南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

ルリタテハ

2022-03-16 20:46:16 | チョウ

急に暖かくなって、コブシ、ハクモクレン、早咲きのサクラと一気に咲き始めた。

そしてチョウも見かけるようになってきた。

地面に降りて翅を広げようとしている、越冬から目覚めたばかりのようなルリタテハがいた。




ところがそこは遊歩道なので、散歩の家族連れや、犬を連れた人や大勢が通りかかり、数mに近づくとさすがに飛立つ。





ゆっくり翅を開いていられないないのだが、すぐに戻って来るを繰り返している。

やがて、遊歩道から少し離れた安全な場所を見つけたようだ。




しかしやはり地面がいいのか、戻ってきては飛び立つを繰り返していた。

あと一週間もすると、一気に昆虫が出てきそうだ。



これを見つけるのはすごい!!

2022-02-24 21:26:16 | チョウ

以前から見たいと思っていたが、なかなか見つけられなかったのにやっと出会えた。と言っても自力ではないのだが。

冬枯れの中、カエデも葉を落としているが、かろうじて残っているのが時々ある。
そんなのを見ると、じっと見てしまうがいない。

先日イラガの繭を教えてもらった時、Kさんにもうひとつ教えてもらった。




これと言われてもよくわからない。

少し近づいてみる。




これでもよくわからない。
実はこれが探していた幼虫です。
丸い中にいますが、これがどういう形をしているものなのか??




別の角度から見るともう少し見えてくる。




これが、頭を下にしてカエデの枯葉の裏で越冬中のミスジチョウの幼虫です。
上から見るとこんな感じです。




枯葉が落ちないように事前に糸で補強をするとのことです。



その後も自分でカエデを見て回っているのですが、全く見つけられません。
だいたい、ミスジチョウの成虫もこの近辺では見たことがなく、以前高尾や山梨に行った時に撮影しただけである。
こんなチョウです。



幼虫も見つけたいし、南大沢で成虫も撮影したいと思っているのですが、かなりハードルが高そう。

いつもお世話になっているKさんは、いろいろな擬態を見つけるのが本当にすごい。


追記) 昆虫とは直接関係はないのですが、いつも写真はAdobe Photoshop Elementsで仕上げて載せているのだが、長年うまくいかないでいたことがあった。 
それが今回の写真で使った〇での囲み加工。
ほかのアプリでやってもいいのだが、Photoshop Elementsでできなかったのがちょっとしたことで解決した。これでスッキリした。



オオムラサキ幼虫

2021-12-19 17:03:49 | チョウ

最近は、紅葉や夕焼け、それに野鳥の写真などを撮っていて、昆虫写真は少なかった。

紅葉や野鳥は「南大沢季節便り」に下のような写真を載せてありますので、よろしかったらご覧ください。→クリック





さて昆虫ですが、この時期毎年行っているのが、落ち葉の下の越冬幼虫探し。

エノキの下の落ち葉をめくると、オオムラサキ、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラの越冬幼虫がいる。
昨シーズンは新型コロナの関係で調査しなかったが、2年ぶりに数名の仲間で実施した。
こんな感じの雑木林の中である。





最初の場所では、2頭。
下がオオムラサキ、上がアカボシゴマダラで、色がちょっと違うのと背中の突起が違う。





次のところでは、オオムラサキの幼虫が3頭だった。






もう一カ所では見つからなかった。

今年は例年よりたいへん少なく、たったの5頭である。

だんだん少なくなってきて、何年か前にはゴマダラチョウの幼虫も含めて沢山見つかったものだが。

何が原因なのだろう?

ガビチョウが沢山いるので、越冬中に食べられてしまうのがあるかもしれない。

樹液の出る木も少なくなってきて、そもそも成虫の姿がほとんど見られない。

今後も注視して行きたい。



クロマダラソテツシジミ 2

2021-10-27 11:34:47 | チョウ
前回のクロマダラソテツシジミの続編です。
この時期、今までいなかったところでも見つかったという便りが届く。
やはり生息地域が拡大しているようだ。


昨日の昼頃は少し風も弱まり、晴れてきた。
いるかなと行ってみると、地面近くをチラチラと飛んでいた。




一頭は産卵しているようにも見える。

飛翔しているのを撮影してみる。




陽ざしがあるので、青く光っている。




この日はメスしか見られなかったが、オスもこんな風に光るのだろうか?




この写真はトリミングしてありますが、もう少し広く見ると、




こんな感じで、これを見て気が付いたのですが、右の方に茶色のものが・・・




撮影している時は全く気が付かなくて、帰宅後写真を見て幼虫かなと思った。
小さな黒と茶色のアリが2匹まわりにいた。
調べると4齢か終齢幼虫のようだ。

ここでは新芽もないし発生していないと思っていたのだが。

では、先ほどの産卵行動のように見えたところはと、のぞいてみると。




何か白いものが。



これを拡大してみるとやはり卵だ。

越冬は無理のようだが、これから幼虫、サナギになって成虫になるのだろうか?




