バレンタイン格闘記

今年はどんなものを作ろうかな…
世にも恐ろしい娘の一言。

毎年恒例のチョコ作りは、この言葉から始まる。

去年までは、トリュフを作った。
30人分である。いや、もっと。半端な数じゃあない。
いつでも、なんとか上手にできて、評判も良いらしい。

だからこそ、なのか…
今年はチョコカップケーキに挑戦すべく、休日に取り組んでいた、が！！　見事に失敗。思うようにふくらまない。味は、そこそこ、おいしいよ、と慰めても、聴く耳もなくなる。
12日の夜の台所は、チョコと粉と涙で、溢れかえりました。

そして、13日。学校から帰るとすぐに、別のレシピで、再挑戦。夜中の1時までかかって全てを完了し、朝6時過ぎには、家を出た。付き合う親の体力など考えるわけがない。
私は眠い目をこすりつつ後片付けしながら「ちゃんと渡せたのかしら」などと親心。

14日、つまり昨夜である。帰宅と同時に、爆睡。
今朝、朝ごはんを食べながら、あれこれ話し始めた。

「来年こそは、がんばらないぞって思うんだよね。このがんばりって、あきらかに、無駄じゃん。でも、やり始めると、がんばっちゃうんだよねえ。肝心なことではがんばれないのになあ…」

とてつもないエネルギーと集中力を、感じるのです。
素晴しい力を持っているのに、まっとうな方向へ活かしていない。もったいないことです。がががっというこの力を発揮できるときが、訪れますようにと、母は願うばかりです。

本命さんの話は、出なかった。どうやら、ほとんどが友チョコだったらしい。紙袋いっぱいのチョコをいただいてきた。
女子中高生は、たいへんだ。