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東京目黒から山梨へ育児のためにお引越し。40代高齢出産ママの雑記帳です。

林蔵の貌 上・下 (北方謙三)

2008年05月08日 | 本のこと
林蔵の貌〈上〉 (集英社文庫)林蔵の貌〈下〉 (集英社文庫)
このペースでは「楊令伝」もすぐに5巻まで読み尽くしてしまいそう。
ということで、ペースダウンするために、
北方さんのその他の時代物を読むことにしました。

で、調度良く図書館にあったのが、本書です。

タイトルの「林蔵」というのは、江戸時代後期の日本人探検家、
蝦夷地測量家の間宮林蔵のこと。

どんな人物かなんてまったく知らなかったけど
北方ワールドにて描かれる人はやっぱり魅力的。

顔や手足は凍傷で崩れ、外見的には相当醜いらしいけど
コツコツと測量を続けて、地勢学、薬草学、航海術などなど
相当な博識。

その上、闘いにも強い。

ところで、わたし、いわゆる「イケメン」にはまったく興味なし。
顔がちょっとばかりきれいな男の子より
オツムがしっかりつまっていて
味のある面構えの男子が好み。
女の子のように骨が細いのは論外なので
どちらかというと「デブ専」ということになる。
林蔵はデブではないかもしれないけど
絶対にハンサムさんではないと思うのよ。
どちらかというとブサイクさんで、でも味のある顔をしているはず。

ちょっと話はずれましたけど、狼のように孤高な林蔵が
唯一心を通わせたのが水戸藩士狩野信平。
その狩野信平が島津藩の陰謀で殺されてからの林蔵は痛々しい。
周到に計画した復讐劇は成功したものの、狩野信平は生き返らないのよね。。。