林安直の雑感

長野市の林写真事務所。
建築写真を中心に、いろいろ撮ってます。

イワヒバ、イワデンダ、クモノスシダ、そしてミズゴケ

2014年06月29日 | 日記


昨日は上田市へ。買い物ついでに、山にも行った。
見上げると、岩肌にイワヒバがたくさん。このシダは、こういうところが好きなんだね。というか、ほかの植物生きられないようなところ。水も栄養も土もないような崖を生活の場に選んだんだね。イワヒバの生き残り戦略だ。

崖の下に落ちていたイワヒバを拾って来た。カラカラに干からびていたが、水をあげると、4時間でご覧の通り。干しワカメを水に戻す感じ。すごい回復力だね。

イワヒバの成長は、本当に遅々としている。20年経っても30年経っても、大きさはあまり変わらない。それも、戦略のひとつかな。どんどん大きくなっては、自分の重みで崖から落ちてしまうからね。

イワヒバの栽培は極めて容易。日光に当てること。そして、雨に当てること。つまりは、それだけ。潅水も施肥も、ほとんど不要。
でも姿がちっとも変わらないので、おもしろくないかも。おれは、イワオモダカ、イワデンダ、セッコクなんかと寄せ植えにしている。


ミズゴケをご存知だろうか。湿地帯の代表的な植物だが、こいつもやたら乾燥に強い。園芸の世界でミズゴケといえば、乾燥したものを指す。園芸資材だ。水分ゼロに近く、手で揉むと粉になるほどだ。そのミズゴケに水を与えると生き返るものがある。すごいよねえ。写真が、そのミズゴケ。青々として、とてもきれい。夏向きだね。育てるのも超簡単。容器に水を入れ、窓辺に置くだけ。


上の写真も、同じところで撮ったもの。細長い葉は、クモノスシダ。ほんのちょっと珍しいかな。その横のシダらしいシダは、イワデンダの子供。イワデンダは、なかなかきれい。おれの好きなシダのひとつだ。


上の古い写真(佐久市 1985年)は、屋根の棟にイワヒバを植えた民家。イワヒバが、いかに乾燥に強いかがわかる。 写真ではよく見えないが、母屋の棟にはイワヒバとイチハツ(アヤメ科)が植えられている。これらの草屋根は、今では見ることができない。

写真のイワヒバ、かなり大きな株だ。100年、ひょっとしたら150年も、この屋根の上で生きてきたのかも。すごいねえ。
この民家は現存しないが、この屋根のイワヒバはどこかの家の庭で、今も元気かもしれない。 

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