2021年2月20日(土)☀ 天女の舞
栃尾辻からの続きです
チチが 何度も言う
ここから天女の舞はすぐそこだ
30分も歩けば着くぞ!
がんばれ!とは言わないが
そういっているように聞こえる
もうすぐなんだ…
アイゼンは付け替えた!
天女の舞は絶対踏もう!
栃尾辻から天女の舞までの道は
冬の置き土産の様な雪が一面を覆い
まだまだ 冬の面影濃く迎え立つ
樹林帯に延びる光と影
雪面のゼブラを割って進む
一段と明るくなる稜線 最高だ!
天女の舞へと延びる稜線は まるで天へと誘うよう・・・
前へ運ぶ足は重く
一歩出しては 二呼吸止まり
二歩出しては 溜息が漏れる
それでも しんどいと感じる事は少なくなった
差し込む日差しの明るさと
冷たい風のハーモニーに刺激されて
疲れている足が、不思議と前に出ていくのだった
天にも上るスカイライン…?
そこは雪原の天女の舞の入口
スカイラインに立つと そこは
ひろ~い 天女の舞♡舞台!
疲れも 何もかも 一気に弾けて宙を舞う
ここが天女の舞…
暫し 茫然と立ち尽くす
チチはうん十年ぶり
私は初めての天女の舞…
いつか訪れたいと思っていた所に
今 辿り着いたのだ
天女の舞1450m
山の広場の様に 天女の舞には
意外に多くの人が訪れていた まさに
天女の舞の舞台裏の賑わいを見せていた
その先行者たちを横目に足を止めず
そのまま 天女の頂を目指した
天女の頂へ・・・!
急な登りを10分ほど頑張る
樹林のピークが目的地?
天女の舞岳と書かれた標識
天女の頂 1518m
樹林帯の狭い頂で 縦走路上の山頂だった
樹に取り付けられた標識には二つの名前が書かれていた
天女の舞岳
天女の頂
どちらで呼ぶかは
その人の感性に任せるものなのか…
天女の舞岳の頂と勝手に呼んで納得する
今日は予定にしていた頂仙岳はお預け…
時間も時間であるので そのまま引き返して
天女の舞で少し長めの休憩を取る事にした
天女の舞まで戻ろう
天女の舞 再び
頂を踏んでいる間に 人はどこかに移動したのか
数名の登山者だけが残り
静けさを取り戻しつつあった
風の通り道を避けるようにして
東側の斜面に腰を下ろした
目の前の大峰の山々の姿を見ながら
ホットなブレイクタイム
この日は 最高のご褒美をいただけた
大日岳と稲村岳
天女の舞はだだっ広く 例年より雪は少ないが
雪原は無数のトレースを残して広がっている
天女の舞には 境界線というものは存在しないのか
天女が舞い降り その華麗なる舞を披露するように
どこまでも どこまでも 春のスポットライトを浴びた
白い舞台が広がっている
今日の行程はここまでになった事もあり
暫し 時を止めて遠望を望みながら
この一時を堪能した
天女の舞から頂方面を見る
引き返そう…
栃尾辻へ下ろう
栃尾辻の小屋が見えてきた
避難小屋の中
そのまま止まらず下っていく
深き森の中へと 引き込まれる感じがした
同じ尾根道が違う道のよう
邪念も何もかも 吸い取られていく春の空
林道の筋がみえ その上にヘリポートが見える
この季節ならではの展望と明るさが
心を解して優しく導く
復路は少し距離は有るけど
アップダウンは無く
ヒヤッとする雪付きのトラバースもない
平坦な林道へ抜けて歩く事にした
林道が見えてきた
復路は 林道歩きを選択!
これで楽に下れると思った…
意外に雪は多いが楽勝と思った…
ゲッ!大岩ゴ~ロゴロ!
ザレ場は小さな落石の音が…
吹き付けの擁壁の上は…今にも…
歩いてきた稜線
あの稜線を歩いてきたんだな
チチの声に振り返ってみると
裸木の向こうに姿を現す稜線
この季節ならではのご褒美の様な景色に
足を止めて眺めた
見えていたヘリポートへの階段
昼の月
尾根上からみた ヘリポートへの階段が現れる
その先にあるはずのヘリポートは見えないが
昼の月が見えた…
何かいい事あるかな♪
林道出合の取り付き点に戻った
林道から登山道へ
第2鉄塔素通り
復路では雪が消えていた
下山ルートの標識に従って…
ここも雪がない…
凍った所も無くなっていた
午後から気温も上がり 雪が意外に早く消えたようだ
やはり雪は融けている
思い切ってアイゼンを外す
往路でつけた場所と同じ所だ
外して正解!春の陽気
第一鉄塔に着く
鉄塔からの眺望最終
アイゼンを外して正解だ!
解放された足は軽やかになる
しかし…
雪は無くとも 地面はズルズル!
滑りやすい事には変わりなし!
そして ここから地獄の1丁目に突入する
植林の急坂は階段の始まり
地獄の階段の正体
一歩一歩踏みしめて下る
薄暗い樹林帯の先が明るくなった…
登山口まで降りてきた…
闇から光のある所に出ていく気分だ
家の裏側の登山道
川合登山口
川合登山口への標識
天川村役場駐車場
今回は・・・
スノーシューで遊べると思っていた
しかし 雪は頂上付近の稜線にあるだけで
スノーシューは歩荷の一部になってしまった
冬のフル装備とは言えないが 期待して持ってきたものは
ただの歩荷の担い手となったに過ぎなかった
それでも 久々に15Kg以上の荷を持って歩く事で
歩き方の欠点 体力の低下等いろいろと見直す機会となった
私にとって初めての天女の舞は 試練の舞となったが
いいお山だったと 気持ちは日本晴れだ♪
終
日が経ち段々と、記憶も曖昧になるところがあり
最終的には早足で綴った形になってしまいましたが
最期まで お付き合い下さって
本当にありがとうございました
とても励みになっております
コースタイム
8:04 天川村役場駐車場 → 8:10 川合登山口 → 8:48 第一鉄塔 → 10:10 第二鉄塔 → 10:20 林道出合 10:30 → 10:31 川合弥山コース入口 → 11:45 栃尾辻 12:02 →12:30 天女の舞1450m → 12:43 天女の頂(天女の舞岳)1518m → 12:52 天女の舞1450m 13:25 → 13:34 栃尾辻 → 14:07 林道 → 14:35 林道出合 → 14:41 第二鉄塔 → 15:32 第一鉄塔 → 川合登山口 → 16:06 天川村役場駐車場