昨日は「憲法記念日」だったのですね。今日はその話を――あくまでも、架空のおとぎ話です。
あるところにN国という、平和な国がありました。
確かに、細かいところでは、色々と問題がありましたが、それはそれとして世界でも指折りの平和で安心して生活できる国だったのです。
ところが最近、その国の指導者が代わりました。
新しい指導者は、その国を「美しい国N国」と呼んで、色々と法律を変え始めました。
教育改革と称して、その国が遙か昔に不幸な軍事国家だった時の、「教育勅語」なるものを、復活させようとしています。
そして極め付きは、憲法を変えようとしています。
N国には世界のどの国にもない、すばらしい憲法がありました。
その憲法とは「自衛のため以外の軍隊は持たない。紛争解決のために戦争はしない」というものでした。
この憲法は、他国からも高く評価されていました。
でも、どうやら新しい指導者は、この憲法が気に入らないようです。
簡単に憲法を変えることが出来ないので、時限立法という特別な法律を作って、N国の防衛軍を、他国の戦場に送ることを始めました。
その一方で、憲法を変えるために、地固めを始めています。
何故、N国の指導者は、そこまで戦争にこだわるのでしょうか――
N国では不幸な時代から、60年間平和な時を過ごしました。
その間、ひとつの政党が国政を牛耳ってきました。
その弊害として、税金を使って行われる公共事業に、多額のお金が使われ、大金に吸い付く特定の業者が大儲けをしてきました。
もちろんそのお金の一部は、政党に献金として納められて、政治家が金持ちになる土台となってきました。
ところが最近は、国民の目が厳しくなってきて、公共事業が出来なくなってきたのです。
高速道路もダムも港も空港も箱モノと言われる建物も、いっさい作れなくなってきました。
そうなると、今まで利権で肥え太ってきた政治家は、新しい利権を探し始めました。
そして見つけたのです――赤字国債を乱発しても、湯水のようにお金を使える利権を……
――それが、戦争でした。
N国の防衛軍は、独断で物資を現地調達することが出来ません。そう法律で決められているからです。
特定の決められた業者から、相手の言い値で購入することが決められています。
戦車がガス欠になっても、その辺の安いガソリンスタンドで勝手に給油することは出来ないのです。
この状況に「莫大な利権」が生じるのです。
他国の戦争に、自国民の命をさらしても、余りある利権です。
「利権」=「大金」です。
自分の家族でなければ、どれだけ自国民を犠牲にしようが関係ありません。
N国の指導者は、この利権のために、なりふり構わず、どんな手段をとってでも、邪魔な平和憲法を無くそうとしています。
果たしてこの後、N国はどんな国になるのでしょうか。
国民が反発して、平和な国として未来を生きるのか、それとも一部の人の利権のために、他国の戦争に巻き込まれて暗い未来を迎えるのか……
――というわけで、ちょっとしたおとぎ話でした。
いやあ、とりあえず今の日本が、平和で良かったですね。N国みたいになっちゃったら困りますから、ねえ。
あるところにN国という、平和な国がありました。
確かに、細かいところでは、色々と問題がありましたが、それはそれとして世界でも指折りの平和で安心して生活できる国だったのです。
ところが最近、その国の指導者が代わりました。
新しい指導者は、その国を「美しい国N国」と呼んで、色々と法律を変え始めました。
教育改革と称して、その国が遙か昔に不幸な軍事国家だった時の、「教育勅語」なるものを、復活させようとしています。
そして極め付きは、憲法を変えようとしています。
N国には世界のどの国にもない、すばらしい憲法がありました。
その憲法とは「自衛のため以外の軍隊は持たない。紛争解決のために戦争はしない」というものでした。
この憲法は、他国からも高く評価されていました。
でも、どうやら新しい指導者は、この憲法が気に入らないようです。
簡単に憲法を変えることが出来ないので、時限立法という特別な法律を作って、N国の防衛軍を、他国の戦場に送ることを始めました。
その一方で、憲法を変えるために、地固めを始めています。
何故、N国の指導者は、そこまで戦争にこだわるのでしょうか――
N国では不幸な時代から、60年間平和な時を過ごしました。
その間、ひとつの政党が国政を牛耳ってきました。
その弊害として、税金を使って行われる公共事業に、多額のお金が使われ、大金に吸い付く特定の業者が大儲けをしてきました。
もちろんそのお金の一部は、政党に献金として納められて、政治家が金持ちになる土台となってきました。
ところが最近は、国民の目が厳しくなってきて、公共事業が出来なくなってきたのです。
高速道路もダムも港も空港も箱モノと言われる建物も、いっさい作れなくなってきました。
そうなると、今まで利権で肥え太ってきた政治家は、新しい利権を探し始めました。
そして見つけたのです――赤字国債を乱発しても、湯水のようにお金を使える利権を……
――それが、戦争でした。
N国の防衛軍は、独断で物資を現地調達することが出来ません。そう法律で決められているからです。
特定の決められた業者から、相手の言い値で購入することが決められています。
戦車がガス欠になっても、その辺の安いガソリンスタンドで勝手に給油することは出来ないのです。
この状況に「莫大な利権」が生じるのです。
他国の戦争に、自国民の命をさらしても、余りある利権です。
「利権」=「大金」です。
自分の家族でなければ、どれだけ自国民を犠牲にしようが関係ありません。
N国の指導者は、この利権のために、なりふり構わず、どんな手段をとってでも、邪魔な平和憲法を無くそうとしています。
果たしてこの後、N国はどんな国になるのでしょうか。
国民が反発して、平和な国として未来を生きるのか、それとも一部の人の利権のために、他国の戦争に巻き込まれて暗い未来を迎えるのか……
――というわけで、ちょっとしたおとぎ話でした。
いやあ、とりあえず今の日本が、平和で良かったですね。N国みたいになっちゃったら困りますから、ねえ。