港で働く人たちの産業別労働組合、全国港湾と港運同盟(連合加盟)は23日、労働条件の最低ラインを守り、大幅賃上げを実現するため、日本全国すべての港湾で24時間ストライキを決行しました。
(写真)「ストライキ決行中」の横断幕を背に団結を固める
港湾労働者たち=23日、横浜市
横浜港では、全横浜港湾労働組合連合会が始業時間の午前8時から、ふ頭のゲートに「ストライキ決行中」の横断幕を張って封鎖。スト破りで作業している会社がないか、静まりかえった港湾を巡回しました。
全国港湾は、港運業者の中央団体の日本港運協会(日港協)と中央団体交渉を行い、すべての港湾労働者の労働条件の最低ラインを決める「産業別労働協約」を結んでいます。
今春闘で、全国港湾は物価上昇や消費税増税から労働者を守る賃上げを求めました。ところが、日港協が、労働条件の一部を個別企業に丸投げすることや産別最低賃金協定の廃止を言い出したため、抗議のストに突入しました。今回のストで解決しない場合、29日にもストが準備されています。
港湾では、規制緩和と大企業の圧力で、港湾利用料金が抑えられ、労働者の賃金が確保できなくなっています。全国港湾は港運事業者に対して、270兆円の内部留保を持つ大企業からきちんと料金を受け取り、賃上げを行うよう求めています。