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『目(め)には目、歯(は)には歯』
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自分が受けた害に対して、同様な方法で仕返しをすること。
類:●タリオの制裁(同害復讐法)
★元来は、自分がやられた以上の報復をしてはならないの意。怒りに任せて殺害してはいけない、ということ。
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参考:バビロニアの「ハンムラビ法典」にある言葉で、「旧約聖書-出エジプト記21章」にも見えるが、イエス・キリストがそれを「山上の垂訓」の中で用い、これを否定したことで有名になった。
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出典①:ハンムラビ法典(はんむらびほうてん) ハンムラビが紀元前1700年頃発布した法典。シュメールの慣習法を集大成し、成文化したもので、後のヒッタイト、アッシリア、ヘブライなどの法典の規範とされた。1901~2年スーサで発見された。
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出典②:旧約聖書(きゅうやくせいしょ) キリスト教の経典。3部全39巻。キリスト出現以前の記事を集めたもの。後に福音書や使徒書簡を神との新しい契約(新約)の書として纏めたのに対し、当初から保持していたユダヤ教の文書をキリストの出現を預言した古い契約の書とみなしたことから「旧約」とされた。「旧約全書」。 ⇔新約聖書
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<松下幸之助一日一話> PHP研究所編
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日本の伝統精神
私は日本の伝統精神はきわめてすぐれたものだと思います。ではその伝統精神とは何か。その一つは「和を以って貴し」とする平和愛好の精神です。1350年も前に、この「和」の精神が聖徳太子によって掲げられています。第二は「衆知を以って事を決す」という、つまり民主主義です。古事記にも800万の神々が相談して事を決したとあります。日本は真の民主主義の本家本元だと言えるでしょう。第三は「主座を保つ」。古来日本人は常に主座を失わずに外来のものを消化吸収し、日本化してきました。この和、衆知、主座という三つの柱を守っていくことは、今後においても大切なのではないでしょうか。