毎年、同じ話を繰り返しますが、私には、まだ私が生まれる前――母が幼子だった頃に――16歳で戦死した、叔父がいます。
母方の祖父と祖母は、教師でした。
だから、あの時代――戦中――教え子を、戦地に送り出さねばならない立場でした。
そんななか、叔父が――まだ16だったので、兵隊になる必要は無かったのですが――志願して、海軍に入ることになったそうです。
家を出る時、祖母は長男を人気のないところに連れて行って……
――どんなことがあっても、必ず生きて帰りなさい
と、噛んで含めるように言い聞かせたそうです。
でも、船に乗って、太平洋のど真ん中、魚雷攻撃を受けて、生き残るすべはありません。
帰ってきた骨箱に収められていたのは、丸い石ころでした。
家に、叔父が中学生の頃、描いた水彩画が残っています。
港に係留してある、漁船を描いたものです。
私は、その絵が気に入っていて、仕事場か玄関に飾ろうとするのですが、母はすぐに取り外して隠してしまいます。
9人兄弟だった、母方の叔父叔母ですが、もう生きているのは母を入れて3人だけになりました。
戦後は遠くなっていきますが、戦争の悲惨さや残酷さを、忘れてはいけないと、思います。
あなたは、自分の家族、子供を、戦争に行かせることができますか?
母方の祖父と祖母は、教師でした。
だから、あの時代――戦中――教え子を、戦地に送り出さねばならない立場でした。
そんななか、叔父が――まだ16だったので、兵隊になる必要は無かったのですが――志願して、海軍に入ることになったそうです。
家を出る時、祖母は長男を人気のないところに連れて行って……
――どんなことがあっても、必ず生きて帰りなさい
と、噛んで含めるように言い聞かせたそうです。
でも、船に乗って、太平洋のど真ん中、魚雷攻撃を受けて、生き残るすべはありません。
帰ってきた骨箱に収められていたのは、丸い石ころでした。
家に、叔父が中学生の頃、描いた水彩画が残っています。
港に係留してある、漁船を描いたものです。
私は、その絵が気に入っていて、仕事場か玄関に飾ろうとするのですが、母はすぐに取り外して隠してしまいます。
9人兄弟だった、母方の叔父叔母ですが、もう生きているのは母を入れて3人だけになりました。
戦後は遠くなっていきますが、戦争の悲惨さや残酷さを、忘れてはいけないと、思います。
あなたは、自分の家族、子供を、戦争に行かせることができますか?