10.18 レテのコンサートvol.2 早稲田スコットホール
出演:ふちがみとふなと、青山陽一、湯川潮音、tico moon
ええ、一か月も前の話ですよ。
レテは一度行ってみたいと思っていて、未だに行けてない。「レテのコンサート」は下北沢のライブハウス「lete」が主催する、ゆかりのアーティストを集めたコンサート。レテはとっても狭いらしいので、少し大きな早稲田スコットホールで。これがまた教会みたい、と思ったら本当に教会で、この日も15時まで結婚式やってたとか。
最初は「ふちがみとふなと」。京都から来た、ウッドベースとヴォーカルのデュオ。一曲目が「私の青空」だった。
渕上さんの声は小さく震えているようで、最初すごく緊張しているのか?と思った。でもずっと同じ震えが続いて、意外に安定しているので「そういう声」なのだった。ため息のように小さく歌うところでも不思議に届いてくる。ウッドベースだけのシンプルな演奏でもリズムを見失わずに聴ける。うん、いい声だった。ひねった前衛的なものよりも、オーソドックスな感じの曲に魅力を感じた。「私の青空」で始まったときひょっとして、と思ったが、高田渡のカヴァーをやってて「やっぱり」と納得した。その曲は知らなかったが、どう聴いても高田渡だとすぐに分かる個性的なメロディ。そして言われてなるほどの山之口貘の詩。ルー・リードの「ワイルドサイドを歩け」のカヴァーもかっこよかった!ロンサム・ストリングスのライブアルバム『Some Happy Day』(2009)でリトル・フィートの「Willin'」をカヴァーしていて、これもよかった。
8㎝は木の実ナナ。
①東京ウキウキ天国ヴギ NHK金曜ドラマ「六畳一間一家六人」テーマソング
作詞:康珍化、作曲・編曲:小林靖宏
cobaこと小林靖宏の初期の仕事。まだビョークに呼ばれる前です。イントロ、間奏、アウトロとガンガン自己主張してくるcobaのアコーディオンに、ナナのワイルドなヴォーカルが迫ってくるダンスナンバー。全体に「前へ前へ」感があふれる、押しつけがましさが魅力か。「boogie」だからどうしたって「ヴ」ではなく「ブギ」だろうけど、「ウキウキ」に字面を合わせたくて無理やり「ヴギ」に。
②マイ・ブルー・ヘブン
作詞:堀内敬三、作曲:W. Donaldson、編曲:小林靖宏
オリジナルはGene Austin「My Blue Heaven」(1927)。ふたつの世界大戦の間に誕生したヒット曲。郷愁を誘う牧歌的メロディが素晴らしい。堀内敬三による日本語詞は、1928年「青空」のタイトルで二村定一、天野喜久代によって歌われた(YouTubeで聴いてみると、わりとチャカチャカしたコミックソングのようなノリだった)。高田渡によるカヴァーは、ゆったりして渡さんの声にマッチしているなあ。2枚組ライブアルバム『タカダワタル的』(2004)のリラックスした演奏、最高!ふちがみとふなとは、明らかに高田渡ヴァージョンを基にした演奏だった。
で、このナナによるカヴァーだが、正直うるさい。ジャカジャカした打ち込みサウンドは、高田渡の対極にある。
③①のカラオケ
定価1000円、レンタル落ち100円。
ナナの写真は裏も含めて「若い頃」と「子供の頃」で固められている。
「レテのコンサート」2番手は青山陽一弾き語り。訥々と喋りつつ、じつはチューニングしか気にしていないような身の入らないMCが微笑ましい。「月曜のバラッド」よかった。会場に合わせて選んでみた、というプロコルハルムのカヴァーはちょっと今ひとつでした。
