7月13日から10月8日まで、国立科学博物館で開催中の「特別展 昆虫」にぎりぎりで行ってきた。
入るとすぐに、ひらひらと飛ぶたくさんのチョウに出迎えられる。
そして最初の展示の巨大なニホンミツバチは、実物の200倍の精巧な作り。
そこから、昆虫とは、昆虫の多様性、昆虫の生態、昆虫の能力と続き、ゆっくりと見て行くと標本の展示の部屋の頃には疲れてきた。
チョウとガの違いの説明では、左がガで右がチョウの仲間という説明もあった。
平日だが、もう最後の週だからか混んでいて、親子連れや女性陣の姿が多くちょっとびっくり。
標本はびっしりで上の方はとても見られない。
最近昆虫の本をいろいろと読んでいたので、驚くような展示は多くはなかったが、それでも生態や生活では知らないことがいろいろ出てきた。
今、南大沢でも激しい雨が降っているが、西日本では数十年に一度の大雨のようで、被害が大きくなければよいのだが。
夕方、一階入口の郵便受けをのぞきに行ったら、壁にキマダラミヤマカミキリがいた。
このカミキリいつも思うのだが、眼の中から触角が出ていて見にくくはないのかなあ。
まあ、複眼の見え方は違うのだろうけれど。
他にもいないかと見ると、反対側の壁にはトウキョウヒメハンミョウもじっとしていた。
そして階段下には小さなクモがいたが、撮影して拡大すると見たことがない模様がある。
そして足元には、死んだ甲虫をせっせと運んでいるアリたち。
何の甲虫だろうと思ったが、アリの作業を邪魔しなかった。
まあ、夕方フラッシュで撮影している怪しい人だったので、誰も通りかからなかったので良かった。
以前、小松貴著「裏山の奇人;野にたゆたう博物学」を読んだのだが、これが大変面白かった。
今回、同じ著者の本が2冊出版されたが、そのうち表記の本を読んでみたが、これがまたまた大変面白く考えさせられる本であった。
絶滅危惧という言葉は知っているが、その分類や意味を全く理解していなかった。
多少なりとも昆虫が好きで見つけては撮影している人間なのにである。
ましてや、一般の昆虫に興味のない人は全くどうでも良いことなのかもしれない。
絶滅危惧とはいっても、我々でも知っている大型の甲虫や、チョウやトンボは出てこない。
地味なというだけあって、ほとんど初めて聞くような虫たちである。
しかし、読み進むと「身近な環境にいかに多くの絶滅危惧種が存在するか」と書かれているように、南大沢でもいる種が唯一出てきた。
それが、先日載せたばかりの「シロヘリツチカメムシ」である。
やはり、イネ科植物に寄生するカナビキソウに依存して生活しているので、この植物がないと生きていけない。
定期的に河川の氾濫があったり、定期的に草刈りがされる草原が必要な場所でないとカナビキソウが育たない。
極端に限定されたところにしかいないそうだ。
そういう意味でも、南大沢はすごい。
その他の昆虫は本書を読んでいただくとして、コラムのように書かれている文章に非常にひかれた。
「絶滅危惧種の本をだすということ」という欄がある。
確かに、「これは非常に貴重です」と言ったとたんに、植物などは大量に採られ、あっという間に店やネットで販売してお金にかえようとする人たちが出てくる。まあ、絶滅に至るのは、環境破壊の方が大きいのだろうが、採集という面も影響はある。
これが心配だが、それよりも生き物に対する一般の人の無理解・無関心が絶滅危惧種を作り出している。
ということが書かれている。
もう一つ、「虫マニアの功罪1~3」というコラムも面白くて、これも考えさせられたが、内容は本書を見ていただきたい。
小松さんのFacebookを見ると、「精霊」という言葉が時々出て来るのだが、意味が分からなかったが、それがこの本のあとがきを読んで理解できた。
出典は、自分には全く接点のないところであった。
