今月のモザイク教室のとき、
S嬢にもらった自家製ヨーグルトを先生宅に持っていきました。
カスピ海ヨーグルト、
牛乳を注ぐだけでヨーグルトができるというスグレモノです。
日本ではポピュラーですが、
先生は外国暮らしの長い方だからその便利さを知らないと思うし、
日本人なら、この国は甘いヨーグルトばっかりで困っているんじゃないかなあ、と思って。
S嬢が私にくれたときみたいに牛乳パックのままヨーグルトにしてお渡し。
「全部食べ切らないで、新しい牛乳パックにこのヨーグルトを注いでエンドレスで楽しんでくださいね」
と、言葉を添えました。
シンガポールでは雑菌の繁殖に、より配慮したほうがいいと思うので。
S嬢に習って私がやっている方法です。
先日、その後、ヨーグルトがどうなったか聞いたのです。
先生のダーリンさんと居候さんがイタリア人、
欧米の方って乳製品好きが多いから、
もし先生の知らない間にふたりが食べつくしちゃったなら、新しいのを差し入れようと思って。
先生のお話によると、ヨーグルトは無事、生きのびているみたい。
どころか、居候さんがいたくお気に召してくれたようです。
ヨーグルト好きの彼は、
カスピ海ヨーグルトの味も増やし方も「これはいいね!」って喜んでくれたって。
で、ちゃんと先生の言いつけを守って、
新しい牛乳を買ってきて、機嫌よくヨーグルト作りをしているとか。
居候さん…見た感じ、なんだか遊び人っぽかったんですけれど、そんなことするひとなのね。
う~ん、あんな一見すると女たらし顔で、
いそいそと牛乳を買ってきて、ヨーグルトを注いでるのか。
「シンガポールの常温はヨーグルト作りにぴったりでしょ。
半日冷蔵庫の外に出しておくだけで、じゃんじゃん作れるから、アレ、いいでしょ」
先生の言葉にうれしくなって、まるで自分の手柄のように自慢げに言いました。
すると、先生が言うのです。
「でもね、彼(ダーリンさん)が“乳製品をこんな暑い国で冷蔵庫から出したままにするなんて、とんでもない!
冷蔵庫の中で作るべきだよ”って」
先生のダーリンさんは有名レストランのシェフ。
食のプロが言う言葉に、居候さんは素直に従っているらしいです。
「でも冷蔵庫の中でだと、ヨーグルトになるまでに2、3日かかりますよ」
そう言ったら、先生が、
「うん、だから2、3日ずっと待って、わ~、できた、できたって、喜んでるの」
居候さん、あんなに女の人には手の早そうな感じなのに、
おとなしく言いつけを守って、ヨーグルトになるまでじっと待ってるのか。
ヨーグルトにじらされながら、2日も、3日も、じりじり待ってるのか。
なんか、かわいらしいなあ。
喜び方も子どもみたい。
オチも何もない話でスイマセン。
居候さんを知っているだけに、でもどんな人かよく知らないだけに、
その性格とか、ヨーグルト作りにいそしんでいる姿とか、勝手に想像して、
微笑ましいなあ、と思うのでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/da/bf20c93189de3b0de1f3bec04009ee23.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/93/e6e8b81cfb71bc5b7ac5afff25f81921.jpg)
写真は先生宅にあった絵。右は部分拡大。
ダーリンさんの職場であるホテルが描かれています。
とある画家さんが彼の料理をとても気に入って、自分の絵をくれたんですって。
料理がおいしかったからという理由で、何日もかけて描いた絵をポンとあげる…なんかすごい世界だなあ。
一面の紫に真っ白な雨…素人にはできないカッコイイ色彩感覚!
確かにシンガポールの雨って、時に本当に凄まじくてこんな感じ。
しかし、どしゃ降りの中の職場という描写って、客商売をする人に差し上げるものとしてどうなんだろう?
景気を連想されたりしないのか?
私が年寄り臭くて心配性なのかな。
うん、ゲイジツ家の行動はフリーダム。
急に口上言いみたいに登場するからびっくり。
勉学に勤しむ身でありながら、
こんな駄ブログに遊びにきてくださって、
恐悦至極でございますですよ。
イタリアの方々の胃袋を満たすヨーグルト作りに励むより、
勉学に励み、語学力と英知とその美貌で、
イタリアの方々をもトリコにする女性になってくだされ。
そして世界をまたにかけた武勇伝で私を楽しませてください。
イタリア男とスペイン男とは、
一度はつきあってみたほうがいい、
と、そう申しておりました。
馬の耳に念仏的なアドバイスでした。