」)

 2・18  田中隆之「読売」政治部長ら(東京・霞ケ丘町の日本料理店「外苑うまや信濃町」)

 3・9   芹川「日経」論説委員長、内山清行・同政治部長(東京・新橋の日本料理店「京矢」新橋店)

 5・16  大久保好男・日本テレビ社長、秋山光人・日本映像社長らマスコミ関係者(東京・銀座の中国料理店「飛雁閣」)

 6・2   石川一郎・BSジャパン社長付、小田尚「読売」論説主幹、粕谷賢之・日本テレビメディア戦略局長、島田敏男NHK解説副委員長、曽我豪「朝日」編集委員、田崎時事特別解説委員、山田孝男「毎日」特別編集委員(東京・京橋の日本料理店「京都つゆしゃぶCHIRIRI」)

 8・16  日枝久フジテレビ会長〔他に加藤勝信1億総活躍担当相、岸信夫外務副大臣ら〕(山梨県山中湖村のホテルマウント富士内、宴会場「メヌエット」)

 9・1   渡辺「読売」本社会長、清原「産経」相談役、福山正喜・共同通信社社長ら(読売新聞東京本社ビル)

 10・17 阿比留「産経」論説委員兼政治部編集委員ら(「赤坂ジパング」)

 10・21 田中孝之「読売」編集局総務、前木理一郎政治部長(東京・赤坂の日本料理店「古母里」)

 12・2  喜多恒雄「日経」会長、岡田直敏・同社長ら(東京・内幸町の帝国ホテル内、宴会場「梅の間」)

 12・3  渡辺「読売」本社会長〔他に御手洗冨士夫経団連名誉会長ら〕(神奈川・茅ケ崎市のゴルフ場「スリーハンドレッドクラブ」内のクラブハウス)

 12・6  朝比奈豊「毎日」会長、丸山昌宏・同社長ら(東京・元麻布の日本料理店「東郷」)

 12・20 石川・BSジャパン社長、小田「読売」論説主幹、粕谷・日本テレビ解説委員長、島田NHK解説副委員長、曽我「朝日」編集委員、田崎時事特別解説委員、山田「毎日」特別編集委員(日本料理店「京都つゆしゃぶCHIRIRI」)


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