失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「Woman “Wの悲劇”より」 薬師丸ひろ子 1984年

2009-12-30 | ユーミンみゆき
角川三人娘、長女の4thシングル。来生たかお、大瀧詠一、南佳孝ときて、4枚目でユーミン。

①Woman “Wの悲劇”より 角川春樹事務所作品 東映配給映画「Wの悲劇」主題歌
作詞:松本隆、作曲:呉田軽穂、編曲:松任谷正隆
呉田軽穂の最高傑作と言ってしまおう。そりゃ「赤いスイートピー」は名曲だし「小麦色のマーメイド」は大好きだし「瞳はダイアモンド/蒼いフォトグラフ」は最強のカップリングだと思うさ。でも、この薬師丸ひろ子の傑作は、ちょっと別次元にある。抑えたAメロ、怒涛のサビ…ひろ子の音域を最大限に活かしたソングライティングに拍手。「ああ時の河を渡る船に オールはない 流されてく」とある種の諦念を感じさせつつ、「一瞬で燃えつきて あとは灰になってもいい」なんて激しいところも見せる。女優魂を描いているのだ。上記の聖子曲と同じく松本隆とのコンビで、崇高な美しさとドロドロの情念が同居し、なおかつ透明感のある世界を作り上げた。冬の澄んだ星空を思わせる正隆さんのアレンジも最高!もちろんひろ子の歌唱も素晴らしく、4枚目で完全に頂点に達してしまった。
発表されたときから大好きで、映画もちゃんと観にいった。三田佳子が憎たらしかったなあ。
ユーミン本人が『Yuming Compositions: FACES』(2003)でまったく良くないセルフカヴァーをやっているほか、Port of Notesがアルバム『Duet With Birds』(2001)でカヴァー。畠山美由紀がストリングスをバックにしっとり歌っているが、残念ながらオリジナルの高みには遠く及ばない。

②冬のバラ 資生堂ポーセリア イメージソング
作詞:松本隆、作曲:呉田軽穂、編曲:松任谷正隆
えっ、これがB面!?と驚くハイクオリティ。ま、A面が超名曲だから仕方ないとは言えるが。①に比べるとちょっと時代を感じさせるブラスやコーラスのアレンジが、これまた結構いいんだ。ポップなサビは、さすがユーミン!の出来栄え。この曲は結構レアなのかな?

定価1000円、中古で525円。
7インチのジャケをそのまま上半分に使用し、1988年に8㎝化。

それでは、また来年もよろしく。





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