南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

ヤマトタマムシ 2024

2024-07-05 17:20:57 | タマムシ

昨日のアオマダラタマムシを見に行った時に、大量の大きな伐採木が積んであるところにも行った。

そこには、ルリボシカミキリが多数いた。

ヤマトタマムシも伐採木の上や周りの草の上を、音を立てて飛び回っているのも多数いた。




胴体の色を見ようと、飛んでいるところを狙ってみた。




腹も緑に輝いている。




少し横から見ると、茶色く輝いている。




これは違う個体だが、胴の背の部分はやはり茶色く輝いているが、見る角度によって色が違う。


今年は遠くで飛んでいるのや、死んで地面に落ちているのしか見ていなかったが、一気に何頭も見ることができた。


タマムシハンドブックでは、タマムシ(ヤマトタマムシ)と記してあったが、今までこのブログではヤマトタマムシと書いていたので、今回も同じようにしました。




アオマダラタマムシ

2024-07-04 13:13:44 | タマムシ

アオマダラタマムシが近くにいるという事は、あまり考えていなかったが、Kさんが最近見つけたので案内してくれると言ってくれた。

タマムシハンドブックの表紙を開けたところに大きく出て来るきれいなタマムシだ。

アオタマムシというのを4年前に高尾山で見つけたが、こんなのがいるのだと思ったが、今回のアオマダラタマムシも珍しいという事なので、そう簡単には見つからないと思い込んでいた。 

以前のアオタマムシのブログ → クリック


イヌツゲにいたのだが、この木をジロジロと見て回ることはまずないなあ。




とても敏感で、近づくとすぐに幹の裏に回ってしまう。

大きさはタマムシよりもだいぶ小さく20~30mmくらい。

横から一枚。




3匹程が確認できた。

だいぶ撮影にも慣れてきたので、真上から撮影してみた。




フラッシュを使うと微妙に違ってくるので、これはフラッシュなし撮影。

ここは、車で行くような距離なので、今度は難しそうだが近くのイヌツゲやモチノキ科を気を付けて見てみよう。

以前は東京あたりでは珍虫だったとのことだが、最近は観察例も増えて来ているようだ。

昨日は他にも大量の伐採木置き場にも案内してくれて、本当にKさんに感謝です。




ヤマトタマムシ 2022

2022-07-28 11:33:10 | タマムシ

今年はナラ枯れにより緑地の伐採が進み、伐採木がたくさん置いてあるので、カミキリやタマムシの仲間が見られると思っていたが、どうもあまり出ないうちに終わりそうである。

でも、ヤマトタマムシは6回ほど見かけ、そのうち3回は写真撮影ができた。

逃げ足の速いのが多く、近づいただけですごい羽音で飛んで高い樹に行ってしまう。

昨日のは飛んで逃げたが近くの草むらに入ったので、つかまえた。

容器に入れて白バックで撮影したが、親指ほどの大きさがあり光り輝いていた。



翅はもちろん頭も脚も輝いている。

腹側もすべて輝いている。




コナラの木に放したら、すぐ飛ぶと思ったのに割とおとなしい。




写真を見るまで分からなかったが、このコナラも小さな穴がいくつも開いている。

この木もカシノナガキクイムシが来ているのだ。


さてタマムシだが、ゆっくり数歩歩いて、なんと産卵を始めた。



メスだったのだ。

ヤマトタマムシの雌雄の識別を調べると、2枚目の写真のように腹を見るとこの形のようにすーと細くなるのはメスらしい。

ちなみに過去撮影の写真を調べたら、死んで仰向けに落ちていたのを撮った写真があり、このように先端がへこんでいるのがオスとのことでした。




しかしこの大きさで、これだけ全身緑や濃い紅色に輝いていると人気があるのもわかる。




ヒシモンナガタマムシ

2022-06-11 20:43:33 | タマムシ

タマムシハンドブック関連で、タマムシの仲間を2種載せたが、今までにずいぶん撮影したのにこのブログ初登場は、ヒシモンナガタマムシです。

若干小さめの5~10mm程度ですが、よく見かけます。





茶色でひし形の模様がある。




これも、晴れて来ると良く動き回りよく飛ぶ。

やはり飛ぶときには、背が見えて青緑色に輝く。




他のナガタマムシも背がきれいなので、順に撮影していきたい。



シラホシナガタマムシ

2022-06-07 17:43:42 | タマムシ

前回に続いてタマムシの話です。

今まで近隣で見たことがなかった、シラホシナガタマムシを撮影した。

エノキにいるということだが、大きなエノキが2本伐採されて積んであるところにいた。




こんなのがいれば、いくら10mmほどで小さくても気が付くはずだが、今回は何匹も歩き回っている。

日が当たっていなかったので、弱くフラッシュを使用しているが、実際はもう少し緑に光っている。

2匹が近づいた。




1匹がどんどん近づいて行って、上に乗った。




でもほんの2秒でおりて、どんどん離れて行った。




何だったのだろう。

メスだと思ったらオスだったのか、もう目的を達したのか???


