10月25日(月)はれのちくもりから雨へ
空が思い切って泣けないのか、
雨が振り切りきれない空気は、生暖かくてどんより。
家の中は陽が思うように差し込んでこなくて冷えている。
厚着をして外にでたら後悔。
少し歩いただけなのにしっとりなってくる。
空の色と、陽の照らない日の家の中ほど温度に対して信用をなくすものはない。
こんな天気だから、ゆっくり息抜き。
そして、そして、夕方、まってましたとばかりに空が涙した。
これで少しはメリハリが付いた。
昨日読んだ本
「ティンブクトゥ」 ポール・オースター著 新潮文庫
ミスター・ボーンズという名の犬、
飼い主の浮浪者でへなちょこ詩人のウィリー、
犬からの視点を描いた作品。
犬が人間のように描かれているけど、まったく違和感を感じさせない
しかも、ミスター・ボーンズが犬だということに強く焦点が当てられている
という風でもなく、かといって、人間らしいという点も強調されているわけでもない。
こんな文章書くことが出来たらイイなぁと憧れを抱いてしまう。
ポール・オースターの本は
自ら気になって手に取った【ミスター・ヴァーティゴ】と
愛読させて頂いているブログ主さんの紹介で「幽霊たち」を読んだことがある。
9作品が翻訳されている中で、2作品のみだけ知っていた。
ティンブクトゥは
「トンブクトゥ」という、西アフリカのマリ共和国内のニジェール川沿いに位置する、
砂漠の民トゥアレグ族の都市。
到達することが困難なことから、「ティンブクトゥ」という
【異国】や【遠い土地】の比喩として使われるようになったらしい。
(ウィキペディア参照)
ココ最近紹介した読んだ本と違って、
コテコテ文学よりの作品。
少し退屈にもなるけれど、
よく表現された犬と飼い主の世界観は読んでみる価値ありです。
自分のティンブクトゥを考えてみたり、
自分のティンブクトゥを想像してみたり、
想像や空想することがとても向いている本でもあります。