2021年11月3日(水) 雨乞岳 奥の畑谷~杉峠・千種越コース
奥の畑谷の分岐からの続きです
千種街道と分かれ、奥の畑谷へと入っていく
ここからは、標布などは極端に少なくなり
道らしき道も無くなっていく・・・
奥の畑谷の分岐
ここから精霊と人との結界?
人の気配を消した鎮守の森の中へと
誘われていく様な気持ちになった
深い谷沿いの細道
谷は深く切れているが 然程気にはならない
まだ、この細道は歩き易い感じだ
沢が近づき・・・
ちょんちょんと渡渉すれば・・・
苔の付いた神秘な森の中
手つかずのありのままの姿がそこにあった
人の踏み跡など殆どなく 獣道すら同化して
ただ無言のまま佇む姿を見る
それは、静かなる山の挑戦状
道なき道への誘いに挑む事を意味する
さぁ~!行くぞ!
ルーファンする面白さと緊張が続く事になる
沢沿いを進んだり・・・
沢から少し離れたり・・・
地形と方向を確認しつつ
歩き易いルートを選び 渡渉も楽な所を選び
殆どフリートレースを踏むように進んで行くと・・・
目の前が 急に開けた
おぉ~~~♪
最初に出てくる奥の畑谷の下部
広く開けた枯シダの平坦地にでる
ここは畑谷の下部にあたる所の様だ
奥の畑谷の意味とは
「奥の方にある
畑ができるくらいの平坦地の谷」という事らしいが
ここは、昔、焼畑農業をしていた所だという・・・
その広い平坦地から再び、森の中へと入っていく!
包む黄葉…落ち葉の絨毯…道は無し
P821だろうか?樹林の隙間の山姿
だだっ広い森の中に…
石組の竈がぽつり!誰が作った?
人の生活感なんて感じない所なのに…
広い山の中は自由奔放で好きな所を歩けそう
ただし、自由にし過ぎると 痛い目に遭いそうだが・・・
地形と位置確認をしていれば
自由に自然の懐で楽しめるという事なのかもしれない
だけど・・・ここで嫌な足跡を見つけた
熊の足跡だった・・・
一気に夢から覚めた気分になり
思わず早足でチチを追っかけて それを伝えた
すると、落ち着いた口調で…
写真撮った?が、返事だった・・・
あっ…!忘れた!
動揺して証拠写真を忘れてしまった
しかし、ここから・・・は
チチから離れないようにして歩いたのは、言うまでもない!
浅い渡渉をちょっちょっちょ!
落ち葉を踏みしめて進めば
また、目の前が明るくなった
奥の畑谷の上部
奥の畑谷のもうひとつの広場
その、枯シダと杉苔の広がる平坦地には、大きな目印があった
シンボルツリーのミズナラの大木
1本の大きなミズナラの木だった
そのシンボルツリーの下で 一休憩することにした
澄んだ空気に包まれ 盆地の様な広場で暫し足を休める
錦の山に囲まれた
飽きる事のない世界に酔い
この時はもう
クマの事は忘れ、写真を撮りまわっていた!
杉苔
紅葉の帳
暫し休憩をしていると 二人連れのパーティが登って来られた
人の姿を見るとは思っておらず、軽い衝撃を受けた
それ程 ここは人とは無縁の世界に思えたのだ
清水の頭に向けて出発
季節によっては藪漕ぎする所だろう?
藪漕ぎ?抜けて栗の木がど~ん!
栗の木のから方向転換 左岸に渉る
道なき道は まだまだ続く
地図確認して進むチチ
沢を覗いて…尾根の取り付き点
ここで、急にチチが問う
最短距離で急な登りと
沢を登って稜線を戻るの
どちらがいい?
えっ?
チチの考えは決まっていた?
谷をそのまま進んで稜線に上がると
清水の頭迄少し戻る形になるが それを避けるため
谷が東を向いた辺りから 枝尾根に取り付き
清水の頭の西側に上がるルートを選択していた
なので、私に聞く迄もない!
チチは迷わず登っていった 尾根を・・・
そっちですか… やっぱり!
とんでもなく急なんですが~
紅葉の見事さも この時は
余裕で見る事は出来なかった・・・けど キレイ♪
踏ん張りながらもズルッ! ひぇ~!
木の根を掴みながら ど…どっこらしょ!
地面とにらめっこ! はぁ~!
急斜面を必死で登っている時 ふと目に留まったもの
それは、落葉の中に這いつくばる
青いヒノゲノカズラだった
なんだか私と同じ?
がんばれ~!
どこかで仲間を作って励ます自分 ちょっと滑稽!
ヒノゲノカズラ(シダ類)
ヒノゲノカズラの胞子嚢穂
漸くスカイラインが見えてきた
稜線はまだか・・・
もうすぐか・・・
おっ?
おぉぉ~! 出た~っ!
漸く 稜線に出た!
そこは・・・
展望の開けた草原の稜線だった!
つづく
こんな珍しい地形に出会うと思わず興奮してしまいますよね。
僕ならきっとこんな場所でひと晩もふた晩も過ごしたくなってしまいます。
沢水が確保できればオールシーズン、それが無理なら雪が積もってから。
東京の奥多摩でも、そんな風に泊まった場所、泊まりたい場所があります。
でも、奥の畑谷は独特ですね。
広くて、空も開けている!
石組の竈も誰かがきっとそこで夜を過ごしたんでしょう。
竈の周りの木組は座席みたいですね。
人数が多かったようですね。
ここは人の訪れも少ないマイナーな所で
殆ど人の踏み入れた跡がない様な所です
水の心配はないくらい豊ですから
許される限り泊まってみたいところです
ただし・・・クマの棲家でもあるので
そこがネックですが・・・
奥の畑谷は メロン様の言われる通り、雪のある時が
本当に楽しめる所です。
今回は雪の降る前の偵察と言ったところでしょうか・・・積雪期に行く予定にしています
石組の竈で 暖を取るのもいいかも・・・ですが きっと雪に隠れて見つけるのが至難の業になりそうです(笑)
日本の山にはまだまだ、沢山いい所がありますね
ボチボチと歩いて行けたらと思っております
メロン様もまた 時間が許される限り続けていける事を願っています 80歳の沢のみならず 90歳の山歩き! お互い細く長く続けていきたいですね
コメントありがとうございます
実は、奥多摩の方も深い森に包まれ、一度訪れたいと
密かに計画を思い描いています。
かなりルーファンが必要な所があり、興味津々なんです
本当にいつか 実行できる日が来るのを楽しみにしています