先月の初めのことですが、シンガポールでモザイク教室に行ってきました。
モザイク教室って、遺跡にあるようなもっさりしたものを、地味に作るのかと思っていました。
【私のなかのもっさり作品イメージ】
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じゃあ、なんで参加したのかというと、何かこう、クリエイティブなことで、初体験モノに手を出したかったのです。
スーツケースひとつで本帰国することを考えると、
習い事は語学や音楽、スポーツなどの形のないものか、お料理などの消えもんがいいのですが、
フランス人の先生が主催の料理教室を見つけたものの、なかなか日程があわなくて…。
モザイク教室は、ビギナーだとコースターなど小さな作品から始めるらしいし、
それほどかさばらなくて頑丈そうだから、気に入ったら日本に持ち帰れそうですし。
(気に入らなかったらどうするの?とか聞かないでください。)
そういうわけで、それほど期待せず申し込んだモザイク教室当日。
一緒に参加したのは、英会話教室の友人(5日間一緒だっただけで、またも友人呼ばわり)です。
私と同じく水道水を平気でガブガブ飲める彼女、実はとてもそんな風には見えないような可憐な美人さん。
色白できゃしゃだから少女みたいですが、年齢を聞いてびっくり。
アジア人は若く見えるとはいえ、彼女の場合、詐欺の域に達してます。
教室は午後からなので、お昼に待ち合わせをして、まずはホーカーズでご飯です。
生水ガブガブエピソードを知らないと彼女の印象からしたらホーカーズなんてダメっぽいのですが、
全然大丈夫みたいで、ひとって見た目ではわからないものです。
ブギス駅近くのホーカーズをざっと徘徊して、いちばん行列の長いおいしそうなお店を探しました。
【ロースト手羽先ライス~$3(210円)しなかったと記憶~】
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この食欲をそそる照り!
こってりした甘辛味が絶妙でお肉も香ばしく、期待を裏切らないおいしさでした。
ご飯に添えられた肉みそがこれまた美味、このおみそだけで3杯メシが食べられる勢いです。
その後、お茶をして教室に向かいました。
先生はイタリアに渡ってモザイクの勉強をした後、
イタリア人シェフの夫君の都合で各国を流れて来星、
こちらのホテルやレストランにも作品を納めていらっしゃる素敵な女性でした。
そして、先生のお作りになった完成品見本を見て、あまりの素敵さにズキューン!
本日の作品はフォトスタンドだったのですが、
先生のそれは、期待してなかったとか言ってた自分を懲らしめてやりたいくらいの輝き。
見るなり瞳孔が開き、胸の鼓動が高まりました。
私、モザイクを新しい趣味にしたいと思います!!
材料のガラスや鏡のカケラも、キラキラしてキレイ。
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光ものに弱い女心をこれでもか、というくらいにくすぐってくれます。
手順を簡単に説明するとこんな感じ。
1.仕上がりをイメージしながら、フレームに材料を並べていき、ボンドではりつけます。
2.次に石膏をスキマに流し込んで平らにして、乾いたら表面を磨きあげます。
3.仕上げにニスを塗って、それも乾いたらできあがりです。
2.は意外に難しく、3.は先生がしてくださったのですが、1.の作業の楽しさといったら。
キラキラした材料をあれこれ言いながら選んで、配色や配置を考えながら並べて、自分の作品世界を作っていく工程は、
宝石選びとおままごとやお人形遊びをミックスしたような興奮度。
ふたりとも熱中しました。
おかしかったのは、私は並べてはりつける前から、気に入ったガラスをいくつも手元に確保するのに対して、
友人はひとつひとついとおしそうに選びながら並べていくところ。
なんだか自分の欲張りさというか、がめつさが出ているなあ、と思いました。
そして、はりつけたはずのガラスがずれたりすると、「あっ!」とか「ぎゃ~っ!」とか見苦しく騒ぐ私に対し、
ひとまわりも年下の彼女は冷静に「大丈夫ですよ」と、私を見向きもせず優しい声を掛けてくれ、
自分の作品作りに夢中になっていても、その様子もきゃっ、きゃっ、と可憐なのです。
このあたりは、ひとは見た目どおりと言えます。
そして、ついに作品完成。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/d6/f27e354099f53bd861d58861103bcb14.jpg)
高揚感も冷めやらぬまま、お互いの作品をたたえあいます。
私、「(鏡でかたどった)花がみっつっていうのがカワイイ。
フレーム内側の縦長のガラスの配置がリズミカルだし、甘いなかに黄色がカラシみたいにきいてるね~」。
友人、「大人っぽくて涼しげな色あわせですよね~。
花の中心に赤いガラスをいれたところもポイントですよね」。
お互い、自分の作品を見つめる熱いまなざしから、その出来ばえに大満足していることがうかがえるのに、
まずは相手の作品をほめるあたり、大人の付き合いというものがわかっています。
彼女とはうまくやっていけそうです。
後片付けをした後、ニスが乾くのをおしゃべりしながら待ちました。
「本当に楽しかった!!」
「はまるよね~♪」
「また、やってみたい。次、いつにしてもらおう?」
なかなかニスが乾ききらず、友人は作品をカゴバッグにすぽっと平らにして入れられるようですが、
私は中身が安定しないナイロンバッグだったのでくっつきそうで入れられず、まだ帰れそうにありません。
先生には先に帰っていただきました。
友人から「フレームに手を通して、そのまま持って帰ったらどうですか?」との一案。
ナイスアイデア!
ちょっとかっこ悪いし、変なひとみたいだけど、すばらしい出来ばえの作品を守らなくては。
真に受けてやってみると、提案した本人が冷ややかにひとこと。
「また電車で保護されますよ」
き~っ。
確かにこれでは、また親切な人たちにアレが不自由な人と思われかねません。
そして彼女、見た目は少女みたいなのに、ひとの古傷に塩を塗りこむ手腕は老練。
見た目ほど甘くないようです。
そんなことで帰宅が思っていたより遅くなりましたが、
作品作りはとても楽しかったし、美しい仕上がりにも大満足なので、
次回は7月に!と約束して友人と別れました。
今回作ったフォトフレーム、
帰宅してさっそく、相方と私の思い出の写真を飾ってみました。
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ウソです。
スイマセン。
写真はもともフレームにセットされていたものです。
涼しげな大人の配色のつもりでしたが、なんだかデジャブと思ったら、
これ、母方のおばあちゃんちで見た昭和初期のトイレのタイルと同じ配色でした。
それを思い出したら、大満足の作品の魅力が大幅ダウン。
人間、思い出さないほうがいいこともあるものですね。
最後に私たちのハートを打ち抜いた先生の作品を。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/22/fe30979e836f0bee6472e8787892c4ef.jpg)
あまりの素敵さにまねっこして作ったので、私たちの作品も似た印象ですが、
実物を間近で見比べるとその差は歴然。
ガラスの絶妙な配色・配置や石膏の詰め方の丁寧さ、表面の輝きなど、
まったくレベルの違う美しさなのです。
次回はコースター。
ふたつ作れるそうです。
まだ申し込んでもいないのに、すでにとっても楽しみです。
新しい趣味を探しているあなた、モザイク、いかがですか?
先程メール送りました♪
ご確認お願いしま~す☆
お会いできることを楽しみにしています。
レッスン代もリーズナブルで、
そのあたりも私には大変うれしかったりします。