片見分け
2021-11-22 | 日常
先日恩師の奥様から片見分けのお手紙をいただきました
見ればその週末のことでしたが
コロナ禍でお別れ会もないままだと思っていたので 予定を変え此方を優先して伺いました
杉並にあった義父の住まいのような 二階建の同じような間取りで
古い家だけど 何度も修復し大切に住まわれているのがわかりました
入ってすぐ稽古場からは 今にも声が聞こえそうな 部屋の匂い 額の中の笑顔がありました
お仏壇にも手を合わせることができ ようやくお別れすることができた思いです
沢山の遺品の中に 直ぐ目が合う器があり それを大切に包んで持ち帰りました。
駅への道は歩道もなく バスが通るとスレスレまでになる
杖でよくぞ駅まで歩き 地下鉄を乗りついで 都内の稽古場まで来ていたことに頭が下がる思いでした。

随分と前 義父母の家を更地にする際 義兄義姉がきて 片見分けがありました
9年間管理の行き届いたホームに入居し 終の棲家としていました。
その間古い家が空き家になっていて
ネズミのふんがあり 土足であがるとの話
とても思い出のある家でもあり 遠慮して 足を踏み入れることができずにいました。
眼鏡や万年筆 印鑑 カフスなど身の回り品を夫は持ち帰り
絵や着物は義姉の方へ…
箪笥や押し入れから現金が出てきたとか。
その後は業者によって整理されて取り壊されました。
後になってから 玄関先にあった小さな花器
いつもお茶を入れてくれたどっぷりとして
丸い形の椿柄の湯呑み茶碗だけでも思い出にと惜しみました…
庭の椿は大木になりましたが、挿木に出来る枝を数本持ってきたら,など今頃悔いています。

実家の母から 留めそでと趣味の刺繍やタペストリーなど すでに渡されていて
大切に持っています。。それだけで充分。
今は月にいちど3泊のショートステイ 週に3回デイサービスになりました。。
自分は何を渡すのでしょう・・・そんなことを思いながらの日々です、、、。