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コーヒー各社乱戦

2014年05月12日 12時10分52秒 | 学習支援・研究
コーヒー各社乱戦 高価格、コラボ店舗…
コンビニと差別化加速

フジサンケイビジネスアイ
2014年5月10日(土)08:21


表:国内のコーヒー消費量
 
1杯1000円近い高価格帯のこだわりコーヒーを提供したり、
別の業態とコラボレーションする新たな取り組みが
コーヒーチェーンなどで活発化している。
低価格を武器とするコンビニエンスストアの
いれたてコーヒーが爆発的にヒットする中、
差別化を図る動きだ。コーヒーの国内消費量は
現在、中学生以上が1人当たり1週間に平均で
10杯強を飲む計算だが、それをもう1杯増やそうと
各社の乱戦がさらに激しさを増してきた。

1杯800円超の「ハワイコナ」のコーヒーは、
通常のスターバックスコーヒー店とは違い、
手でお湯を差し入れるハンドドリップ方式で
丁寧にいれられる。東京・二子玉川の住宅街の外れにある
「インスパイアード バイ スターバックス」は
メニューとともに雰囲気も通常のスタバ店舗とは異なり、
大きな窓で開放的な店内は明るく、
テラス席もある。おなじみのダークグリーンの看板もない。

機械で抽出するコーヒーも限られた店舗にしか導入されていない
最新鋭のコーヒーマシンが使用され、
エスプレッソは豆を選ぶこともできる。
価格は400~500円程度からと若干高めの印象だが、
「特に高く設定しているのではなく、扱っているものが違う」
(スターバックスコーヒージャパン広報)ためだ。

オフィス街や繁華街の従来店舗と異なり
「近隣住民にくつろげる空間を提供する」というコンセプトで
住宅街に出店するインスパイアードは
都内で3店舗に増え、人気を集めている。

タリーズコーヒージャパンは今年2月、
東京・表参道にオープンした旗艦店に産地別のコーヒーを
専門のアドバイザーが客の好みを聞きながら提供する
「シングルオリジン」カウンターを設置した。
1杯580~800円と高めだが、
「1杯当たりの豆の量は他店の倍以上。
生産者の情熱を感じてほしい」(同社広報)。
来客数も順調に伸び、同様の店舗を増やす検討も進めているという。

コーヒー卸大手のキーコーヒーは4月、
3種類の新コンセプト店を一気に開店した。
川崎市・武蔵小杉にはチョコレートケーキなどで有名な
「トップス」と、独自のコーヒー豆熟成方法
“氷温熟成”をネルドリップで提供する
キーズカフェのコラボ店「キーズカフェ トップス」の
1号店をオープンした。

また、キーコーヒー傘下のイタリア料理チェーン、
イタリアントマトによる新業態カフェ「ファリ・ブール」の初の
店舗を東京駅八重洲地下街にオープン。
ハンドドリップコーヒーにキッシュや
タルトを豊富に取りそろえた。カナダ発のカフェ
「ブレンズコーヒー」のフランチャイズ展開に向けた
モデル店もグループ会社が東京・田町に出店。
エスプレッソの表面にミルクで絵を描く
“ラテアート”の模様を客に合わせて作るのが特徴だ。

キーコーヒーの小沢信宏取締役は
「グループの飲食ノウハウやリソースを有効活用し、
他企業のブランドとの連携で価値を高めることができる」と、
同様の店舗を拡充する方針を示す。

コンビニコーヒーの躍進もあり、コーヒーの国内消費量は
13年に前年比4.3%増の約44万6,000トンと
過去最高を記録。帝国データバンクによると喫茶店を経営する全国1,097社の
12年度の売上高合計は前年度比4.3%増と2年連続で伸びた。
「業種・業態の垣根を越え、さまざまな場所で
コーヒーが提供され、飲用する機会が増えてきた」(小沢氏)

高価格帯のこだわりコーヒーやコラボ店舗などの増加も、
低価格コーヒーに対抗するというよりは、
「国民的飲料になってきた」(業界関係者)という
コーヒー人気の高まりを機に、
新たな提案で一層の需要を開拓しようという各社の思惑が強い。
増えたといっても日本人のコーヒー消費量は
1人当たり年間3キロ強で欧米よりも大幅に少なく、
需要拡大の余地は大きい。