小松さんを最初に知ったのは、「アリの巣の生き物図鑑」だったかと思うが、その後、丸山宗利さんと一緒に情熱大陸に出ていたのを見た。
ところが。
数週間前、この本を読み始めたばかりの頃、何ということか南大沢で偶然小松さんに出会ってしまった。
そして昆虫観察をご一緒してしまったのだが、このことは別途書きたいと思います。
今年も明日一日を残すのみとなりましたが、やはり早かったですね。
今年後半は年末まで色々と忙しくあまり撮影も出来なかったのですが、4月から9月にかけては変化に富んだ楽しい昆虫撮影をしました。
初めて撮影するカミキリやゾウムシも結構出て楽しかった。
記憶に残った主なものを10種挙げてみます。
4月には、我が家から数分のところにあるカエデにコジマヒゲナガコバネカミキリがいた。
まだまだ見たことがないカミキリが近くにいるのに驚く。
5月の連休はグミチョッキリの飛翔の撮影が面白く連日通った。
そして、大地沢ではアオバセセリの飛翔も撮れた。
これらは、OLYMPUS OM-D E-M1 MarkIIのプロキャプチャーを使わないと撮影できなかったでしょう。
さらに、桐の木の上の方にいてなかなか出会えなかったクロタマゾウムシの成虫と、7月には地元で幼虫の撮影もできた。
どちらも崖下にある大きな桐の木だが、運よく大きな葉を上から見下ろせるところだった。
6月の富士山麓では、初めて見る大型のカスミカメムシに出会えた。
そして地元では、初めて見るクロヒメヒゲナガゾウムシを撮影できた。
7月は、不思議なアミメアリの集団の発見。
8月は、今までなかなか見つからなかったカノコサビカミキリを思わぬ場所で発見してもらった。
9月は長期で北海道へ行っていたが、その時にクジャクチョウの手乗りを撮影できた。
そして帰宅すると、自宅に保管していた小枝から、スネアカヒゲナガゾウムシが出てきていた。
まだまだあるのですが、長くなるのでこのくらいにしましょう。
昆虫撮影の最盛期に自宅にいられたので、結構面白い撮影ができました。
その間、大勢の友人知人に教えてもらったものも沢山あり、感謝です。
是非、来年も楽しんで撮影したいですね。
皆さん、よろしくお願い致します。
約一か月更新ができなかったですね。
所用で南大沢を離れていたのですが、先日戻ってきました。
これからもとぎれとぎれの更新になりそうです。
Facebookの更新はipadでできるのですが、ブログだと写真も大きく載せたいので気に入った加工が出来ないので、休みにしています。
さっそく虫探しをしたのですが、この時期少ないですね。
実は、Mさんと鳥を探しに行ってのですが、鳥も少ない。
多摩川で見た虫です。
そして長池公園にいた虫です。
やっぱり、虫を探してそっと近づいてゆっくりと撮影していると、他のことは何も考えないで、いい写真を撮ろうと夢中になって、楽しくなりますね。
虫の名前はどうでもよくて、探すの面白い、良いカットが撮れるとまた嬉しい。
これからもゆっくり続けます。
昨年は、地元のホオノキにフチグロヤツボシカミキリがいるのを撮影することができた。
そこで今年もホオノキに花が咲いている頃から見ていたのだが、なかなか出会えないでいて、食痕も見当たらない。
大きな木が多いのだが、比較的小さくて手の届くようなところに葉のある木で探してみた。
見上げるといろいろと虫がいる。
高いところにいたのでなんだかよくわからなかったが、赤い色の虫だ。
相当トリミングしたが、拡大するとチャイロチョッキリだった。
あまり見ないのだが、ホオノキにいるのか?
これも高いところだが、コメツキとテントウムシの仲間もいた。
カメノコテントウが高速で歩き回って、ナミテントウにぶつかりそうになるとサッとよけた。
ヨコヅナサシガメもいた。
残念ながら、とうとうフチグロヤツボシカミキリは見られないままシーズンが終わりそうだ。
いやまだ可能性はあるのかなあ?
ちなみに、フチグロヤツボシカミキリはこんな美しい色をしている。
一昨日は大変寒く、昨日は風は強かったが大変暖かくなった。
気温も上がってきたからか、長池公園の手すりではやっと少し昆虫が見られるようになってきた。
昨年の3月21日に載せたカワゲラと同じと思われるのが、手すりの上に複数見られた。
昨年とほぼ同時期の発生である。
そしてオビアカサルゾウムシかなと思われるのをMさんが発見したが、すごく活発に歩き回っている。
2枚写真を撮って、少し静止したのをじっくり撮りたいと、「とまれ!!」と手すりをたたいたら、即落ちてしまい行方不明。
うーん、少し強くたたきすぎたかな。
あまり良い写真が撮れず、残念だった。
実は、昨日はたいへん贅沢な長池公園観察会でした。
今、自然館のギャラリーで、高橋修・写真展「小人になって花探検Ⅱ 」が行われていますが、その写真展を見に昆虫写真家の新開さんが来られるというので、自然館でお会いした。
写真展を見た後、私の知人のMさんも加わって、公園内を写真撮影をしながらゆっくりと回った。
先ほどのカワゲラを撮影している時、写真展を開催中の植物写真家の高橋さんも来られ、なんと専門家からのカミキリムシ等々の昆虫の話、スミレなどの植物の話をいろいろと聞きながらの観察会となった。
そして写真展会場に戻ってからは、展示写真の植物の話を聞き、さらにはお二人からカメラ、レンズ、フラッシュ、そしてマクロ撮影についても教えていただいた。
昆虫も植物も一度に教えてもらうという本当に贅沢な半日でした。
ありがとうございました。
高橋修・写真展「小人になって花探検Ⅱ 」は、今月いっぱい長池公園自然館で開催中です。
今年は、マイペースでゆったりとした昆虫観察と撮影でしたが、それでもいろいろと初めての出会いもあり、振り返るとたくさん撮影していました。
その中から、印象に残る一部の虫たちを再掲載します。
冬には、地元で是非見たいと思っていた、ムラサキツバメの集団越冬が見られた。
そして春になると、もう一度撮りたかったウマノオバチのメスを見つけた。
更に、アオサナエは今年も現れ、見事な逆立ちをして太陽の影を最小面積にしていた。
これも、地元で見られるとは思っていなかったフチグロヤツボシカミキリをMさんが見つけてくれた。
長池公園にいたワモンヒラタハバチは活発で愉快な行動。
富士山ではマツアナアキゾウムシを始め沢山の初見の虫に出会えた。
夏になって、少し遠出で希少種のオオモノサシトンボを見た。
そして、ずっと探していたツバキシギゾウムシが地元で見られた。
9月の北海道では、いやに懐いたオツネントンボに出会い、毎日指に乗せて遊んだ。
そのほかにもたくさん出会うことができた。
お世話になった皆さん、1年ありがとうございました。
また、このブログを訪問していただいたたくさんの皆さん、ありがとうございました。
また、来年も楽しい報告ができるようにしたいと思いますのでよろしくお願い致します。
北風が非常に強く、気温も低かった一昨日、仲間数人と新宿御苑で撮影会をした。
新宿御苑に入るのは何年ぶりだろう。
風景も、鳥も、虫もなんでも撮るのだが、何しろ寒かった。
午前中は人も少なく静かで気持ちが良い。
新装なった温室に入るのは初めてである。
レンズは瞬間で曇ってしまった。
それでもレンズを拭いて曇らないうちに撮影したが、何ともソフトフォーカスとなる。
以前の温室の池にはマミズクラゲがいたと聞いているので、係員に問うと、今はいないと言う。
長池公園の築池にもいたのだが、観察デッキがなくなってしまったので、最近は見ていないがまだいるのだろうか。
外に出て虫を探すと、ヤツデの葉裏にはクロスジホソサジヨコバイがたくさん見られた。
そして、ヒゲナガサシガメの幼虫も複数見つけた。
ケヤキにはヒレルクチブトゾウムシもいた。
そして、アミメクサカゲロウもいた。
フラッシュ撮影をしたら、片方の翅だけ光ってしまった。
たまには都心の虫さがしも面白い。
帰るときに、入口のところで、企画展「チョウが消えてゆく~絶滅の危機にあるチョウを守る」を見た。
その後、みんなでオリンパスギャラリー東京へ向かい、仲間の一人が写真を出している 「“長野県のモノづくり” 写真展 」を見に行った。
友人のその写真は、なかなか力作で良い写真だった。