イラン映画。訳あり一家がレンタカーで旅に出るロードムービー。骨折でギブスをした父親、悲しげな表情の美しい母親、はしゃぎ過ぎの次男、もの静かに運転する長男。そして病に冒されてる犬。
砂漠、高原、道なき道、何を目的に何処に旅をするのか僕らには分からない。元気で無邪気な子どもにいささかウンザリするが映画は淡々と進む。
エピソードは転倒した自転車レースの選手を車に乗せる位か。
秘密裏の旅かアングラ組織の案内人が登場、オートバイの覆面男だ。
一家は「旅人」として村人に迎えられ、そこで長男とは別れになる。どうやら長男は国境を越えトルコに行くのだろう。国外逃亡なのか。
旅の帰りは母親が運転する。悲しげな表情に変わりない。が古い歌謡曲を歌うときはすこぶる楽しそうだ、イスラム革命前の流行歌なのか。
退屈過ぎて眠ってしまいかねなかった、たぶんイランの弾圧を理解しなければ到底理解できない。ギリギリの表現なのかもしれない。何の知識もない小生にも何かしらイランの実態が窺える。到底想像できない現実社会があることが。
星降る砂漠の夜空が美しい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます