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1945年8月日本敗戦時、ソ連占領地帯からソ連国内に連行された日本人は軍人市民合わせて50万人は下るまい(本書前書きから、以下同じ)
満州国司法部次長だった著者もその1人で、11年間にわたりソ連司法機関に逮捕・留置・尋問・裁判(禁固25年の判決)・監獄(未決・既決8年)・ラーゲル(3年)で刑の執行を受けた。
モスクワまで護送され、ソ連人がその名を聞いただけでだけで震え上がるというレポロスカヤ政治犯未決監獄に2年、判決確定後政治犯監獄として有名なウラジミール監獄6年囚われ、生死の苦闘11年やっと念願叶って帰国できた。
本書はその間の筆舌に尽くしがたいソ連の囚人に対する不当な扱いと、囚人同士の葛藤の記録である。メモが一切取れない中、記憶に基づいて書かれたというが、驚くほかない貴重な記録である。
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