話して~♪

私の話も、あなたの話も

蒸しまん

2008-09-13 01:23:05 | 料理が好きー!
ちょっと涼しくなると、コンビニが一斉におでんの香りになりますね。
そしてやっぱり「蒸し物」
寒さに温かい湯気が幸せを運んでくれるようです。

昼間はダラダラと汗をかきながら、夜涼しくなると小麦粉をこねて
しまいます。
ベーキングパウダーでさっと作るのではなく、ドライイースト菌を使って
寝かせながらじっくりふっくらさせてから、切って蒸しあげます。

北京の朝のご飯がわりでもある、半分量で発酵させてから後で残りの
小麦粉で練ってから形成する変わった作り方です。

普通の花巻のようなフワフワではなく、ご飯のようなどっしりした感じの
「主食」です。
今回は子供たちがハンバーグを半分に切ったものやコロッケをはさんで
食べていました。

日本でも中国でもロシアでも、昔々小麦は寒い地方のお米のできない場所では
大事な主食でした。一粒も残さず大事に大事にこねられました。
昔話でもよく、「パンを作る小麦一粒もありません」なんていう話を読んで
「かわいそう!!」なんてすごく悲しくなったものです。

「お腹がすいたらコンビニに行けばいいよね?!」
なんて思わずいっちゃう今の子供たちを見ると、マリーアントワネットを思い
出すのは私だけでしょうか。

豊かな日本で自殺者がどんどん増えるのは、心がお腹を空かせているからです。
お腹はジャンクフードでも満たされるけれど、心は本物の思いやりや愛情が
なければ満たされない。
自分の心が愛に満ちるからこそ、人にやさしさを向けられるのです。

物やお金がいくらあっても、心を分かち合えなければ幸せにはなれない。
たった一つの蒸しまんを、半分にしてでも分け合えたい人がそばにいれば、
それが一番幸せなのかもしれない。。。

そんな風に思いながら半分にちぎるのでした。

「はい、どうぞ!」