やっと撮影したクロマダラソテツシジミ

2021-10-21 18:33:55 | チョウ

今日は雲が多く寒い日だったが、時々雲の切れ目から陽が差すと明るい秋の陽ざしになった。

最近何回も通っている場所へ、今日も行ってみた。

昨日いたということなので、今日もいるのではないかと思って行ったのだが、その場所を何往復かして探したがいない。

その場所とは、こんな道路沿いのソテツが並んでいるところ。





虫に興味がある方はわかったと思うのですが、最近関東でも見られているシジミチョウだが、南大沢近辺では昨年まで見られなかったのが、今年秋に何カ所で見つかっている。

今日もあきらめて帰ろうとした時、地面でちらっと動いたのが眼に入った。





この真ん中にいます。

少し拡大すると、間違いないこれだ、初めて見るクロマダラソテツシジミ。





動いたからわかったが、じっとしていたら、まず見つからない。

ほどんど動かないが、陽ざしが出たら少し移動した。





クロマダラソテツシジミのメスのようだ。

すると動いたわけではないのだが、近くにもう一頭いるのに気が付いた。

一度見つけると、眼がなんとなく慣れてくる。

でもこの左下ですが、じっとしているとやはり見つけにくい。





落ちたソテツの実の上にいた。





こちらはオスのようだ。

そのうち翅を閉じた。





黒い点やオレンジの模様が特徴的だ。

少し前側から顔も撮る。





2頭とも、ほとんど擦れていないきれいな翅である。

どこで生まれたのだろうか。

ここのソテツには新芽もなく食べられた葉もないので、ここではないと思う。

三浦半島など神奈川県では数年も前から見られているが、もともとは日本にはいなかったチョウで、南方から飛んで来たのが1990年代に沖縄地方で確認されて以来、見られるようになった。

でも日本で越冬は出来ないと最初は言われていたのが、最近は沖縄や九州など一部では越冬もしている。

夏場に世代交代をしてどんどん北上し、ついに八王子まで来たようだ。

でもいずれにしろ越冬は出来ないようで、また来年越冬地から飛んでくるので、年によって数が違うようだ。

南大沢にはチョウの専門家やカミキリの専門家などがいるので、それらの方からいろいろ教えてもらっている。

このクロマダラソテツシジミについては、チョウの専門家のMAさんのFBやブログを参考にさせてもらっている。
昨日、公園でお会いして更に最近の情報を教えてもらった。

おかげさまで、やっと見ることができて、感謝しております。

ソテツ以外でも、セイタカアワダチソウやハギの花にいるのが南大沢界隈で見られているので、花も注意してみようと思っている。



アオスジアゲハの給水と排泄

2021-10-06 17:56:04 | チョウ

雨が降った後数日間は、石畳にこんな水たまりができる。





いつもは飛び越えるか避けて通り、特別見向きもしないところである。

ところが最近この場所に何回も何回も足を運んでいる。

こんなところでたくましく生活している生き物たちが、たくさんいることが分かった。

スズメバチが濡れた泥を運んでいき、チョウが吸水に来て、小さなハエが何種も飛び回り、小さな巻貝も歩いていて、確認できないような小型の虫が飛び回っている。

この日はアオスジアゲハが来ていた。

飛び回っては濡れたところに降り、またすぐに飛び回る。

よく見ると吸水しながら、数秒おきに排泄している。







また飛び上がっては一周して降りてきて、同じことを繰り返す。





吸水に来るのはオスで、ミネラルの補給とか体温を下げると言われているがどちらなのだろう。

数日たまっていれば草や土や枯葉などから、ミネラルも溶け出すだろう。

あるいは斜面の土からしみだしてくる水もあるので、こちらにもミネラルはあるだろう。



あまり近寄ると逃げてしまうので、60mmマクロでは無理で、100-400mmズームで撮影した。

トリミングしてあるが、おとなしく給水している時の顔を見ると、何と眼が大きいことか。





面白い虫がいたので通っているのだが、これが撮影が難しく良いのがなかなか撮れない。

それは、また別の機会に載せることにします。






HERB ルーとは

2021-10-04 17:37:23 | チョウ

ある部分の拡大ですが、これを見て何だかすぐにわかる人はそれほど多くはないかな?




別のところの拡大です。





2枚目の中央付近の3個の黒い点が眼です。

それぞれ、これらの写真を一部拡大しました。








あるお店のブロックの脇に植えられている小さな木に10頭以上のアゲハの幼虫がいた。

その小低木には「HERB ルー」と書かれていた。

アゲハの幼虫は、サンショウやミカン科の植物で見かけるが、この木は知らなかったが、調べるとミカン科であった。




まだ黒い幼虫もいるが、10頭以上いたら、これから相当葉が食べられてしまいそう。

でも、鳥などに見つけられて減ってしまうのだろうか?

この店のオーナーは、何本もルーを買ってきて、少し離れたた場所に植え、幼虫を分散してくれた。

まだ黒い3齢以下の幼虫もいるが、これからどのくらいが蛹になるのだろうか?

しばらく見て行こう。





ベニシジミ

2021-10-01 12:36:35 | チョウ

今日は台風が来るということで雨風が強くなってきているが、昨日は曇りだが撮影日和。

キバナコスモスにセセリチョウ、ヒョウモンチョウ、モンシロチョウなどが飛んでいた。

一段と背が低いオレンジの花に、ベニシジミがおとなしくとまっているのが目に入った。

ベニシジミがいてもあまり最近は撮影して来なかったが、昨日は撮ってくれと言われたようだった。





マリーゴールドだろうか、駐車場のフェンス際にたくさん植えてある。

このベニシジミはだんだん深く顔を花の中に入れて蜜を吸っている。





ベニシジミを撮影したのは、4年ぶりであった。

そしてこのブログには今まで2回ほど登場していた。 → クリック



あまりにおとなしいので、手に乗るかと指を近づけたら、勢いよく遠くへ飛び去ってしまった。

せっかく、気持ちよく食事中だったのに悪いことをしてしまった。




久しぶりのミドリヒョウモン

2021-09-15 21:46:25 | チョウ

今週末はまた天気が悪いそうだ。
今日は雲が多いが晴れており、ヒガンバナを撮影した。

あちらこちらで咲いているが、一番密集しているのは長池公園の里山クラブのところかな。




その近くで、ヒョウモンチョウが飛び回っていた。





しばらくするともう少し近くへ来た。




ミドリヒョウモンの♂のようだ。

前回のイチモンジセセリに続いてチョウを載せたが、このミドリヒョウモンなんて撮影したのは、いつ以来だろう。

調べてみたら、3年前に富士林道で撮っていたが、地元で撮ったのは7年ぶりだった。

以前はチョウが好きでたくさん撮っていたのだが、いつの間にかゾウムシやカミキリムシ等の甲虫になってしまった。

まあ、チョウはこのあたりにいるのは大体撮影してしまったが、甲虫を始めると「こんなの初めてだ。」が永遠に続きそうなくらい種類が多い。

そんなことで、いつしかチョウの撮影が少なくなってしまったのかも知れない。

今日の撮影は、用事があって出かけたついでなので、すべてTG-6です。






イチモンジセセリ

2021-09-10 15:46:05 | チョウ

アザミが咲いているところで、盛んに飛び回っているホシホウジャクがいた。

ところがカメラを取り出しているうちに飛び去ってしまった。

何かいないかと見ていると、おとなしくじっと蜜を吸っているのがいた。

まっすぐこちらを向いているが、こいつは????




イチモンジセセリだった。




そういえば、今年はあまりチョウを撮らなかった。



ウラゴマダラシジミ

2021-05-21 13:02:51 | チョウ

今朝、今年初めてホトトギスの声が聞こえた。

今年もあっという間に梅雨時で、そんな季節になってしまった。




ゼフィルスと呼ばれるチョウの仲間がいる。

初夏から夏の終わりにかけて現れる樹上性のシジミチョウの仲間で、日本には25種いるようだ。

そのうち、山へ行かなくとも平地で見られるのが6種いて、アカシジミとウラナミアカシジミはもう飛んでいる。

あとはミズイロオナガシジミ、ミドリシジミ、オオミドリシジミが出て来るだろう。

ところが、すべて長池公園で見られていたのが、10年程前からウラゴマダラシジミだけ何故か姿を消してしまった。

南大沢近郊ということであれば、小山内裏公園や鑓水にはいるようだが、何とか見たいと思っていた。



昨日午前中、尾根緑道へ行ってみた。

そこでwさんに会った。

遠くで手を振っている。

これは何かいるなと近づくと、なんとウラゴマダラシジミを見つけたと言うではないか。

それは、少し暗い木陰の小さなイボタノキに、静かにじっとしていた。






南大沢でウラゴマダラシジミを撮るのは、多分2007年以来だ。

やがて少し翅を開いた。







やはりこの色は何とも言えずいい。

そしてもう少し開く。






羽化して何時間か経っているのだろう、突然飛んでwさんのカメラの付近にとまった。

イボタに戻してやろうと指に載せたが・・・






しかしあっという間に飛んではるか樹上へ行ってしまった。





尾根緑道の小山内裏公園から外れたところだが、何とか長池公園でも復活してくれないだろうか?