そのうち少し日が当たり始めたら、緑に光りだした。





前回のクロホシタマムシのように明るく緑に輝くというのではないが、濃い緑色だった。


クロホシタマムシ  (タマムシハンドブックを持ってタマムシを探しに行く)

2022-06-05 10:53:08 | タマムシ

タマムシハンドブックを手に入れた。

これで購入したハンドブックは何冊目だろうか?

表紙が、今までになくこんなにきらきら輝いている!






3名の方の解説文で、写真は尾園暁さん。

わかりやすくとても丁寧な作りである。

タマムシ科は世界で15,000種、日本で220種とある。

自分で撮影したのは20種くらいで、中に1種この本に写真記載がないのがあった。

それは結構珍しいらしいタチツボスミレにいたクロチビタマムシ。

以前のブログ記事 →クリック

写真は撮ったけれど、不明種ホルダーに入っているのがまだ沢山あるので、ゆっくりこの本の中から探していこうと思う。

また、まだまだこれから初めて見るものが出てきそうだ。




さて、Kさんからクロホシタマムシが沢山いるところを見つけたということで先日友人2人も一緒に連れて行ってもらった。

コロナになってほとんど車での虫撮影はしていないので、本当に久しぶりだ。

10時頃そこについて伐採木を見ても虫影は無し。

やがて少しづつ現れ、次々と小さなタマムシやカミキリが走り回り始めた。

クロホシタマムシは、茶色の伐採木の上を、緑色に輝きながら結構目立ちながら走っていた。





緑に輝き、少し赤みがかったところも見せている。

12mmくらいだろうか。





向きによってはもっと赤みが強く見える時もある。





産卵している時はじっとしているので撮りやすかった。

その他にも、興味深い虫がいたが、それは後程載せます。



Kさん、そして同行の皆様、楽しい時間をありがとうございました。

何年もお会いしていなかったM夫妻もあとから来てくれて、久しぶりの再会でした。

これから、コロナがもう少しおさまってくれば、こんな時間も増やしていけるのだが。









ウバタマムシ

2020-08-30 12:31:41 | タマムシ
今週からは少し気温が下がると先週の天気予報で言っていたのだが、まだまだ猛暑で今日も35℃以上になりそう。

昨日、松の伐採木がごろごろと置いてあるところを久しぶりにのぞいたら、7月の長雨と8月の暑さの為か、白いキノコ状のものが沢山ついていた。

よく見ると何かいる。




今度はウバタマムシだった。

ウバタマムシは当地では時々見られるが、東京都では絶滅危惧種とか。

じっとしておとなしいので、手持ち深度合成で撮ってみた。




いつもの60mmマクロレンズは持っていなくて標準ズームなのと、30mmくらいと大きな虫なので設定がわからず、数回取り直した。

撮影は、OLYMPUS OM-D E-M1 MarkIIに、M.ZUIKO DIGITAL ED12-40mm F2.8 PROで、深度合成設定は撮影枚数12、フォーカスステップ2です。
フォーカスステップ6では間隔があき過ぎでピンボケが出てしまった。

昆虫撮影ではなくて別の用事で出かけて、ちょっと寄っただけなので、防虫剤もつけていなかったら、蚊の大群に襲われて必死の防御も役立たず、手の甲だけで12カ所刺されてしまった。退治したのは3匹くらい。

2週間位、この暑さと体調不良で昆虫撮影をしていなかったので、短時間だが久しぶりに楽しかった。

猛暑とコロナはもう少し落ち着いてもらいたい。





アオタマムシ

2020-08-12 16:51:32 | タマムシ

多摩西部へ出かけた時、大きな木の上の方を歩いている昆虫がいた。
タマムシのようだが、ヤマトタマムシほど大きくはない。
だが、60mmマクロレンズでは、この程度でよくわからない。




