秋晴れの日には、南大沢の紅葉を追いかけていてあまり昆虫を探さなかった。
紅葉の記事はこちらをご覧ください。→クリック
さて昆虫ですが、少し前の出来事になります。
このブログにアップしようとしながら、なぜかなかなかできなかった。
9月2日午後3時ごろ、近所を自転車で回って帰宅した時のこと、自転車置き場で顔の周りをハチが飛んでふっといなくなった。
キョロキョロと付近を見ると、いた。
ドロバチが巣作り中だ。
ところがこの場所が問題。
隣に置いてある我が家のもう一台の自転車のサドルの上。
まあ、あまり乗らないからいいのだが、なんでこんなところに作ったのだろう。
巣立つまでどのくらい占有するのか?
二つは出来ていて、三つ目の仕上げをしているところ。
隣で見ていても、一心不乱でこちらを全く気にしない。
15分ほどすると尻を巣の中に入れた。
産卵だろうか?
そして不意に飛び去ってしまった。
しばらく見ていたのだが、戻ってくる様子がないので、いったん荷物を置きに家に入った。
調べてみると、初めて見るスズバチのようだ。
1時間ほどで戻ってみたが、親の姿はない。
中をのぞいても暗くてよく見えない。
入り口は閉めないのだろうか、それともこれから幼虫を捕まえて入れるのだろうか?
次の日夕方遅く見に行くと、こんな状態であった。
何で中に押し込まないのか不思議だが、15分ほど待ってもスズバチは戻ってこなかった。
3日目は見に行けなかったのだが、4日目に行くと一つ増えていた。
こんな状態では誰かに見つけられてしまうが、まだ巣作り作業中なので、覆いをかけてもまずいかなと思ってそのまま様子を見ることにした。
そして次の日にも行けず、6日目に行ってみると、ありゃー!!! やられた。
子供にでも見つけられてしまったのか、全破壊。
やはり覆いをしておけばよかったか。
そして自転車の下はこんな状態。
みんな同じ種類の幼虫が十数匹。
これは調べたが、何かの蛾の幼虫と思うが種名はわからなかった。
壊された巣の跡を見ると5個部屋が作ってあったみたいだ。
実は5年ほど前に、スズバチネジレバネを観察したことがあるが、この時はスズバチではなくオオフタオビドロバチにこのネジレバネが寄生していた。
その時から、スズバチを見てみたいと思っていたので、良い機会だったのだがちょっと配慮が足りなかった。
この巣から巣立ったスズバチに、ネジレバネが付いているかも見たかったが、またの機会ですね。
いつになるやら??
スズバチネジレバネの観察記録はこちらです。興味ありましたら、ご覧ください。 → クリック
2週間ほど前になるが、ムツバセイボウを撮影していた時に、時々見かけるムネアカトゲコマユバチがいた。
10mmほどだが、これだけ赤いと良く目立つ。
いつもせわしく動き回るのに、じっとしているなあと思って撮影したのだが、よく見ると産卵していたみたいだ。
ブドウトラカミキリの幼虫に寄生するようだが、ブドウトラカミキリなんてこのあたりで見たことがない。
よく似ている、クビアカトラカミキリはいるが??
さらによく見ると、小さな寄生蜂らしき蜂がが下側に写っていた。
これは何をしているのだ??
ムネアカトゲコマユバチは以前はムネアカツヤコマユバチと言っていたそうだ。
確かにツヤはある。
ではトゲはと言うと、拡大してみると後肢の元の部分にトゲがある。
寄生蜂は、いくらでも知らない世界が出て来そうなので、ほどほどにしておこうか、もっと撮影してみようか思案中である。
伐採木で小さなハチが素早く飛び回っていた。
動き回っている時はなかなかうまく撮れないが、そのうちじっとして手足の手入れを始めるとレンズが近づいても全く動じなくなった。
10mmほどだが、緑色に赤と青が入ってきれいなムツバセイボウだった。
3匹程がいたが一緒に撮れたのは2匹がやっと。
小さな穴を気にして監視しているようだったが、よく見ると穴には別のハチがいた。
ムツバセイボウはフタスジスズバチに寄生するという。
でもこの穴に出入りしていたのはフタスジスズバチではないようだ。
調べるとカタグロチビドロバチのように思える。
肩が黄色だがと思ったが、ハチの肩は上翅の付け根を言うとのことで納得。
ということは、ムツバセイボウが寄生するのはフタスジスズバチだけとは限らないのか?
