孫正義さん、ビットコインで145億円超えの大損失。ソフトバンクの投資事業は大丈夫か?=今市太郎
海外報道によるとソフトバンク創業者の孫正義氏が2017年後半にビットコインを購入し、2018年の急落後に売却して約145億円以上の損失を出していたようです。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2019年4月26日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
ゴーン氏も同じ。経営の天才でも、ド素人と同じ凡ミスをしでかす
投資はソフトバンクの主力事業なのに…
米国のウォール・ストリート・ジャーナルが報じたところによりますと、あのソフトバンク創業者の孫正義氏が2017年後半にビットコインを購入し、その後、2018年前半の急落後に売却して1億3,000万ドル(日本円にして約145億円)以上の損失を受けたことがわかりました。
総資産額2兆7,000億を有する孫氏にとっては、ほんのはした金に過ぎないでしょうから、損失自身は大したことではないはずです。
今やファンドによる投資が主力事業になっているソフトバンクの総帥が、こういう投資の仕方をするのか…ということは、結構びっくりするものがありましたので、今回はこの件について触れてみたいと思います。
2017年後半、ビットコインが最も高値の時期になぜ投資?
金融投資の世界ではどんな商品でもそうですが、話題になりはじめたところで参入し、最後まで付き合わずに、ある程度の上昇が取れたところでいち早く退場する、いわゆる「ファーストイン、ファーストアウト」が成功の基本と言われています。
なぜ、孫さんが2017年後半にビットコインを買う気になったのか。
それはまったくよくわかりませんが、この時期はなぜか日本を中心に個人投資家がかなりビットコインにご執心となり、一気に相場に参入して価格が上昇した時期でもあったわけです。
2018年に入って相場が下落したところで手放したというのが冒頭で紹介した報道の中身ですから、孫さんもかなり高値の段階でこの市場に参入したことがわかります。
個人的な印象から言いますと、あらゆるIT領域や世界的な新サービス事業に対していち早く投資先を見つけて素早く資金を投入する、ある意味投資市場ではもっとも目利き感のあるはずの孫さんが、自分の個人投資となると、こんなド素人のような投資を行うということに結構驚かされたことは事実です。
とくに上述のファーストイン・ファーストアウトという発想では、ビットコインの投資タイミングは相当に遅れをとっており、バブルでいえばまさに崩壊直前に買いを入れるという大きな失敗をされていることが気になるところです。