2021年2月26日。ルカシェンコ大統領が長男ビクトル氏を国家安全委員会の会長補佐を解任することを決定しました。会長は大統領で、補佐がビクトル氏で、15年間この任に就いていたのですが、もうすぐ解任され、今度はベラルーシ・オリピック委員会長に就任するそうです。それに先立ちルカシェンコ大統領がベラルーシ・オリンピック委員会長を辞任すると発表しました。
国際オリンピック委員会は今年の東京五輪にベラルーシのナショナルチームは、そのトップ(ルカシェンコ大統領)がスポーツ選手に人権侵害などの圧力をかけているとして、参加できないことを協議中なのですが、その点に関して大統領も理解しているようで、自分が辞任することで、何とかベラルーシチームがオリンピックに参加できるようにしたいようです。しかし次の会長が自分の長男で、しかもEUの制裁対象者の一人に入っているので、この決定で急に国際オリンピック委員会が五輪出場にOKを出すと思えません。
またルカシェンコ大統領は自分の後、つまり次の大統領に自分の息子は3人いるものの、だれも就任しないという発言もしました。
今朝、ミンスクからモロジェチノ方面に向かう近郊列車の中で、7人の乗客が身柄拘束されました。白赤白の旗などを持っていたからだそうです。その中の一人、75歳の女性は車内でベラルーシ人作家の本をカバンの中に入れていたため拘束され、罰金刑となりました。ベラルーシでは現在「読んではいけない禁書」が定められています。