真の恐怖はひとの内にあるけん

カラー映像で蘇る東京の風景　Tokyo old revives in color

　関東大震災が起きた大正１２ねんは、西暦でいうたら１９２３ねんじゃ。

つまり、いまから９７ねん前のできごとじゃけん。

このときの揺れによる倒壊とか、津波とか、火災とか、甚大な被害だったんは間違いないけん。

東京はもちろん、神奈川県や伊豆半島でも大勢が亡くなっとるけん。

とにかく未曾有の大惨事だったワケじゃ……。


大阪毎日新聞社 - 関東震災画報, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2022392による

んでも、被害はそれだけじゃあなかったけん。

その直後のデマや流言飛語で、大勢の朝鮮じんが不当に殺害されとるけん。

手を下したんは、自警団と呼ばれたひとたちじゃけん。

日ごろからの差別意識がここでバクハツしたんじゃろか？。

中には、本気で治安維持だと思いこんどったひともおるじゃろう。

そういえば、最近にもこんなコトあったのう……。

自粛警察じゃ！。

駄菓子屋に貼り紙したり、フィットネスクラブのドアを蹴り壊したり……。

自分本位な解釈の正義を遂行する、ゆがんだ月光仮面じゃけん。


Tokyo Metropolitan Police Department - 『大正大震火災誌』, 警視廳, 大正十四年 (Record of the Great Taishō earthquake and fire, Tokyo Metropolitan Police Department, 1925), パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=34933428による

１００ねん近く経っても、あんまり変わっとらんのじゃなぁ……。

できるコトなら、次の災害のときに繰り返して、未来に禍根を残さんようにしてくれんとのう……。