相手がいなくなると、穴のぞき込むこともあったが入りはしなかった。
まだ産卵には早いと思ったのだろうか?
フタスジスズバチも、カタグロチビドロバチも狩蜂で蛾の幼虫を巣に運び入れて産卵する。
ムツバセイボウの幼虫は、その相手のハチの餌を横取りするようだ。
何でそんな面倒なことをするのか、なかなか複雑な世界である。
ところでムツバセイボウの名は腹部末端の突起(歯)が6個あるからだというのだが、その部分が翅に隠れてなかなか撮れなかった。
何とか撮れたのがこれで、片側の3個が見られる。
産卵に入っていくところと、穴からムツバセイボウが出て来るところを撮りたいが、これは難しそうである。
ちなみに、この穴はハチがあけたのではなく、カミキリの脱出口のようだ。
今週は写真展が終了して片付けもだいたい終わり、少し撮影に出ることができた。
カミキリがいないか古い材を見ていたら、10mmほどの小さなハチがいた。
何やら怪しい動きである。
丸く何か詰めてある穴の周りを歩き回っている。
そして、立ち止まった。
この時点で、以前一度だけ遭遇したシリアゲコバチとわかった。
そして、胴を曲げて産卵の準備に入った。
ここからがどうなっているのか見ていても良くわからないので、連続撮影をする。
そして産卵に入ったのがこの状態。
今回も、この形はどうなっているのか本当に不思議である。
産卵行動に入ってから3分ほどで産卵を終えたのか、飛び去ってしまった。
オオハキリバチなどに寄生するというが、オオハキリバチはカミキリ等が開けた穴を利用して松脂でふたをするらしい。
この黒い穴がそうなのか?
調べると2015年6月8日にこのブログに載せたのだが、なんと4年前の同じ日で、場所も前回と30mくらい離れた場所であった。
全く意識していなかったのだが、毎年このあたりで見られたのだろう。
ますます虫の出会いも少なくなってきたが、数日前長池公園でハチが飛んできてゆっくりと歩き回っているのを見た。
女王バチがこれから越冬するのだろうか?
調べてみると、キアシナガバチのようだ。
似たのに、セグロアシナガバチなどがいる。
キアシナガバチは、背に黄色いタテスジが2本で、胴の方にも黄色いタテスジが2本あり、触覚の先端1/3が黄色いとある。
ハチもいろいろと種類も多く面白そうだが、なかなか手が出ない。
先月のことである。
4月20日は素晴らしい天気で、近所の公園を回ってみた。
そろそろ帰ろうかという時に4cmくらいの大きな幼虫を見つけが、「何、これ?」が第一声。
ゴマダラチョウの幼虫のようだが、いやに黄緑色だし、のっぺりしている。
背中の突起は色がないし小さいが三つあるようだが。
それに尻の先端はしっかり開いているので、アカボシゴマダラではないようだし???
