映画って冒頭は大切だ。タイトル出るまでのシーンだ。
何カットか緊張感ある映像が続きタイトルのクレジットが出てくるとき、ワクワクするかどうかだ。ここでノーサンキューやという作品も少なくない。
松坂桃李扮するスーパーの店主と、おばさん店員との作業、中学生の万引、いやその疑いか?逃げる中学生、追走する店主、国道に
飛び出しトラックに突き飛ばされ、後続の車に轢かれる。
中学生は頑固親父添田(古田新太)の一人娘の花音(伊東蒼)、洒落た名前だ。ある意味この子が主演か。
添田はせめて花音の無実を晴らすための行動に出る。娘に悪戯しようとしたのだと店長に言い張る。付き纏いモンスター化していく。店主は変質者のレッテルを貼られ、スーパーは閉ざさるえなくなる。直接轢いたドライバーは幾度も詫びを入れに向かうが、無視され続け徐々に壊れていく。TVワイドショーの素材になり、ネットも炎上。
添田が娘の画材で絵を描き、花音の好きだった漫画を読み始める。娘を知ろうと思い始める。
古田はいいのは勿論、全キャストがハマっている。何より皆んなリアリティあるし演技がうまい。いい味出してる。店主に気があるスーパー店員に寺島しのぶ、別れた妻に田畑智子、娘の担任が趣里、漁師である古田の相棒に藤原季節。
サスペンスの要素もあり死人も出る。
添田の元に学校から花音の絵が戻る。雲の形がイルカ、添田の拙い絵と同じ風景だった。
吉田監督の才能に惚れ込む。そう言えば「愛しのアイリーン」も。「神は見返りを求める」は、岸井ゆきの演技が痛痛しかったが。
ラストシーンがよい。
あとでみたら賞をたくさん受賞していた。賞賛されたことを知り嬉しい。2021年9月公開、まだコロナ禍だった。
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