話して~♪

私の話も、あなたの話も

おにぎり

2007-07-05 00:04:15 | そとごはん
講座が終わったあと、思いがけず手作りのお昼を
ご馳走になった。

誰が握っても同じ味にならないおにぎり
お母さんになって、誰かのために愛情を持って
握るおにぎりは、その手のひらから暖かい思いが
たくさん伝わっていて、
一口ほおばるだけでうれしいおいしさに出会う

お母さんになると、自分の作るものばかり
食べているので、時々ご馳走になるこんな風な
おにぎりが何よりの贅沢。
だってお金を出しても絶対に買えないものだから


息子が小学生のころ、友達が一杯遊びに来て
「おなかがすいた!」
と言うので、私の一番好きな高菜としゃけの混ぜご飯
おにぎりをたくさん握って出そうとしたら、息子が
「こんなもの出したら恥ずかしいよ。おにぎりなんて」
と怒り出した。
「まぁまぁ、食べさせて見てごらんよ。」
と私が笑うとしぶしぶ部屋へ持っていっって、後で
「みんながね、お母さんのおにぎりおいしいおいしいって
あっという間になくなったんだよ。あんなものでいいんだね。」
とうれしそうな顔をして見せてくれたこと。

炊き立ての真っ白で熱々のおにぎりを、手を真っ赤に
しながら握って、仕上げに味噌を塗ってくれた母の
味噌おにぎり。
「熱くない?痛くない?」
真っ赤に染まった母の手のひらに息を吹きかけて聞くと
「大丈夫大丈夫。これは炊き立てじゃないとおいしく
無いんだから。」
笑う母の顔。幸せだったひと時。

雨の中、おにぎりからそんなことを思い出した。