顔はこんな感じです。
そういえばゴマダラチョウの幼虫は、越冬時の茶色いのしか見たことがないなあ。
さなぎになるところを探して歩いているみたいだが。
はっきりさせるために、飼育して確かめることにした。
次の日には前蛹になりやがてサナギになった。
それから10日くらいたってそろそろ羽化するかと毎朝のぞいていたが、いつまでたってもそのまま。
16日目の5月8日朝になっても変化なし。
もしかしたら、寄生されているのかと思い始めた。
でも色に変化はなく、黒くなったりもしていない。
ところが、8日の夕方、飼育容器でぱちぱちと音がしているのでのぞいてみると、また「何、これ?」と言ってしまった。
2cm位のハチが飛んでいた。
やっぱり!!! である。
ゴマダラチョウの寄生蜂で調べてみると、シロコブアゲハヒメバチだろうか。
サナギの殻を見ると大きく穴が開いていて、全く殻だけになっていた。
ゴマダラチョウの寄生される率は非常に高いようである。
せっかく手乗りゴマダラチョウが撮影できるかと思っていたのだが・・・・ 残念。
オミナエシが道端に沢山咲いていた。
いろいろな虫が集まり、中でもハチが何種も来ていた。
とてもユニークな形の、産卵管の長いメスのオオコンボウヤセバチがいた。
飛翔も撮影してみた。
幼虫は他のハチに寄生する寄生蜂である。
ヒメコンボウヤセバチというのもいて、オスは非常に似ているが、メスは産卵管が短いので識別できるとか。
OLYMPUS OM-D E-M1 MarkII M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro 2枚目はプロキャプチャーで撮影。
今日は、地元の公園で夏祭りの日。
盆踊りや屋台も16時開始だったが、ちょうどその時雨が降り始めた。
小雨かと思ってら、だんだん強くなり、ついに17時前に中止となってしまった。
朝から雨なら明日に順延だが、準備も済んでしまい、残念ながら中止。
今までにあったかなあ、こんなことは。
だいぶ前に理事の時に役員をやったが、その時は晴れで大勢の人でにぎわい、子供たちも喜んでくれたのだが、今日はずぶ濡れの子もいてかわいそうだった。
でも、これも思い出になるかな。
先日、長池公園の田んぼのところで小さなハチが俊敏に飛び回っていた。
止まったところを見ると、青い線が見えた。
さらに飛び回り、今度は少し近くへ来た。
青い線は尻の方だけのようだ。
今度は花に頭を突っ込んだ。
最近の車のヘッドライトのような眼をしている。
調べるとアオスジハナバチのようだ。
ルリモンハナバチは何度も見ているが、これは初めてだ。
多摩ニュータウンの南側の縁に尾根幹線道路があり、その道路に沿ってさらに南側に横山の道が稲城から南大沢へ続いている。
その終点の南側は町田市上小山田でかなり大きな森林が続いている。
そして鶴見川の源流となっている。
ここは山道でも人とめったに会わないくらい静かなところである。
昨日はここでのんびりしていたが、伐採木と粗朶が積んであるところにホタルカミキリがたくさんいた。
そして黄色いハチが2匹飛び回っていた。
これは、ヒメウマノオバチのメスでは?
カミキリの脱出口だろうか、穴の周りを忙しそうに歩き回っている。
産卵管が体長(25mmくらい)より若干短めなので、やはりヒメウマノオバチだ。
以前見たウマノオバチは、これにそっくりだが産卵管がものすごく長かった。
伐採木の下の方まで潜って熱心に探索中であった。
ここでじっくりと1時間ほど撮影していて、連休中なのに、通りかかった人は2人だった。
先日のヨツボシチビヒラタカミキリを探しに行ったときに、擬木の上にいたコバチです。
見たことがないけれど、変わった形をしているなあと、撮影しておいた。
よくわからないが、何となく後肢のももの部分がいやに太い。
こんな感じで擬木の上にいたが、やはり小さい。
これを拡大すると、太い足が少しわかりやすい。
これは、同定するのに苦労するかなと思っていたら、noriさんのブログ(確認済飛行物体)に、キアシブトコバチと載っていた。
多分これだろう。
やはり寄生蜂である。
2017/04/11 訂正
コメントをいただき、キアシブトコバチは後肢がもっと黄色いということで調べると、確かにそうでした。ハエヤドリアシブトコバチかなとも思ったのですが、はっきりしませんので、アシブトコバチの一種といたします。ジャワカ零さん、ありがとうございました。
ウマノオバチのメスを過去に何回か撮影していたのだが、なかなか良い写真をじっくりと撮ることができなかった。
ところが、先日八王子西部で、伐採木が積んであるところでカミキリを探していたら、ウマノオバチが目の前の飛んできてとまった。
いないかと探している時は、なかなか出会えないのだが、目の前に向こうから飛んでくるとは・・・
やはり、産卵管の長さには驚き、なんでこれほどの長さが必要なのかと思う。
歩き回っていたのだが、やがて一つの穴に興味があるようで入っていった。
なかなか出てこなかったのだが、やがて出てきた。
入ってから、4分30秒後だった。
別に測定していたわけではないのだが、出てくるのを待って撮影したので、撮影時刻からわかった。
シロスジカミキリの幼虫でも探していたのか?
