2016.4.8 17:12
接客・案内するヒト型ロボット、日立が開発 「エミュー3」2年後実用化へ
日立製作所は8日、接客や案内を行うヒト型ロボット「エミュー3」を開発したと発表した。インターネット経由で、音声や画像、言語処理を遠隔で行うITシステムとセットで提供する。多言語に対応し、商業施設や空港などで訪日客の接客やガイドでの活用を想定している。今年度から実証実験を開始し、2018年度の実用化を目指す。
エミュー3は複数のカメラやセンサーが搭載されており、人の言語や動きを検知する。立ち止まっている人を探し、困り事を聞くことができる。
また、複数のロボットを遠隔監視システムで運用するため、ロボット間での情報共有やサービスの引き継ぎもできるという。
サイズは身長が90センチ、重さが15キロで人と同じ速度で歩行できる。転倒しても自動で起き上がることが可能で、15ミリの段差を乗り上げることもできる。
ヒト型ロボットではソフトバンクが「ペッパー」を販売しているが、エミュー3は広い範囲で動き回ることができ、ITシステムで動かす点が違う。
日立は05年からヒト型ロボットの開発を進め、改良を重ねてきた。今年度から複数の取引先と共同で実証実験を行い、実用化に向けて機能を向上させる。
2020年に東京五輪・パラリンピックが開催されるが、訪日客の接客やガイドでの活用を見込んでいる。
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