扇風機の活躍

猛暑が続く、これでもかと続く。
エアコンも効かない。
『地球温暖化』を少しでも軽減するため？　イヤ、我が家の電力位では何の役にも立たないかも知れないけど…。それでも『チリも積もれば何とやら』でエアコン２台使うよりは…と思い、懐かしい扇風機を納戸の中から引っ張り出した。

エアコンを使うようになってからは扇風機の存在すら忘れていたのは事実。
この夏の猛暑も「エアコンつけてるのに３０℃越しちゃったよ～」と嘆きながらうちわを使っていた。

「…？　そうだ！　扇風機があったんだぁ」

２０年も前の代物。何年も使ってないので動くかどうか？　果たして、立派に動いてくれた。

「すごいよ！　君は。まだ、動くんだねっ」

まだまだ残暑は厳しそうだ。扇風機にもまだまだ活躍してもらうことになる。



「おぉ～！　動いた、動いた！」



「か、母さん！　な、なによ、それっ？」
「扇風機だよ」
「何で風がくるの？　雪、風、嫌いなの知ってるじゃないのぉ」

耳元に「ふっ…」と息を吹きかけるだけで、キャウキャウ言ってパニくる雪。
初めての扇風機の風に困惑。机の陰に隠れ、眉の間にしわを寄せて、警戒の目。部屋の中を移動する時は、扇風機を避けてわざわざ遠回り。ソファの陰からこわごわ覗き込む。

そんな仕草が何とも言えず可笑しかったぁ！