そして、湯川潮音。最初ソロで「風よ吹かないで」、おなじみバーズのカヴァー「TURN! TURN! TURN!」。tico moon入って3人で「しずくのカーテン」。tico moonは、吉野友加(アイリッシュハープ)と影山敏彦(ギター)のデュオ。茂木健一郎の推薦文はプラスなのかマイナスなのか。友加さんのハープと潮音さんの組み合わせは何度か見ていたが、tico moonとしては(私は)初めて。tico moonの曲「Dear Rhino」では友加さんリードヴォーカルで潮音さんがハーモニーをつける、という夢の共演も。ロンドンレコーディングのニューアルバムから、と演奏したのはジャクソンファイブの「I WANT YOU BACK」。これが情緒過多というか、ゆったり過ぎで、ちょっといけない雰囲気だった…ハープもこの時ばかりは「この曲は、そっちじゃないだろー」って要素になってしまっていたな。前回も同じようなこと書いたが、美しい声をそんなにベタな方向で使って大丈夫か。マイケル追悼という意識もあったんだろうけど、この感じはアルバムどうなの?と一抹の不安を抱く要因になった。8㎝曲アリなので、アルバム出たらまた検討しよう。最後は名曲「ルビー」できめて、潮音さん退場。tico moon残って何曲か。
客電も点いて、どうみてもアンコールなしって雰囲気だったのに、帰ろうとしたらステージに潮音&ティコムーンが!あわてて席に戻る。もう帰るつもりで私服に着替えていた潮音さんが「TURN! TURN! TURN!」をもう一度歌ってくれた。2回目はハープも入って得した気分。
出演:ふちがみとふなと、青山陽一、湯川潮音、tico moon
ええ、一か月も前の話ですよ。
レテは一度行ってみたいと思っていて、未だに行けてない。「レテのコンサート」は下北沢のライブハウス「lete」が主催する、ゆかりのアーティストを集めたコンサート。レテはとっても狭いらしいので、少し大きな早稲田スコットホールで。これがまた教会みたい、と思ったら本当に教会で、この日も15時まで結婚式やってたとか。
最初は「ふちがみとふなと」。京都から来た、ウッドベースとヴォーカルのデュオ。一曲目が「私の青空」だった。
渕上さんの声は小さく震えているようで、最初すごく緊張しているのか?と思った。でもずっと同じ震えが続いて、意外に安定しているので「そういう声」なのだった。ため息のように小さく歌うところでも不思議に届いてくる。ウッドベースだけのシンプルな演奏でもリズムを見失わずに聴ける。うん、いい声だった。ひねった前衛的なものよりも、オーソドックスな感じの曲に魅力を感じた。「私の青空」で始まったときひょっとして、と思ったが、高田渡のカヴァーをやってて「やっぱり」と納得した。その曲は知らなかったが、どう聴いても高田渡だとすぐに分かる個性的なメロディ。そして言われてなるほどの山之口貘の詩。ルー・リードの「ワイルドサイドを歩け」のカヴァーもかっこよかった!ロンサム・ストリングスのライブアルバム『Some Happy Day』(2009)でリトル・フィートの「Willin'」をカヴァーしていて、これもよかった。
8㎝は木の実ナナ。
①東京ウキウキ天国ヴギ NHK金曜ドラマ「六畳一間一家六人」テーマソング
作詞:康珍化、作曲・編曲:小林靖宏
cobaこと小林靖宏の初期の仕事。まだビョークに呼ばれる前です。イントロ、間奏、アウトロとガンガン自己主張してくるcobaのアコーディオンに、ナナのワイルドなヴォーカルが迫ってくるダンスナンバー。全体に「前へ前へ」感があふれる、押しつけがましさが魅力か。「boogie」だからどうしたって「ヴ」ではなく「ブギ」だろうけど、「ウキウキ」に字面を合わせたくて無理やり「ヴギ」に。
②マイ・ブルー・ヘブン
作詞:堀内敬三、作曲:W. Donaldson、編曲:小林靖宏