やがてさらに少し歩いて止まった。
この状態で30秒位ほどじっとしていたが、この時産卵していたのだろうか。
その後少し歩いて休憩。
横から見ると腹の白い部分が膨らんでいるので、まだまだ産卵したいのだろうか。
顔の部分も近寄って撮影してみた。
なかなかかわいい顔をしている。
今回は飛翔が撮れなかったが、まあ偶然目の前に来てこれだけいろいろと撮れたので、満足である。
数日前の晴れて風もなく暖かい日、長池公園のトンボ池のふちで、足元を飛び回る虫が何匹もいた。
ハチの仲間みたいだが、なかなか止まらないで追いかけっこをしている。
そのうちバタバタと3匹が同じところに集まった。
見たことがないきれいな黄色の虫だ。
オスとメスだろうか、大きさがだいぶ違う。
そのうちさらに近づいて頭をくっつけた。
顔面が平らで黄色くて、触角を上下に自由に動かす構造がなんとも面白い。
この愉快な顔をした虫を検索したがなかなか見つからない。
やっと、ワモンヒラタハバチらしいとたどりついたが、幼虫写真ばかりで成虫の写真が出てこない。
やはり、ハバチは害虫として研究されているのかな。
成虫写真は、長池公園生き物図鑑に吉谷さんが投稿しているのが出てきた。
長池公園にはいたのに、今まで見たことがなかった。
幼虫はキンミズヒキが食草のようだ。
長池公園の遊歩道の上を何かが歩いていた。
目を放すと見失ってしまいそうだが、ゆっくりゆっくり歩いていく。
去年見かけたのと同じだなと思ったが、名前が思い出せない。
拡大するとこんな感じです。
帰宅後調べると、昨年5月にこのブログに載せた「セヅノアリバチ」みたいだ。
ところがよく見ると帯の模様が違う。
調べると、別種のミカドアリバチのようだ。
幼虫はマルハナバチ類の幼虫に寄生する。
これはメスで、翅はなく大きさは13mm位だろうか。
アリバチ類は、まだよくわかっていない種が多いということだ。
今日は、思いがけず非常に興味深い虫を撮影できた。
まず、こちらをご覧ください。
なんとも奇妙な格好で、寄生蜂と思われるハチが産卵しています。
どうなっているのかわからず、とにかく撮影した。
帰宅して調べると、シリアゲコバチのようだ。
ハキリバチやアナバチの幼虫に寄生すると言う。
最初に見つけた時は、伐採木でできた丸太椅子の上を歩き回っていた。
その時はこんな感じで、触角で産卵場所を探しまわっていた。
八チ特有のくびれた腰でなくずん胴である。産卵管の鞘のようなものが背中にある。
ところが、ここに産卵となった時にこの形。
背中が割れて鞘から外れた産卵管に、腹の下の腹板があてがわれ、更に背中が割れたようになって一枚目の写真の形になるようだ。
腹板は産卵管をしっかり支えて、固い材の中に入って行く。
透明な腹膜は産卵管を突き刺す力をコントロールしているらしい。
なんとも不思議な格好だ。
その後は、また元の形に戻り、産卵場所を探し始めたので、少し良い位置に戻そうと邪魔をしたら、プイと飛び去ってしまった。
それにしても今まで見た寄生蜂も奇妙な形で産卵していたが、こんなに背中が割れるのは見たことがない。
まだまだ知らない虫の世界が無尽蔵にありそうだ。
ハチ目 シリアゲコバチ科
体長 約10mm
撮影 2015/06/08 八王子市別所 OLYMPUS OM-D E-M5 MarkⅡ M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro