南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

オオムラサキ幼虫 2025

2025-01-29 11:49:41 | チョウ

数日前、ふと思い出して、数年ぶりにエノキの根元の落ち葉をゆっくりめくってみると、すぐにオオムラサキ幼虫が見つかった。



(iphoneによる撮影)


前回2021年12月のオオムラサキ幼虫の記事 → クリック



最近見ていなかったのだが、まだ健在のようだ。

それにしても、成虫をずいぶん見ていない。

過去の写真を調べると、最後に撮影したのは2011年に遊歩道脇のコナラの幹の樹液に来ていたオオムラサキ♂だった。

樹液が出る木が減ったことと、そもそも個体数がたいへん少ないのだと思う。

何とか今年は見たいのだが!!!









クロマダラソテツシジミ成虫 最終確認か? 2024

2024-12-25 13:39:33 | チョウ
昆虫の写真もあまり撮影していないのですが、クロマダラソテツシジミはずっと気になって見に行っていた。

前回の記事のクロマダラソテツシジミの写真は、11月23日と24日に撮影したものだった。

その後11月29日にも3頭いたが、じっとしていて全く動かない。





その後、2頭に減ってしまったが、12月5日には急に5頭に増えた。

幼虫が食い荒らしたボロボロの新芽の上に3頭と手前の葉にボケているが1頭いました。





更に、葉の裏側に1頭。




どれも、じっとしていて動く気配なし。

まだサナギから羽化しているのか、今まで見落としていたのかはわからない。

その後、都合で見に行けなかったのだが、12月15日にはいくら見ても見つからず、12月5日が最後かなと思ったのだが、12月20日に葉の隙間にもぐっているのが1頭いた。





この時はコンパクトカメラしか持っていなくて、近寄って撮れなかった。

でも何とか手を伸ばして顔も見られるように撮ったのがこちら。




その後は見つからないので、多分これが最後ではないだろうか?

でも、今年はすごく楽しませてくれたので、来年も多いに期待である。





クロマダラソテツシジミ まだ成虫がいた 2024 

2024-11-28 18:26:27 | チョウ
10月中旬から11月上旬に、クロマダラソテツシジミの成虫と幼虫を撮影したのは、以前このブログに載せた。

数えきれないほどいた幼虫は、どこかで蛹になっているのか、その後だんだん姿が見えなくなってしまった。
あとにはボロボロになった中央の新しい葉の部分だけ残っていて、どうしてもサナギは見つからなかった。


11月23日に、数年前に初めてクロマダラソテツシジミを見たソテツのところに行ったら、葉は全く幼虫に食われた後もなく、きれいなままである。

ここには来なかったかと思っていたら、何かが飛んだ。

地面に降りたが、これではじっとしていたら見つけられない。



中央やや上にいます。

また飛んで葉にとまった。



これでも見つけにくい。

少しづつ移動したが、葉の上にとまっているのを近づいて撮るとオスだった。




11月下旬でもまだいるのか?


次の日、幼虫が沢山いたソテツを見ると、なんとここにも成虫オスがボロボロになった葉の上にいた。




やがてもう一頭出てきて追いかけ始めた。




とまったところのメスも撮影した。



計3頭いたが、あの沢山いた幼虫が蛹になって羽化したのだと思うが、どうだろう。

あれだけ幼虫がいたので、これから沢山成虫が出てきそうだが、その後増えない。

寒くなってきたので、この世代で終わりなのだろうか?

もう少し観察に行ってみようと思う。







コミスジ幼虫 2024

2024-11-08 20:30:51 | チョウ

先日、手すり観察をしていた時に、ここでは見慣れないのを見つけた。



なんだこれは? いつもはクズの葉の上にいるコミスジの幼虫のようだが、なんでこんなところに???

この近辺の草刈りでクズも刈られたせいではないかと推測している人がいたが、多分あたっているではないかな。

そして今日は、自宅のすぐそばのクズにいるのを見つけることができた。





右が頭で下にもぐらせているのだが、違く角度からも撮ってみたら、頭を大きく曲げていた。




これから、蛹になるのだろう。


以前の2022年のコミスジ幼虫の記事はこちらです。→ クリック





クロマダラソテツシジミ 幼虫 2024

2024-10-29 11:38:32 | チョウ

前回10月14日に、クロマダラソテツシジミの記事を載せたが、その後通りかかるとチェックしていたのだが、だんだん見かけなくなってきてしまった。

そして数日前、やはりクロマダラソテツシジミは見つけられなかった。

ところが、葉の上に何か違和感を感じ近寄ると・・・・




茶色の幼虫が中央と上の方にも見える。

やはり産卵に来ていたのだ。

よく見ると数えきれないくらいの幼虫がいた。



大きさが若干違って、色もさまざまである。

少し拡大してみる。



色がずいぶん違う。

これだけ幼虫がいると、ソテツの新しい葉はだいぶやられてしまい、地方によってはソテツの害虫として駆除が大変と言われているのもわかる。



この写真の中でも幼虫はかなりの数である。

ただ、越冬は出来ないので、蛹になって全て死んでしまうようだ。

そして来年また、越冬のできる沖縄地方などから、何世代かに渡って北上しこの辺りにも来るのだろう。



クロマダラソテツシジミ 2024

2024-10-14 18:25:51 | チョウ
今年は、チェックしているブログ等でクロマダラソテツシジミの話題が盛んに登場する。

数年前に1kmくらい離れたソテツいると聞いて、初めて撮影してブログに載せた。 

2021/10/21 記事 → クリック
2021/10/27 記事 → クリック



我が家から一番近いソテツは、ある家の道路際に数本植えられていて、ここにも来ないかと、通るたびに見ていたのだが、数日前についに見つけた。

小さなシジミチョウがじっとしているのを、危うく見落とすところだった。





どこから来てこのソテツを見つけたのかわからないが、一頭だけであった。




そして今日行ってみると、暖かい日差しの中飛び回っていた。




やがてもう一頭現れた。




ソテツの周りを飛び回るのは、この蝶しかいないが、写真に撮るとデザイン的になかなか良い写真となる。





もともと南方のチョウで、ここでは越冬できないので、南西諸島や暖かい地方で越冬してその後北を目指し、秋ごろにこの地まで来るようだ。

もう少し楽しめそうである。



ミズイロオナガシジミ 2024

2024-07-16 18:25:03 | チョウ

7月中旬になって、今頃ミズイロオナガシジミの記事なんておかしいのですが、それには事情があります。

この写真は5月29日遊歩道での撮影です。




チラチラと飛んできて、地面にとまった。

もう少し近づいて、撮影すると羽化したてかとてもきれいなミズイロオナガシジミだった。




今年は、5月16日にアカシジミの記事を載せたのだが、その時に「今年は何種ゼフィルスが出て来るだろうか?」と書いて、その後ずっと探していた。

この辺りには、春だけ現れるミドリシジミの仲間のゼフィルスが6種類いるが、数は減少気味。

その後アカシジミには出会うが、その他のゼフィルスは全く出会えない。

そしてやっと10日以上もたって、このミズイロオナガシジミに出会った。

それでもまだ、ウラナミアカシジミは出会えるだろうか、ミドリシジミやオオミドリシジミも見られるかもしれない、ウラゴマダラシジミは無理かなあ、と思いながら公園や緑地を見てきた。

7月上旬でもミドリシジミの飛翔が見られたりしたので、ずっと探していたが、一向に現れない。

2013年には、夕方無数のアカシジミの乱舞が見られたが、あのころをピークにだんだん数が減ってきた。

ウラゴマダラシジミは、それよりも前に姿を消してしまった。

その次に、オオミドリシジミが見られなくなり、一昨年まで見られたミドリシジミも見られなくなってしまった。

ウラナミアカシジミは見た人もいるようなので、たまたま自分が見つけられなかったのかもしれないが、何しろ数が激減です。

今年は、ゼフィルスに限らず、チョウの数がとても少ない。

10数年以上前には、ミドリシジミのオス同士の争いの卍巴(まんじともえ)飛翔を追いかけて、こんな写真を沢山撮ったのだが、もう望み薄となってしまった。




気候の影響か、ナラ枯れによる伐採も関係しているのかわからないが、来年復活するとは思えないのだが。











ミスジチョウ

2024-06-18 16:22:42 | チョウ

南大沢では、コミスジやイチモンジチョウは見かけるが、ミスジチョウはなかなか見ることはない。

一昨年、Kさんにミスジチョウの幼虫がいるのを教えてもらって観察をしたことがあった。
残念ながら、羽化できなかったのだが、この時の様子はブログにもアップした。

幼虫がいたので、成虫もいるはずと思っていたら、先日公園の遊歩道にいるのを見つけた。

ちょっと地面におりては、少し飛んでを繰り返していた。




羽根が傷ついているが、元気に飛び回っている。

飛翔を撮ろうとしたが、なかなかピントが難しい。

それでも何枚か撮れたが、何しろ地面すれすれにしか飛ばないので地面バックばかり。






今年も、どこかのモミジで、越冬幼虫が見つからないだろうか?




アカシジミ 2024

2024-05-16 11:38:40 | チョウ

今年はゼフィルスの発生はどうなのだろうと思っていたら、アカシジミを昨日撮影した。

5月20日が今までの撮影で一番早かったが、今年は5月15日で少し早い。





もう1頭いたが、真上からだと一直線で見落としやすい。





少し横を向くとはっきりわかる。




アカシジミばかり見ていたので、下にじっとしているナナフシモドキはしばらくして気が付いた。

さあ、これから何種ゼフィルスがでてくるかな?




コムラサキ越冬幼虫 2024

2024-01-29 11:44:56 | チョウ

毎年冬になるとヤナギの木でコムラサキの越冬幼虫を探してしまう。

この冬も、何カ所かヤナギの幹で探したが、見つからない。

いたよという情報をもらい、その木で探すと、10mmくらいと比較的大きいのが幹の隙間にいた。




画面中央ですが、横からの光で見にくい。

太陽光を遮ってフラッシュで撮影してみた。




更に拡大して撮影してみる。




ヤナギの葉が出て来る3月下旬までは、このまま越冬体制だ。

以前の活動開始の記事 → クリック





アサギマダラ 卵 幼虫 寄生

2023-10-26 21:19:44 | チョウ

一気に秋らしくなって、朝晩の寒暖差が大きい季節となってきた。

少し前ですが、10月11日にアサギマダラの卵をキジョランの葉の裏で見つけた。





大きさは1.5-2.0mmほどである。

2個並んでいるのもあった。



もう一つあった。

撮影している時には気が付かなかったのだが、帰宅後PCで拡大すると、何やら小さな寄生蜂のようなのが卵の上にいた。




これは、ちょっと嫌な予感である。

この卵がいつ産み付けられたのかわからないが、しばらく様子を見てみよう。


次の日12日から3日間は変化なし。

その後ちょっと見に行ってなくて、22日に行くと2齢と思われる幼虫がいて、葉の裏を円形にかじっているところだった。




他のを見て行くと、やや黒くなった卵があった。




これが寄生蜂がいた卵かどうかはわからないが、若干まずいことになったのかもしれない。

さらに次の日に見に行くと、円形にかじった中を食べた形跡はあるが、幼虫がいない。




良く見ると、糸でぶら下がった黒いものがある。

拡大すると幼虫のかたちをしている。




やはり寄生されたからなのだろうか?

でも、幼虫になって、脱皮もして2齢になったのに???

他の卵はどうなったかと見ると、すべて黒くなってきている。



左側は頭の部分だけ黒いので大丈夫かとも思ったが、26日にはこんな色になってしまった。




全体が黒くなっているが、ここから何が出て来るのか、しばらく様子を見ることにしようと思う。



クロコノマチョウ 幼虫 2023

2023-10-07 11:49:26 | チョウ

先日、エノコログサにいたカメムシを何種か載せたが、今度もエノコログサでは初めて見る虫です。

クロコノマチョウの幼虫は、ススキにいるのを何度も撮っているが、エノコログサにいるのは初めて見た。

今月の初めに、結構いろいろな草が混ざってグチャグチャした中で、見つけにくかったが終齢幼虫の大きなのが葉裏にいたので葉先を持ち上げて撮影した。




もういつサナギになってもいいくらいの大きさ。

久しぶりに顔も撮影してみた。





その後行ってみても見つからないが、どこかで蛹になっているのかもしれない。



スミナガシ 幼虫

2023-09-18 22:19:45 | チョウ

9月半ばを過ぎたのに、まだ猛暑である。

もう少し過ごしやすくなってもらいたい。

蝶のスミナガシは数年前まではこの地でも確認されているのだが、最近は出会えていない。 

以前のスミナガシの記事。→ クリック

幼虫はかなり前に日野市で撮影したが、南大沢ではお目にかかっていない。

アワブキの木にいたという情報をもらって、行ってみるとすぐに見つかった。

この木は、アオバセセリの幼虫が見つかるのでチェックしていたのだが、まさかこの時期にスミナガシの幼虫がいるとは思わなかった。






何ともユニークな形である。




無事にサナギになってくれるだろうか? と、思っていたら、翌日には全く影も形もなくなってしまった。

どうしたのか?

鳥に食べられたか、誰かが持ち帰ったのだろうか?


大きなアゲハの幼虫がオオカマキリに食べられたのを見たばかりなので、そんなこともあるかもしれない。

それにしても残念なことである。




ヒオドシチョウの肢

2023-07-05 18:26:41 | チョウ

先月のことだが、自転車で公園に行き、さあ撮影しようかと自転車を降りたら、後部に載せた黒いザックに鮮やかな色のヒオドシチョウがいた。





ヒオドシチョウは成虫で越冬するので、春にはかなり擦れたのがいるがこれはきれいだ。
羽化して間もないのかもしれない。

90mmマクロで近づいて撮影。(若干トリミングしてあります。)




やがて翅を閉じた。




この色では、地面の落ち葉にとまると全く見つけにくい。

肢を見ると片側2本しか見えず、4本脚だ。

昆虫は6本脚なのに、タテハチョウの仲間などには4本脚が多い。

前肢2本はかなり小さく、胸のあたりに隠してあり、支えたり歩いたりには使えないようだ。



ヒメキマダラセセリ? 2023

2023-05-08 13:37:44 | チョウ

前回のアオサナエを池の縁で撮っている時、目の前にセセリチョウが飛んできて、吸水を始めた。





以前、チョウをよく撮っていたのだが、最近は甲虫が多くチョウはあまり撮っていない。

さて何せセリだろう?

ぐるぐると回り始めた。





そして翅の表も見せず一瞬で飛び去ってしまった。

さすがセセリチョウは素早い。

翅表を見ていないのでわかりにくいが、たぶんヒメキマダラセセリだと思う。

今までこの「南大沢昆虫便り」では載せていなかった。

2004年に「南大沢季節便り」に載せたのだが、もう20年近く前であった。


当時から比べるとチョウの数が減った様に思うが、昆虫全般かもしれない。

以前ブットレア(フサフジウツギ)に花が咲くと、ヒョウモンチョウなどたくさんのチョウが集まったのだが、最近は全く来ない。

この辺りでは、環境の急激な悪化とは思えないが、どうしてしまったのだろう。