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東京目黒から山梨へ育児のためにお引越し。40代高齢出産ママの雑記帳です。

A2Z (山田詠美)

2009年10月14日 | 本のこと
嵐のように次から次へと舞い込む仕事とその締切・・・

毎度のことながら、仕事に追われ始めると現実逃避したくなる。
本当はこんなことしている場合じゃないんだけど。

A2Z (講談社文庫)A2Z (講談社文庫)

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先日久しぶりに山田詠美作品を読んでから図書館に走った。
借りてきたのは『A2Z』『風味絶佳』『マグネット』の3冊。

『風味絶佳』と『マグネット』は短編集だが、『A2Z』は長編小説。
意外なことに『A2Z』にはかなりの集中力を発揮して、ほとんど一晩で読み終えた!

物語の内容はこんな↓感じ。



***

   主人公・夏美は35歳、出版社勤務、既婚。

   夫の一宏は年下の女の子と真剣交際中。

   年下の彼女にしっかり魂を抜かれつつも
   妻も彼女も失いたくないと堂々と言い切る夫。

   正直頭に来る・・・その仕返しではないけれど
   自分も十歳年下の郵便局員・成生と恋に堕ちた。


***


単なるダブル不倫の物語
なんかでは、全くない。

大人と言われる年齢になってしまった男女が
自分の中にある子供のままの心の部分をどう扱うかというお話だ。

それこそ十代後半から二十代にやっていたようには
今さらできない。

心の中で渦巻く嵐をどう手なずけるのか、如何に自然に失念させてみせるのか、
一人ではどうしようもないときどうするのか、エイミイ節が炸裂するのですよ。


本書の中で一番共感できたこと。

   問題を抱えた時に、本当に助けになるのは、うまい飯、上等な酒、乾いた笑いに、辛辣な助言。


「乾いた笑いに、辛辣な助言」は、二十代の時の自分には意味わかんないって感じだったろうな。
今となっては二十代は恥ずかしいことだらけで、それこそ消してしまいたいぐらいだ。アハハハ。






2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
実は (tomomi)
2009-10-14 21:37:18
私、山田詠美は好きな小説家の1人なんです!ハッピーエンドな恋愛話じゃなくて、あの少し暗めでクレイジーな艶っぽい感じがいいんですよね~
返信する
そうだったのぉ~ (myheronyc)
2009-10-15 00:27:08
知らなかったわ~♪

雨の日とか、西日の当たる部屋とか
特定の場所や日に読みたくなるのよね
なぜか。



上海の暮らし、楽しそうですね。
ときどきブログ拝見してますよ。

上海事情を読むのを楽しみにしています♪
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