アオスジアゲハ

2021-04-21 17:16:06 | チョウ

長池公園の姿池で、地面近くを飛び回るアオスジアゲハがいた。





高く飛ばず、地面近くを飛び続けている。

やがて見附橋の下の地下水が染み出ているところに来ると、水を吸い始めた。





飛立ってはまた戻り、水を吸う。
以前姿池で見たツバメシジミも、地下水が染み出たところで水を吸っていた。

そして、飛び回っているところを撮影してみた。





アオスジアゲハは見上げて撮ることが多いが、見下ろして撮るのはあまりない。

アオスジというが、青さが微妙に違う。




日本産蝶類標準図鑑によるとオスは後翅内縁部が上方に折り返り、その中に白色長毛を包む袋を形成しているとある。
それは写真ではよくわからないが、蝶類で吸水するのはオスとのことなので、これもオスでしょう。





ルリタテハ

2021-03-19 17:08:19 | チョウ
いよいよ蝶が飛び始めた。

遊歩道で、ルリタテハが舞っている。
一カ所でグルグルと飛び回り、地面にとまった。




また、飛び上がり、こんなところにとまる。





次には、こんなところにも。




だんだん近寄って撮れるようになり、真上から。





かなり接写できたのをトリミングしたら、複眼がこんな風に見えた。





ここまで近寄れるのならと、手をゆっくり近づけると、触れるくらいでも平気だが、ちょっと触れると逃げた。

でも、3回目に指をすごくゆっくり近づけると・・・






乗った!!!
こうなると少しぐらい動かしても平気だった。

羽化したての蝶は手乗りになるが、冬前に羽化したのでも乗ってくるのですね???





南大沢で観察された蝶リスト

2021-03-18 11:27:40 | チョウ

いよいよ暖かくなり越冬から覚めた昆虫も出始めた。


キタテハが公園の隅の地面でずっとじっとして日向ぼっこ。




そのほかにも、ヒオドシチョウも飛んでいた。




「南大沢の自然」トップページに載せてある「南大沢 蝶リスト」を9年ぶりに見直しましたが、チョウを積極的には見ていなかったので、リストは増えませんでした。
この9年で、見られなくなったチョウや、逆に以前は見つけることが少なかったのに容易に見られるようになったチョウもいます。


見つけにくくなり、見やすさの記号が△から×になったのは以下のチョウです。

ウスバシロチョウ(ウスバアゲハ)
メスグロヒョウモン
ミドリヒョウモン
スミナガシ
ミヤマチャバネセセリ



×から△になったのは以下のチョウです。

ナガサキアゲハ
オナガアゲハ
ムラサキツバメ
コムラサキ
アオバセセリ


これらはあくまでも個人の判断なので参考にして下さい。



このブログではJpeg画像しか載せられないので見にくいですが、PDFは「南大沢の自然」トップページの「南大沢 蝶リスト」からご覧ください。


ちなみに、そのトップページからは「南大沢 野鳥リスト」も開くことができます。
ここには最近見られたトモエガモやアオバトなど7種追加し115種となりました。
ヒレンジャクも先日観察されましたが、リストには次回追加いたします。



テングチョウ

2021-03-11 16:15:15 | チョウ
長池公園の8羽のトモエガモは4羽減ってしまったが、オス3羽メス1羽がまだ残っている。
このカモたちが北へ帰ったら、昆虫写真に移行しようとしているが、まだ残っているので鳥の写真撮影が多く、こちらのブログ更新が滞っています。

このブログを訪問される方は、野鳥撮影している方も多いと思いますが、「南大沢季節便り」で野鳥写真も見ていただけると嬉しいです。



今日大平公園の池のところにいると、一瞬チョウが飛んで地面にとまったように見えた。

確かこのあたりと思って撮影したのがこの写真。
どこにいるかわかりますか??





肉眼でよく見ても、見えの悪い私の目では全くよくわからない。
枯葉に紛れてしまっている。
カメラでこの画像を拡大しても良くわからない。

あとで分かったのですが、ここにいました。





真ん中に右上を見ているテングチョウがいた。
一枚目の写真はこのあたりと撮影したのですが、はるか下の方にいて少しピンボケでした。

本当は下の写真のように、翅を若干広げてオレンジ色が見えたので、わかりました。




成虫越冬していたのが、眼が覚めてこれから繁殖時期です。

これからいろいろな蝶がますます増えてきますね。

テングチョウが見にくいというのは、以前にも記事にしていました。