失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「CO・CO・RO グラデーション」 ベッド・イン 2017年

2017-11-08 | セクシー方面
地下セクシーアイドル、ベッド・インが今年9月にリリースした5thシングル。デビュー作以来2枚目の8㎝短冊でのリリース(DVDつき12㎝も同時リリース)。

①CO・CO・RO グラデーション
作詞:益子寺かおり、作曲・編曲:渡辺未来
揺るがないコンセプト「弾けないバブル」道を突き進むベッド・イン。今回のコンセプトはズバリWINK。WINKのデビュー1988年はいわゆるバブル景気が始まった年(そして短冊型8㎝シングルの誕生年でもある)。WINKのヒット曲の多くは今聴くとチープなユーロビートなのに、バブル期のBGMとして謎のゴージャス感を醸し出している。
この「CO・CO・RO グラデーション」、ビジュアルのWINK度に目が行きがちだがサウンド面でもドラムやキーボードのチャラついた音色などWINK的要素が効いている。冒頭かおりさんがぶっとい声で歌いだせば、当然ながらWINKとは別世界。「言わないでー」のあとの間で女心の揺れを表現するとともに、ナニナニ何を言わないでほしいの?と聴き手をじらし惹きつける秀逸な導入。アンニュイムードのちゃんまいが中原めいこ系のはすっぱ歌唱でつづく。ベッド・インのリードヴォーカルはどう考えてもかおりさんだけど、ちゃんまいも歌上手くなったなあ(と上から目線で言ってみる)。「可愛げのない 女でごめんね」の陰りのある声にやられた。「あなたの胸で/素直なままで/泣けたらいいのに/でも泣けなくて」とふたりがワンフレーズずつ交替で畳み掛ける展開からのふたり揃ってのシャウトでブチ上げる。素直になれないE女のCO・CO・ROがわりをエモーショナルに描き出す歌詞はかおりさん作。PVは熱帯魚から始まるし、おふたりの衣装のモチーフも熱帯魚だし、演奏シーンの挿入はWINK「淋しい熱帯魚」PVっぽいし、もちろんぎこちないダンスもキメてWINKオマージュ満載(いやらしい意味でなく)。

②馬鹿みたい。
作詞:中尊寺まい、作曲:Rie、編曲:久保田邦夫
かおりさんの声が映えるロックナンバー。
サビの〆「馬鹿みたい。」は、中森明菜「1/2の神話」(いいかげんにしてーっ!)、Rie ScrAmble「文句があるなら来なさい!」に通じる「決め台詞の美学」を感じる。

③④カラオケ

定価1080円、定価で購入。
ジャケ下部の「ベッド・イン」の下に注目。「KAORI MASUKODERA and MAI CHUSONJI」の「and」は右肩上がりで上下にラインあり。これはWINKの7thシングル「Sexy Music」から登場した「SACHIKO SUZUKI and SHOKO AIDA」の「and」へのロゴオマージュ!

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