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東京目黒から山梨へ育児のためにお引越し。40代高齢出産ママの雑記帳です。

絶望名人カフカの人生論(頭木弘樹)

2012年01月15日 | 本のこと




神保町のラドリオにて

ウインナーコーヒー


***


絶望名人カフカの人生論


雑誌の書評で『絶望名人カフカの人生論』が取り上げられていて

抜粋されていたカフカの言葉に、強烈にひきつけられてしまいました。


     
     将来にむかって歩くことは、ぼくにはできません。
     将来にむかってつまずくこと、これはできます。
     いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。
                         -フェリーツェへの手紙-


     ぼくはひとりで部屋にいなければならない。
     床の上に寝ていればベッドから落ちることがないのと同じように、
     ひとりでいれば何事も起こらない。
                        -フェリーツェへの手紙-


     ちょっとした散歩をしただけで、
     ほとんど三日というもの、
     疲れのために何もできませんでした。
                        -ミレナへの手紙-

         
           『絶望名人カフカの人生論』頭木弘樹翻訳より




その他、多数の、あまりにも後ろ向きなカフカの言葉ですが、

翻訳者が「はじめに」で述べているように、読んでいて、

「かえって力がわいてくる」から不思議です。




彼の言葉は、腹の底からしぼりだされた、本音のかたまり、だからなのだと思います。

ポジティブな言葉も、そうでない言葉も、その言葉を発した人間の

心の底から、腹の底から、出てきたものである場合、こちらの心の深いところにある

なんだかもやもやしていて形にもなっていなかったものに、ふれてくるから、なのではないでしょうか。