失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

矢部浩志スリー

2009-01-31 | 湾岸系
1月末日をもって、カーネーションから矢部浩志が脱退。このニュースを知ったのは1月22日木曜日の朝。衝撃だった。うそーっ!と声に出して叫んでしまった。体のことなので演奏活動復帰が難しいという事実は理解できても、あのドラムを生で聴けないのはやっぱり悲しい。でも、それでも、脱退しなくてもいいんじゃない?と多くのファンと同様に思っていたし、今も思う。けど、3人で決めたことなんだよな。

ドラマー・矢部浩志を振り返る企画。

まずは8cmでスリー。左から、

みんな夢の中~野外セッションバージョン~」 加藤いづみ(1997)
5人時代のカーネーションがバッキング。

New Morning」 カーネーション(1997)裏ジャケ 
当然、カーネーションの8cmはすべて矢部さんが叩いている。作曲も担当した8cmに「愛する言葉-Summer Children-」「恋するためにぼくは生まれてきたんだ」の2枚があるが、ここはジャケに登場(左から二人目)しているのと、男気ドラムが素晴らしいのでこちらを。

愛しい時」 ともさかりえ(1998) 
矢部浩志&大田譲のリズムセクションに、高野寛のギター。派手さはないけど好きな曲。


12cmでも叩いてる。



左下、キリンジ『3』(2000)で、⑩「あの世で罰を受けるほど」⑪「メスとコスメ」で叩いてる。2曲ともベースは沖山優司。
右下、安藤裕子のシングルCCCD「Lost Child」(2005)。ドラマチックなバラード、①「Lost Child」は矢部さんドラム。ベースはリトル・クリーチャーズの鈴木正人。MUSEMENTの「僕の頭はF-WORD」は傑作だった。
上、(またか、と言われそうだけど)湯川潮音のミニアルバム『雪のワルツ』(2007)。④「知らない顔」が矢部ドラム。ベースは渡辺等。そういえば潮音さん、最近はドラムレスの編成ばっかりだな。


おまけで映像作品。



2006.4.15ムーンライダーズ@新宿ロフトの演奏を収録したDVD。かしぶちさんのサポートとして、矢部さんが出演(ツインドラム)。この日のメニューはライダーズの中でもタイトで、矢部さんのドラムが映える選曲だった!(あんまり映像には映ってないけど…)「彼女について知っている二、三の事柄」「無防備都市」「水の中のナイフ」「太陽の下の18才」「インテリア」…ああ、このドラムがもう本当に聴けないの?


おそらく、私が最もライブでよく見たドラマーは、矢部さん。ま、カーネーションを一番多く見ているので当たり前といえば当たり前なんだけど。脱退後も音楽は作り続けるようなので、これからの活躍に期待してます!


最後に「カーネーションの矢部作品」ベスト5(順不同)

「Something's Coming」
『GIRL FRIEND ARMY』(1994)収録。このストレートなソウルフィーリング!直枝さんだともう少しねじれてる。これがまた、ライブ映えするんだ。

「レオナルド」
『booby』(1997)から。みんな好きだよね。名曲だもん。ちなみにジャケのボーリング大会で、矢部さんはビリだった。

「グッバイ!夕暮れバッティング・マシーン」
名盤『Parakeet & Ghost』(1999)から。「月の足跡が枯れた麦に沈み」も「ヘヴン」も素晴らしいけど、この曲の「抜け」感はたまらん。

「USED CAR」
トリオ第一作『LIVING / LOVING』(2003)収録。あの時期、「愚か者、走る」(のデモヴァージョン)とこの曲に救われた気がした。こんな当たり前な雰囲気の曲って、なかなか書けないと思う。

「LOW PRESSURE」
シングルCCCD「スペードのエース」(2004)収録。結構前から演奏していた曲。直枝さんの声が最高に活きるサビだと思う。

あの曲もあの曲も好きだけど、という言い訳はナシにしよう。
ありがとう、矢部さん。できれば、カーネーションに曲書いて!



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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
めそめそ (nakamura8cm)
2009-02-01 23:17:26
今日、2月1日からはふたりだけなんですね…
ディープカーネーションマニアのあやさんのタメイキがPC画面から聞こえるようですよ(笑)

そう、9月の恵比寿での「Something's Coming」は凄かったですよね…鳥羽さんまで入って。そうだ「LOW PRESSURE」もあの日やってたんだっけ…なんだか私もめそめそしてきた。

>標準過ぎて語れない
分かります!私もそういうところある。あたりまえに存在していただけに、これからどうすればいいのか…
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ドラマーって (nakamura8cm)
2009-02-01 23:08:20
やっぱり一番無理してるのかなあ…

mikeさん
えっ!ブラッフォードも!?知りませんでした。いいドラマーでしたよねえ…
安藤「裕子」さんでしたね。あわてて直しておきました(笑)じつはこのシングルしか持ってないので「聖者の行進」未聴です。mikeさんお薦めとあれば、聴かねばなるまい。

都市色さん
そうですね、広末涼子のレコーディング/ツアーに参加したのは有名(?)ですね。
>多くの「うたものミュージシャン」に愛されていたドラマー
同感です。
う~ん都市色さんにも生で矢部ドラム体験してもらいたかったですねえ。

mikeさん、都市色さんのようなカーネーションマニアではない方にも愛されていたドラマーなんだな、と改めて認識しました。ありがとうございます。
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はあ・・・。 (あや)
2009-02-01 17:42:43
「Something's Coming」 の文字で矢部さん最後となってしまった9月のライブを思い出しました。くーっ、何かって、何かって、そりゃないぜ矢部さん・・・。とか思ってたら 「LOW PRESSURE」 まで入ってるし・・・。
私にとって矢部さんのドラムは標準過ぎて語れないんです。なんせカーネーションしか聴いてない時期もあったくらいですから。好きかどうかなんて考えたこともなかった。当たり前なんです、矢部さんが。あーどうしよ、めそめそしてきた・・・(笑)。
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気がつけば、矢部ドラミング。 (都市色)
2009-02-01 09:13:44
こんにちは。
カーネーションを本格的に聴き出したのはトリオ編成になってからなのですが、カーネーション以外の多くのミュージシャンのアルバムから結構、矢部氏のドラミングを知らないうちに聴いているのですね。
青山陽一さんの「jaw」はドラムパート以外は青山さんの多重録音で後は全部矢部さんが叩いてましたね。
多くの「うたものミュージシャン」に愛されていたドラマーでは無いでしょうか。
結局、ライヴで矢部さんのカーネーションを観そびれてしまったなぁ。
musementのアルバムはとても愛聴していたので前向きにこれからの活動に期待したいです。
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またしても凄いドラマーが引退ですか (mike)
2009-02-01 08:15:28
先日ビル・ブラッフォードが引退と言うニュースを知ったばかりですが、今度は矢部さんまでorz

彼のDr.は安藤裕子で何度か聴いてますが、特に「聖者の行進」のバスタムが忘れられない。絶妙なダイナミズムというか、あの連打を聴くだけで血が沸き立っちゃうんですよね。

安藤裕子での矢部さんの後任沼澤尚さんも凄いドラミングを聴かせてくれますが、「聖者~」だけは矢部さんじゃないと駄目。沼澤さんもその辺は自覚しているようで、「聖者~」専用のバスタムとか使ってるほど。
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