オリジナルはGene Austin「My Blue Heaven」(1927)。ふたつの世界大戦の間に誕生したヒット曲。郷愁を誘う牧歌的メロディが素晴らしい。堀内敬三による日本語詞は、1928年「青空」のタイトルで二村定一、天野喜久代によって歌われた(YouTubeで聴いてみると、わりとチャカチャカしたコミックソングのようなノリだった)。高田渡によるカヴァーは、ゆったりして渡さんの声にマッチしているなあ。2枚組ライブアルバム『タカダワタル的』(2004)のリラックスした演奏、最高!ふちがみとふなとは、明らかに高田渡ヴァージョンを基にした演奏だった。
で、このナナによるカヴァーだが、正直うるさい。ジャカジャカした打ち込みサウンドは、高田渡の対極にある。
③①のカラオケ
定価1000円、レンタル落ち100円。
ナナの写真は裏も含めて「若い頃」と「子供の頃」で固められている。
「レテのコンサート」2番手は青山陽一弾き語り。訥々と喋りつつ、じつはチューニングしか気にしていないような身の入らないMCが微笑ましい。「月曜のバラッド」よかった。会場に合わせて選んでみた、というプロコルハルムのカヴァーはちょっと今ひとつでした。
そして、湯川潮音。最初ソロで「風よ吹かないで」、おなじみバーズのカヴァー「TURN! TURN! TURN!」。tico moon入って3人で「しずくのカーテン」。tico moonは、吉野友加(アイリッシュハープ)と影山敏彦(ギター)のデュオ。茂木健一郎の推薦文はプラスなのかマイナスなのか。友加さんのハープと潮音さんの組み合わせは何度か見ていたが、tico moonとしては(私は)初めて。tico moonの曲「Dear Rhino」では友加さんリードヴォーカルで潮音さんがハーモニーをつける、という夢の共演も。ロンドンレコーディングのニューアルバムから、と演奏したのはジャクソンファイブの「I WANT YOU BACK」。これが情緒過多というか、ゆったり過ぎで、ちょっといけない雰囲気だった…ハープもこの時ばかりは「この曲は、そっちじゃないだろー」って要素になってしまっていたな。前回も同じようなこと書いたが、美しい声をそんなにベタな方向で使って大丈夫か。マイケル追悼という意識もあったんだろうけど、この感じはアルバムどうなの?と一抹の不安を抱く要因になった。8㎝曲アリなので、アルバム出たらまた検討しよう。最後は名曲「ルビー」できめて、潮音さん退場。tico moon残って何曲か。
客電も点いて、どうみてもアンコールなしって雰囲気だったのに、帰ろうとしたらステージに潮音&ティコムーンが!あわてて席に戻る。もう帰るつもりで私服に着替えていた潮音さんが「TURN! TURN! TURN!」をもう一度歌ってくれた。2回目はハープも入って得した気分。
小柳ゆきなんかはルックス的にはナナ系かと思ったんですけどね。
8㎝紹介ありがとうございます。聴いてみました。嫌いじゃないです。コナミ関連の8㎝は秋葉原か中野で遭遇することが多いです。でも秋葉原はレコファンが閉じてからあんまり行ってないな。
http://www.geocities.jp/elegy_icehouse/xml/soundtrack_game.xml 曲名をクリックすると、試聴できるページに行けます。A面・B面とも、神曲と言われているそう。某国の国民的歌手だったそうですが、貫禄のある、スケールの大きい歌唱と、比類無き完璧なメロディーに、震えました。プレミアが付いて10倍くらいの値になってますが、こういう「悲劇系」どうですか?
アルバムに一曲くらいカヴァー入れるのはいいと思うし、この日も「ターン・ターン・ターン」はすごくよかったんですけどね。
新譜の選曲をみると、ほんとに潮音さんが今歌いたい曲なのか?って疑問がわいてくるんですよねえ。
他にもいくつかレポ読みましたが、やはりカバーについては賛否ありますね。自分も明日館の時からエモーショナルに行き過ぎる感じはあったな。
とりあえず12/24は参加しますが、来年の九段会館は見てから決めようかな。