島崎藤村と「夜明け前」の葛藤 2020年02月11日 | 通常メモ 島崎藤村の『夜明け前』は長編小説で、第1部と第2部に分かれ、幕末維新の約30年の時代の流れを細部にわたって描く。「中央公論」に『夜明け前』の連載が始まったのが昭和4年、藤村が最晩年の56歳の時だ。昭和4年は前の年の金融恐慌に続いて満州事変が起こり、翌年には金輸出解禁に踏みきらざるをえなくなった年でもあり、ニューヨークでは世界大恐慌が始まった時だ。そんな時に島崎藤村は、王政復古を選んだ歴史の本質とは何なのかを問うている、そのように松岡正剛氏は述べている。 . . . 本文を読む