この写真をカメラ上で拡大してみたら、ヤマトタマムシではなくて見たことがない色と模様だった。




上に歩いたり、下に来たかと思うとUターンしたり、ウロウロとしている。

下の方に来たときに何とか確保した。

容器に入れて撮影するとこんな感じ。




フラッシュなので、色がうまく出ていないのだがきれいだ。

調べると、アオタマムシだった。
そしてこれがかなり希少種であるとは知らなかった。

甲虫に興味ある人には、これは見たい虫、採集したい虫のトップランクのようだ。
虫の名前で検索して、ヤフーオークションでたくさんの落札価格が出て来るのにはまたびっくり。

大型でも見たことのない昆虫はまだまだいるので、これからも楽しめそうだ。






ヤマトタマムシ

2020-07-23 21:08:36 | タマムシ
前回のルリボシカミキリを撮影したところで、次に何かいないかと探していると、背中の方でブーーーンと大きな羽音がした。 

ヤマトタマムシがすごい速さで飛び回っている。

今年何度か見かけているが、撮影できないでいた。

そこで、ここは帽子で確保と思ったが、スルリとすり抜けはるか高いところへ。

しばらくビュンビュンと飛び回り、伐採木でできた古いオブジェにとまった。





近寄れないところなので、手を伸ばして何枚か撮影した。





大きくて、きれいだ。

これも産卵場所を探しているのか歩き回っていたが、ふいに飛び出してはるか遠くへあっという間に行ってしまった。

あの飛翔能力があれば相当移動できそうだ。

ルリボシカミキリも、ヤマトタマムシも地元で毎年見られるのは嬉しい。




ムツボシタマムシ

2020-05-21 12:19:24 | タマムシ

先日暗い森の粗朶に黒い甲虫がのそりと歩いていた。
肉眼ではタマムシの仲間のようだが、真っ黒に見える。
写真に撮って確認すると、ムツボシタマムシのようだ。




かなり汚い感じだが、羽脱したばかりなのかなあ。

ゆっくりだが、奥の方に隠れてしまった。



数日後、別の場所の炎天下の伐採木置き場にいたムツボシタマムシは元気が良かった。





走り回ってはくるりと反転してまた走り出す。
そして飛びそうに翅を開きかかってはやめるを繰り返す。
背中の青を撮ろうとしたが、これがなかなか難しい。
開くかと思って撮ると、フェイントでくるりと回転。




こんなのばかり。

何枚も撮って青が見えたのはこれだが、満足したのは撮れなかった。




今が活動期なので、また出会えるだろう。





クリタマムシ

2017-06-28 17:25:46 | タマムシ

昨日のヤマトタマムシは大きいが、今日のタマムシは小さいです。

タマムシの仲間は多いのですが、小さいものが多いですね。

クリタマムシはなかなか素敵な模様なので、以前から見たいなあと思っていたのですが、Yさんから「見つけたよ。」とメールをもらい、さっそく見に行ってきました。

クリの葉を見ていくと、なんとなく怪しい食痕があった。

色の薄い方は最近食べたのだろうか?

 

 

葉の模様の通りに食べているところが律儀だ。

 

そして食事中のクリタマムシがいた。

 

 

葉の表をこすり取るように食べている。

結構大食漢で、糞もいっぱい。

 

5mmほどと小さく、葉にちょっと触れてもすぐに落ちてしまう。

 

 

クリの木は何かいるのでよく見るのだが、なかなかお目にかからない。

ところが、教えてもらったクリの木から300mほど離れたクリの木にもいたので、この地域に生息しているようだ。

 

Yさんありがとうございました。

 

 


ヤマトタマムシ

2017-06-27 16:07:28 | タマムシ

 

7月も近づき、いよいよ夏というこの時期、やはり現れましたヤマトタマムシ。

3mmくらいのゾウムシを撮っていると、40mmくらいあるので何とも大きく感じる。

 

 

しきりと動き回るのだが、色を出したく自然光で撮影した。

 

 

上翅にキズというかヘコミがあるが。何かに襲われたのだろうか?

 

 

フラッシュを使用しないために、ISO感度を1600に上げて、シャッターは1/500秒以上の速さにしても絞りがF4なので、どうしてもピントが甘い。

まあ、雰囲気は出たのでいいのかな。

昨年は出会わなかったので、昨日出会ったのは嬉しかった。

 

 

 


タマムシ

2016-08-05 15:53:11 | タマムシ

タマムシというと、どうしても真夏の虫というイメージがある。

どうも、カンカン照りの日に出会うことが多い。

昨日も暑い一日だったが、夕方近所でタマムシを見かけた。

あわてて撮影したら、シャッターがカッッチャと、ゆっくり落ちた。

 

 

 

ありゃーこれはダメだと、フラッシュ設定にしてあわてて撮ったが、絞りが開放に近いのでピントが・・・・

 

 

 

更に設定しなおして構えると、耳のわきをブーンと大きな羽音を立てて、あっという間に飛び去ってしまった。

この大きさで、耳のわきを飛ぶとすごい音がするものだ。

大きいが、緑や赤の輝く色をしているので人気があるが、ノコギリカミキリのように真っ黒だったら、また人気具合も違うのでは。

 

 


ナミガタチビタマムシかヤノナミガタチビタマムシか?

