南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

オオミズアオ 2024

2024-08-18 10:41:51 | 

晴れて猛暑が続き、間に大きな台風が関東直撃か?という異常な気候で、ほとんど撮影に出ていない最近です。

こんな時は、だいたいむこうから何かがやって来る。

今回は台風が来る前に、階段の踊り場に大きなきれいな蛾がやってきた。




やや翅もお疲れ気味だった。





顔ものぞき込んでみた。




そして次の日、台風が最接近する日には下の階の壁に移動していた。

さらに次の日、台風が去った朝はもう姿がなかった。


過去のオオミズアオの記事はこちらです。→ クリック




シンジュサン 幼虫

2023-10-15 11:43:53 | 

道端の、いろいろな木や草が密集しているところのニガキクサギに、白い大きめの幼虫がいた。




シンジュサンの幼虫だ。

近寄って撮影してみると、形状も色もなかなか複雑。

白くて黒、水色、黄がポイントとなっている。




奥の暗いところにいた2匹のうち、下のが脱皮していた。





色が黄色っぽくなって突起もシンプルになった。


数日後、別の個体かもしれないが、かなり大きいのがやはり頭を下にして、少し白っぽくなってじっとしていた。




もうサナギになりそうだ。



イラガの繭

2022-02-18 20:59:26 | 

冬季、葉が落ちた時にウメやカキ等のバラ科の植物の枝を見上げると、イラガの繭が見つかることがある。
この繭は非常に硬く、白と黒の模様はそれぞれすべて違う。

この写真は数年前に撮ったものだが、この中に終齢幼虫がいて越冬中とのことである。






先日、Kさんに沢山のイラガの繭があるところを教えてもらった。

その中に、こんな小さな穴が開いているのがあった。




これは、寄生蜂のイラガセイボウが中イラガの幼虫に産卵する為に開けた穴である。

穴が開いていない繭もあったが、産卵の穴が開いているのがいくつもあった。

そしてこれは、昨年イラガセイボウが成虫になって脱出した穴が開いたもので、小さな産卵孔も見える。





今まであまり気にしないで、イラガの繭があるなと見ていただけだったが、イラガセイボウも見たいし、これからは注意して見てみよう。

10年程前に、イラガの幼虫にやられてひどく腫れてしまい、医者に行ったことがあったので、何となくイラガというと敬遠していたのだが。

イラガセイボウはイラガイツツバセイボウとも言うようで、外来種とのことだが非常にきれいな青く光る蜂なので、今年は是非撮影したいと思っている。






ホシホウジャク

2021-10-13 13:02:43 | 

1週間ほど前、沢山咲いているアザミの周りに昆虫が何種類かいた。

ハチやセセリチョウの仲間が多いが、花にとまってじっくり蜜を吸っている。

ところが、せわしなく飛び、絶対に止まらないでホバリングして蜜を吸っているのは蛾の仲間のホシホウジャク。






口吻を差したり抜いたり忙しい。






弾丸のごとく飛び回っているが、今まで気が付かなかったのだが、この写真を見るとまるで脚がない胴体だけのようだ。





他の写真を見ると、なんと前肢は眼のすぐ後ろにピタッとたたんでいた。






そして、中脚や後脚は腹の下にピタッとつけている。

これは写真でないとわからない。



キツリフネのところにもいたが、こちらはもっと素早い。





花に一瞬潜ったかと思うともう飛び去る。

アザミの時の方が、もう少し時間かけてホバリングしていたのだが。



だいぶ楽しませてもらったが、思ったより撮影は難しくピンボケ量産であった。



ワタヘリクロノメイガ

2021-10-11 12:32:32 | 

比較的大きな緑地が近く、いろいろな昆虫が我が家にやってくるが、先日はリビングの壁の天井近くに小さな蛾がいるのを家人が見つけた。

蛾はあまり撮影しないのだが、これはまた見たこともない色と形。

大きさは20mmくらい。




調べると、ワタヘリクロノメイガで、それほど珍しくはないようだが、幼虫はウリ科の害虫と言う。

綿のようなものがあるヘリが黒いノメイガの仲間ということだろうか?

面白いのは、この尻のボンボンをずっと左右に振り続けている。



何枚か撮影すると逃げてカーテンにとまった。

見にくいのですが、動画でちょっと撮ってみたのをユーチューブに載せました。

なかなか面白そうな蛾ですが、これ以上は深入りしません。

ここに、いろいろと説明がありましたので、気になる方は参考にしてはいかがでしょうか。




シモフリトゲエダシャク

2021-02-04 11:58:07 | 
相変わらず昆虫撮影より野鳥撮影の方が多いので、このブログの更新が滞りがちだ。

トモエガモは相変わらず8羽で越冬中。
これだけ長逗留で8羽もいると、いろいろなシーンが撮れる。
8羽でゆったりと泳いでいるところも撮れた。




くわしくは「南大沢季節便り」をご覧ください。


自然観察の友人たちは、冬の昆虫探しに忙しく、特にフユシャクの仲間を次々に見つけている。

この日も、同じ公園の数百m離れたところから、ヘリグロチビコブカミキリがいたとメールをもらったのだが、休んでいるトモエガモがいつ動き始めるのかわからないので、こちらを優先した。

帰る頃に行ってみたら、シモフリトゲエダシャクという冬に現れる蛾を撮影中だった。
これは撮影したことがない。
今まで鳥を撮っていた400mm望遠でそのまま撮影。





少し拡大すると鱗粉も見えた。




これはケヤキにいたが、オオシマザクラの高さ2.5m位のところにはオスとメスがいた。




こんな高さにいるのには望遠が最適である。

まあ本当はマクロレンズできちんと撮った方がいいのだが。

フユシャクは手すりにいるのをついでに撮っていたくらいだが、その気になってサクラやケヤキなどの幹を見て回ると、さまざまな種類がいることを教えてもらった。



ミノウスバ

2020-12-01 15:25:27 | 
ますます昆虫は少なくなってきたが、この時期に成虫が活動する仲間もいる。

11月6日に探し回ったけれどいなかったものが、その直後に出てきたようである。
11月10日にはメスの周りをオスが飛び回っていたと、最近知人から聞いた。
そして、その後産卵したようだ。

それが、ミノウスバと言う蛾である。

蓑薄翅蛾で、体が蓑のように毛がたくさん生えていて、翅は透き通って薄い蛾である。

マサキ、ニシキギ、マユミなどのニシキギ科に産卵するというが、当地ではマユミにいる。

残念ながら、そのころ見に行けなかったが、最近見てきた。

弱々しく動かないメスがマユミの枝先にいた。




そして、その枝のさらに先端には卵が産みつけられていた。




これを拡大してみると、メスが産卵後に自分の毛を卵の上につけてコーティングして見えにくくしてある。




ところがどういうわけか、枝にピッタリついているはずの卵塊が盛り上がり、見やすくなってしまっていた。

これで来年の春には沢山の幼虫が生まれて活動し、蛹になって夏を越して11月にまた成虫になる。




ウコンカギバ 幼虫

2020-10-02 09:49:24 | 
8月9月とあまり写真を撮らなかったのだが、久しぶりに公園に行くと、手すりに見慣れない20mm程の幼虫が急ぎ足で歩いていた。

何だこれは??
イボタガの幼虫みたいに長い角がいくつもあるが、色が違うし、見たことがない。




真上からも見る。




帰宅後ネットで調べるが、蛾の種類はものすごく多いので、なかなか出てこない。
ではと、イモムシハンドブックの掲載種一覧を順に見て行くと、3巻でやっとそれらしいのが見つかった。
ウコンカギバの終齢幼虫のようだ。
ところが、ヒメウコンカギバというのがいて簡単に識別できないとあるが、南方系で少ないらしいので、多分ウコンカギバでしょう。

幼虫越冬とあるので、延々と手すり上を急ぎ足で歩いて、落ち着き場所を探していたのだろうか。







ツマキシャチホコ

2020-08-15 15:14:37 | 

玄関を出て階段を降りようと足元を見ると小さなゴミが目に入った。
でも、これはおかしいぞ。






もう一度家に入り、荷物を置いてTG-6を持ち出す。

近寄って撮影。






やはりそうだ、毎年8月に必ずと言ってよいほどこの階段に現れるツマキシャチホコだ。
本当に折れた小枝のようにしか見えない蛾である。

これも毎年のことだが、深度合成で撮影する。






ここでは踏みつけられてしまうと、軽く触れると、あっという間に飛び去って見えなくなってしまった。

調べると毎年のように撮影しているが、すべて8月であった。


エノキにいるという幼虫はとてもユニークな形のようなので、今度探してみよう。


今までのブログ記事はこちら。 → クリック






2020 キアシドクガの乱舞

2020-05-26 10:56:11 | 
昨日、5月上旬ミズキにいたミズキトゲムネサルゾウムシではないか?というゾウムシの記事を載せた。

そして、昨日午後その木を見に行ったら、この状態でした。



見事に葉が食われている。



残っているのは葉脈だけ。



これは、キアシドクガの幼虫によるもの。
今年もキアシドクガ大発生の予感として記事を書きましたが、それが出てきました。

まだサナギも残っているので、これから羽化するのもいるようだ。

そして、上空には無数のキアシドクガが乱舞している。
これは写真で見ても良くわからないので、動画に撮りましたのでユーチューブでご覧ください。 → クリック


ちなみに成虫はこんな蛾で、手すりにいたのを撮ったものです。



公園ではいたるところで乱舞が見られ、「なにこれモンシロチョウ??」と、びっくりしている人も多かったです。

こんな掲示がフェンスにありました。




何故、大発生が続いているのか、ネット上にこんな記事がありました。


キアシドクガの大発生顛末記 → クリック

相模原市立博物館 → クリック

自然教育園の研究報告 → クリック



あと何年続くかわかりませんが、いずれ大発生は収束するでしょう。
何だか、新型コロナでもこんなことを聞いたようですが?





今年もキアシドクガ大発生の予感

2020-05-15 19:10:56 | 
5日ほど前、フェンスを歩いているキアシドクガの幼虫を見た。




そうか、もうそんな季節なんだと思っていたら、数分後擬木の上にいる幼虫の集団を見た。




その近くの地面、階段にはおびただしい幼虫が歩き回り、踏みつけられたものも多数いたが、この写真は載せないことにします。とにかく多いです。

そして手すりには、親子のように大きさの違う幼虫が競走中。




大きなのはヒオドシチョウ、小さいのがキアシドクガの幼虫。
ヒオドシチョウの幼虫もかなり多いが、キアシドクガはその10倍くらいか。

今日は、それらもサナギになって鈴なりだった。






あと1週間もすればひらひらと飛び回るキアシドクガが大発生しそうだ。

以前のキアシドクガの記事はこちらです。 → クリック



ベニモンアオリンガ

2020-05-08 17:09:33 | 
1週間ほど前にカエデの葉にいた蛾です。

あまり蛾は撮影しないのですが、ちょっと色が良かったのと見たことがなかったので撮影。



葉の大きさと比べてもかなり小型。


微妙な色合いだ。
もう少し寄ってみると。




調べるとベニモンアオリンガという蛾で、幼虫はツツジなどのつぼみを食べる害虫とある。
検索すると、害虫駆除薬品会社や園芸愛好家のページが出て来る。
この紅紋があるのは春型で、夏型にはないらしい。





ホシホウジャク 幼虫

2019-11-29 19:40:05 | 

2週間ほど前に教えてもらい撮影したものです。



いつも通っている遊歩道のフェンスにいたのですが、これは教えてもらわなければわからなかった。
中央部左の枯葉のように見えるものです。
これは下向きのホシホウジャクの幼虫。
緑色と褐色のがいるようですが、やや少ない方の褐色型でした。

もう少し拡大してみると。


下が頭で、片側の脚3本が見えるが顔がよくわからない。

さらに拡大して撮影したのがこちら。



眼がよくわからなかったが、調べてみると単眼が6個あるという。
小さくぽちっと見える黒っぽい3個がそうかな?

ホシホウジャクは成虫が飛んでいるのはよく見るが、幼虫を撮影したのは初めてだった。
以前撮影したホシホウジャク。

Wさんに感謝です。
 
 


ビロードハマキ

2019-09-09 15:31:54 | 

昨日の午前中、我が家の入り口の壁にこんなのがいた。

 

 

時々見かけるビロードハマキだが、やはり何でこんな模様なのと思ってしまう。

台風が直撃しそうという天気予報を聞いて、自主避難したのだろうか?

 

我が家の周りは停電もなくそれほどではなかったのですが、台風のコース直下や進行方向の右側では結構な被害でした。

50mの一番頑丈な送電線が2本倒されたらしいですね。

停電中のところも多いようですが、一刻も早い復旧を願っています。

 

 

 


ツマキシャチホコ

2019-08-29 16:23:18 | 

近所のTさんのマンションの階段には、驚くほどの昆虫が夜にやってくるようで、朝階段の上から下までチェックをし撮影してから仕事に行くという。

そして撮影したのが、蛾が800種、甲虫が300種とか。

何年も近所の公園や緑地で観察していても、見たことがないカミキリやゾウムシが来るようだ。

Tさんのところには近所に緑地や公園もあるのだが、それにしても多い。

我が家の近くにも緑地の大きいのがあり、階段にも結構昆虫が来るが、とてもそんなには多くない。

何か違いがあると思うのだが、依然として謎である。

 

 

先日ツマキシャチホコが我が家の玄関を出た壁にじっとしていた。

早速家に戻り、OLYMPUS TG-6を持ち出して撮影した。

 

 

深度合成でも撮影。

 

 

時々この蛾は見かける。  → 過去の記事

最近、似ているが何種かいることを知った。

今まではみんなツマキシャチホコとしていたが、タカサゴツマキシャチホコやクロツマキシャチホコなどがいるようだ。

でも、これはツマキシャチホコでしょう。

これからは、気を付けて見てみよう。

 

ところでTG-6だが、まだ試行段階でこの良さを十分発揮できていない。

以前TG-3を購入した時もものにするまで時間がかかったが、今回は早めに新機能を使いこなしたい。