米国では、コーヒー豆の産地やいれ方に徹底的にこだわる
「サードウエーブコーヒー」の台頭が著しい。
その筆頭格で、グーグル傘下のベンチャーキャピタルなどが出資する
「ブルーボトルコーヒー」が近く東京に進出する見通しだ。
焙煎(ばいせん)所を併設し、焙煎したてのコーヒーを提供する
こだわりぶりで、業界では「黒船襲来」ともささやかれる。
次々と新たな刺激が加わる競争を通じ、
コーヒー市場の拡大は当面続きそうだ。
(池誠二郎)

http://news.goo.ne.jp/article/businessi/business/fbi20140509000.htmlより

進むコンビニの小型スーパー化

2014年05月12日 00時12分44秒 | 学習支援・研究
進むコンビニの小型スーパー化 
高齢化などで需要、各社相次ぎ参入

フジサンケイビジネスアイ
2014年5月8日(木)08:21

 
コンビニエンスストアが、首都圏を中心に
生鮮食品を強化した小型スーパー市場に相次いで参入している。
本業のコンビニの出店競争が激化し、
新業態で出店にふさわしい新たな立地や
客層を開拓するのが狙いだ。
高齢化や単身世帯の増加で商圏が縮小する中、
これまですみ分けをしてきたスーパーとの競合は避けられない。

「かさばる商品は持ち帰るのが大変。
近くでほしいものがそろうのはうれしい」。
ゴールデンウイークの4日、
横浜市港北区に開店したローソンの小型スーパー
「ローソンマート高田東店」。
店舗近くに住む女性(85)はこう話し、
バナナやジュースを買い求めた。

同店舗の面積は、ローソンの1.5~2倍の約210平方メートル。
店頭には、ダイコンやキャベツなどの生鮮食品も並んだ。
店から300メートル離れた場所に食品スーパーがあるが、
自宅に少しでも近い店を選択する消費者も多い。

ローソンは、100円均一で野菜などの生鮮食品を扱う
「ローソンストア100」を展開してきた。
今回のローソンマートは、ストア100の商品を軸に
価格帯を広げ、2~3人分の食肉や調味料などの品ぞろえを重視した。
大人向けのオムツや食器など、コンビニに置いていない商品も取り扱う。
公共料金の収納代行やATM(現金自動預払機)など、
コンビニならではのサービスを提供する一方、
競合するスーパーの動向をにらみ、値引き販売も行う。

ローソンマートの安平尚史社長は
「40代の主婦や高齢者の利用が多く、
女性客が(ストア100に比べ)6%程度伸びている」と分析する。
女性客や高齢者層はコンビニが不得手としていた層で、
小型スーパー化した狙いが的中したといえる。

日本フランチャイズチェーン協会によると、
3月末のコンビニ店舗数は4万9,930店で、
直近1年間で約2400店増加した。
出店競争が激化しており、コンビニ出店用地の確保が難しい状況だ。
乗用車で来店する消費者も多く、
駐車場を備えたコンビニも増えている。

これに対し、ローソンマートは、
商圏を徒歩や自転車で利用できる半径300~500メートルに設定した。
駐車場を設けないことで、
「出店する立地の選択肢が広がる」(安平社長)。
従来のコンビニと異なる新しい立地条件で、
2014年度中に100店を新規出店する方針だ。

小型スーパーをめぐっては、コンビニ各社が相次いで参入している。
ファミリーマートは食品スーパーのイズミヤと
共同で13年10月、大阪市内に新店舗を開いた。
生鮮や総菜分野といったスーパーの調達網と
コンビニのサービスを一体化させることで差別化を図る。
サークルKサンクスも今年6月に
生鮮食品を強化した新店舗を開く計画だ。

コンビニに先駆けて小型スーパーで勢力を伸ばしているのは
スーパー大手のイオンだ。首都圏を中心に
小型スーパー「まいばすけっと」を約450店展開。
他社が撤退した店舗を改装して利用するため、
出店コストが低く、これまで店舗網の少なかった都心部で
急速に店舗を拡大している。商品は購入頻度の高い生鮮品や
牛乳などを中心に約2000品目に集約した。
「常にほしい商品がすぐに見つかる利便性が評価されている」
(イオン)といい、16年度中に
1,000店に拡大する計画だ。

高齢化や働く女性の増加で郊外の大型店への集客が難しくなる一方、
スーパーの撤退で近くに商店のない買い物難民の問題も
深刻化している。小型スーパーの成否は、
流通業の商圏再構築の鍵を握る。
(松岡朋枝)