2016-02-14 10:24:59 | タマムシ

昨日は南風で気温が急に上がったが、今日は雨も強く風も強く春の嵐である。

 

毎度ケヤキで越冬する小さな虫ばかりで恐縮ですが(冬はこれが簡単なので!!)、一昨日近所で見つけたものです。

4mmくらいの小さなタマムシで、チビタマムシの仲間ですが、うっすらと波型の模様があります。

 

 

調べてみると、ナミガタチビタマムシとヤノナミガタチビタマムシというのがいて、大変似ているということです。

今まで、この形は、みんなナミガタチビタマムシかと思っていた。

色や形で区別できるようだが、よくわからない。

ヤノナミガタチビタマムシはケヤキの害虫で、7月の早期落葉で丸坊主にすることもあるらしい。

森林総合研究所のページで、「近縁種としてナミガタチビタマムシTrachys griseofasciata E. Saundersがいるが食樹がムクノキ、エノキでケヤキで見られることもあるが、非常に希なので、ケヤキで見られるチビタマムシはヤノナミガタチビタマムシと思って大丈夫である。」というのを見つけた。

まあ、エノキも近くにあったので、越冬だけケヤキの樹皮下に来たということも考えられるが、どちらなのだろう。

もっとたくさん撮影して、形状や色を調べればわかりそうだ。

 

ところで、最初の写真は久しぶりに、OLYMPUS OM-D E-M5 MarkⅡ  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macroでフォーカスブラケット撮影したものをCombineZPで15枚深度合成してみた。

そしてトリミングしてあります。

また、めったに使用しない三脚使用で自然光です。

 

ちなみに、フォーカスブラケット撮影の最初の一枚は、眼の付近にピントを合わせたので、こんな感じです。

 

 

顔の部分だけしかピントが合っていないし、網目状のクモの巣のようなものはぼけている。

ただし、これはこれで生態写真としてはおかしくない。

標本写真のように撮ろうとしたら、全体がきちんとピントが合っていたら良いと思うが、どういう写真を撮りたいかの使い分けだろう。

いずれにしても、深度合成が簡単にできるようになったのは、写真を楽しむという意味では大変ありがたい。

 

 


クロチビタマムシ

2015-06-02 16:43:43 | タマムシ

少し前の、4月中旬のことです。


スミレにいるクロチビタマムシと言うのを見たいと思っていた。

なんでも、神奈川では絶滅危惧種に指定されているらしい。

谷戸を仲間と歩いていた時、足元の草を熱心に見ている人がいて、何を探しているのかと聞くと、なんとクロチビタマムシだと言う。

クロチビタマムシの探し方をいろいろと教えてくれた。

その場を離れて、しばらくすると成虫を探し出して持ってきてくれた。

タチツボスミレの葉に乗せて撮る。

じっとしているが、2mmくらいと小さくて黒いので、肉眼では背中か腹かもよくわからなかった。






腹を見せて死んだふりをしていたようだ。

やがて起き上がった。






歩き始めると意外と速く、なかなか撮影出来ない。






タチツボスミレの距(きょ)に乗って歩き回る。






食痕や卵も教えてもらった。

タチツボスミレの地面に近い葉の周囲のギザギザが食痕で、葉の裏の丸く透明で茶色いゼリー状のものが卵らしい。






別の葉の裏には、中に幼虫らしきものが見えた。






3週間して訪れた時には、どうしても卵や幼虫のその後を見つけることは出来なかった。

ちょっと時間が経ち過ぎてしまったようだ。


それにしても教えてもらわなければ、自分ではなかなか見つけることができない。

その後、地元でもずいぶん探したが、成虫はおろか食痕すら見つけることができなかった。

局所的にいるのだろうか?





コウチュウ目 タマムシ科
体長 約2mm
撮影 2015/04/12 神奈川県相模原市  OLYMPUS OM-D E-M5 MarkⅡ  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro