スリー・カードでどうだ!
…って何の勝負か分かりませんが。ここのところフレンチだとかロリだとか、ひく人はひきかねない展開だが、あえてもう一押し。で、「17才」。
「17才」と書いただけで、あの甘酸っぱい思い出が…なんて言ってみたいものだが、私は男子校だったのでダークサイド・オブ・人生としか言えない…いや、まあそれなりに楽しかったけどね…。この歌に出てくるような素敵な経験は、残念ながらないっす。
作詞:有馬三恵子、作曲:筒美京平。ジャパニーズ・アイドル・ポップスの金字塔。
では、左から。
オリジナル南沙織盤。これがどうして8cmシングルになってるかというと、いわゆる「食玩」てヤツ。ブルボンのクッキーにオマケとしてCDが付いてるのをコンビニで購入。この領域の先発品として「タイムスリップ・グリコ」が有名だが、こちらは中身を確認できない作り=仮面ライダーカードのように意味のない散財をしてしまう、という恐ろしい企画だったので私は近づかなかった。「ライディーン」とかちょっと欲しかったんだけどね。だってこの8cmシングルの世界は100円前後でお宝にめぐり合えたりするわけで。確かひとつ300円くらいだったと思うけど、私の8cm感覚からすると、ちょっと高かった。これも実はコンビニの半額セールで、一風堂のCDとともに買ったもの。
①17才
堂々たるアイドル歌謡の王道。全くグルーヴというものを感じさせない、ズンドコしたリズム、なんとも言えず昭和な雰囲気のストリングス&フルート。ルックスは子リスのような70年代ビューティー・沙織の声は、80年代アイドルに慣れた耳には、これがデビューとは思えぬ異常にしっかりした発声に聴こえる。まだまだヴォイス・トレーニングがきちんとできてない子はデビューできなかった70's芸能界。お昼のAMラジオが似合いそうな、もっさりしたミックスも、考古学趣味を刺激するポイントのひとつか。
71年といえば、「風街ろまん」の年。もちろん3歳児には、はっぴいえんどなど知る由もなかった昭和46年。当時、筒美京平は売り出し中の時期だったわけだが、34年たった今も現役で活躍中って…恐るべき創作エネルギーだな。
「好きなんだもの 私は今 生きている」
このポジティブなメッセージが素直に有効だった(と思われる)、日本国の青春時代=高度成長期のサウンドトラック。
もちろん、当時沙織は17才!
②潮風のメロディー
デビュー曲と同じ有馬-筒美コンビによるセカンド・シングル。
そういえば、篠山紀信夫人かぁ…沖縄アイドルの源流でもあるのだね。
ジャケはオリジナル・アナログシングルを再現。上述のように新品を定価の半額で。170円くらいだったのかな。ちゃんとクッキーも食べました。
オリジナルから18年、時代はバブル期。奇才・モリタカにより、名曲再生。
森高にとっても出世作となり、その特異なキャラを確立させたといってよいカヴァー・ヒット。
①17才
編曲:斉藤英夫
アレンジは、ディスコ。軽薄さを狙ったサウンド・メイクは黄金期の森高作品の多くを手がけた斉藤英夫。私はこのカヴァー・ヴァージョンをオリジナルより先に聴いてしまったので、特に違和感は感じなかったのだが、オリジナルのファンはショックだったのではないだろうか。今聴くと、「私は今 生きている」のフレーズ、茶化しているのではなく、消費社会に流されまいとする決意のように響かなくもない。
②20才
作詩:森高千里、作・編曲:斉藤英夫
「今年20才 来年は21のおばさんね」のサビが強烈な、オリジナル曲。当時20才の森高、カップリングにコレを持ってくるところに、戦略的才能を感じ取る。
定価937円、レンタル落ち52円。
そして右上が「17才」収録のヒット作「非実力派宣言」(1989)。端正なルックス、脚線美、プラスチックな声質に加え、作詞家としての才能を開花させたアルバムだ。
以前にも触れたとおり、このアルバムの最初の音は、ドラムでもギターでも森高でもなく、直枝さんの声なのだ。曲は「17才 カーネーション・ヴァージョン」、編曲は直枝政太郎。まだG坂東/B馬田だった初期カーネーションによる湾岸色の濃い演奏は、シングルヴァージョンとは全く異なる味わい。
このアルバムのラストは「17才 オレンジ・ミックス」。斉藤英夫のアレンジ、基本はシングルと同じだが、後半に犬と戯れる森高のしゃべりと波の音が重なってくる。
バブル、ユーロビートなどの時流に乗りつつ湾岸系にも目を配り、作詞家として鋭い批評眼を光らせる一方、コスプレ&フィギュア系オタク・カルチャーのアイコンとしても機能するという信じ難い離れ業をやってのけていた。森高千里、89年の奇跡の一枚は、定価2400円、全国のブック・オフで250円くらいで売ってます。それにしてもこの脚、完璧すぎ。
そしてさらに12年。21世紀になっても「17才」は生きていた。
ヒットしなかったけどCMタイアップで、またもやシングルに。ただし12cm…
シンガー・ソング・ライター勝野慎子は25才で「17才」を歌う。
①17才 ファイブミニCMイメージソング
編曲:清水ひろたか・名越ゆきお
ギターサウンド。全体にちょっとイージーな印象だが、投げやり系?のヴォーカルは結構好き。
②ジレンマ -2001 VERSION-
作詞・作曲・編曲:勝野慎子
定価1050円、中古で105円。ジャケのイラストは本人画。素人ではないな。
うわっ、長!
…って何の勝負か分かりませんが。ここのところフレンチだとかロリだとか、ひく人はひきかねない展開だが、あえてもう一押し。で、「17才」。
「17才」と書いただけで、あの甘酸っぱい思い出が…なんて言ってみたいものだが、私は男子校だったのでダークサイド・オブ・人生としか言えない…いや、まあそれなりに楽しかったけどね…。この歌に出てくるような素敵な経験は、残念ながらないっす。
作詞:有馬三恵子、作曲:筒美京平。ジャパニーズ・アイドル・ポップスの金字塔。
では、左から。
オリジナル南沙織盤。これがどうして8cmシングルになってるかというと、いわゆる「食玩」てヤツ。ブルボンのクッキーにオマケとしてCDが付いてるのをコンビニで購入。この領域の先発品として「タイムスリップ・グリコ」が有名だが、こちらは中身を確認できない作り=仮面ライダーカードのように意味のない散財をしてしまう、という恐ろしい企画だったので私は近づかなかった。「ライディーン」とかちょっと欲しかったんだけどね。だってこの8cmシングルの世界は100円前後でお宝にめぐり合えたりするわけで。確かひとつ300円くらいだったと思うけど、私の8cm感覚からすると、ちょっと高かった。これも実はコンビニの半額セールで、一風堂のCDとともに買ったもの。
①17才
堂々たるアイドル歌謡の王道。全くグルーヴというものを感じさせない、ズンドコしたリズム、なんとも言えず昭和な雰囲気のストリングス&フルート。ルックスは子リスのような70年代ビューティー・沙織の声は、80年代アイドルに慣れた耳には、これがデビューとは思えぬ異常にしっかりした発声に聴こえる。まだまだヴォイス・トレーニングがきちんとできてない子はデビューできなかった70's芸能界。お昼のAMラジオが似合いそうな、もっさりしたミックスも、考古学趣味を刺激するポイントのひとつか。
71年といえば、「風街ろまん」の年。もちろん3歳児には、はっぴいえんどなど知る由もなかった昭和46年。当時、筒美京平は売り出し中の時期だったわけだが、34年たった今も現役で活躍中って…恐るべき創作エネルギーだな。
「好きなんだもの 私は今 生きている」
このポジティブなメッセージが素直に有効だった(と思われる)、日本国の青春時代=高度成長期のサウンドトラック。
もちろん、当時沙織は17才!
②潮風のメロディー
デビュー曲と同じ有馬-筒美コンビによるセカンド・シングル。
そういえば、篠山紀信夫人かぁ…沖縄アイドルの源流でもあるのだね。
ジャケはオリジナル・アナログシングルを再現。上述のように新品を定価の半額で。170円くらいだったのかな。ちゃんとクッキーも食べました。
オリジナルから18年、時代はバブル期。奇才・モリタカにより、名曲再生。
森高にとっても出世作となり、その特異なキャラを確立させたといってよいカヴァー・ヒット。
①17才
編曲:斉藤英夫
アレンジは、ディスコ。軽薄さを狙ったサウンド・メイクは黄金期の森高作品の多くを手がけた斉藤英夫。私はこのカヴァー・ヴァージョンをオリジナルより先に聴いてしまったので、特に違和感は感じなかったのだが、オリジナルのファンはショックだったのではないだろうか。今聴くと、「私は今 生きている」のフレーズ、茶化しているのではなく、消費社会に流されまいとする決意のように響かなくもない。
②20才
作詩:森高千里、作・編曲:斉藤英夫
「今年20才 来年は21のおばさんね」のサビが強烈な、オリジナル曲。当時20才の森高、カップリングにコレを持ってくるところに、戦略的才能を感じ取る。
定価937円、レンタル落ち52円。
そして右上が「17才」収録のヒット作「非実力派宣言」(1989)。端正なルックス、脚線美、プラスチックな声質に加え、作詞家としての才能を開花させたアルバムだ。
以前にも触れたとおり、このアルバムの最初の音は、ドラムでもギターでも森高でもなく、直枝さんの声なのだ。曲は「17才 カーネーション・ヴァージョン」、編曲は直枝政太郎。まだG坂東/B馬田だった初期カーネーションによる湾岸色の濃い演奏は、シングルヴァージョンとは全く異なる味わい。
このアルバムのラストは「17才 オレンジ・ミックス」。斉藤英夫のアレンジ、基本はシングルと同じだが、後半に犬と戯れる森高のしゃべりと波の音が重なってくる。
バブル、ユーロビートなどの時流に乗りつつ湾岸系にも目を配り、作詞家として鋭い批評眼を光らせる一方、コスプレ&フィギュア系オタク・カルチャーのアイコンとしても機能するという信じ難い離れ業をやってのけていた。森高千里、89年の奇跡の一枚は、定価2400円、全国のブック・オフで250円くらいで売ってます。それにしてもこの脚、完璧すぎ。
そしてさらに12年。21世紀になっても「17才」は生きていた。
ヒットしなかったけどCMタイアップで、またもやシングルに。ただし12cm…
シンガー・ソング・ライター勝野慎子は25才で「17才」を歌う。
①17才 ファイブミニCMイメージソング
編曲:清水ひろたか・名越ゆきお
ギターサウンド。全体にちょっとイージーな印象だが、投げやり系?のヴォーカルは結構好き。
②ジレンマ -2001 VERSION-
作詞・作曲・編曲:勝野慎子
定価1050円、中古で105円。ジャケのイラストは本人画。素人ではないな。
うわっ、長!
僕はやっぱり森高版「17才」に親しみがありますね。あの衣装も良かった~♪当時14才の男の子ですから、そういうことにはやはり目がないわけです(笑)
「非実力派宣言」のジャケをみると宅八郎を思い出します(笑)。
しかし石ばしさん当時14才か…私は当時大学生、急に(今までほとんど意識してなかった)年齢差を感じてしまったり(笑)。
そうそう、石ばしさんといい、yoikoさんといい、どうしてその年代でそんなこと知ってんの?学校で何おそわってんの?(笑)って思いますよねえ。