武 順子(Take Junko) ひとり語りのひとりごと

わがままな朗読家の我がままなひとりごと。「縁側の猫を枕に日向ぼこ」…猫が好き。詩を書く人でもあります。

空の はなし

2007年03月14日 21時48分40秒 | Weblog
空が好きである。
広い空をぼおっと眺めているだけで、雲の流れを追っているだけで、心が洗われるような気がする。
さっきまで、くよくよとしていた思いが、するするっと、ほどけていく。理屈なし、大好きである。

子ども達を駅まで送り迎えするようになって、まる10年である。冬になると、朝焼けを見ることが出来る。これが嬉しい。この時ばかりは、ああ、ここに住んでいてよかったとしみじみ思う。年に何度か、空も山も街も、全てがオレンジ色に染まる瞬間がある。東に向かって走る車の中で、子どもとともに、きれいだ!と歓声を上げる。
後ろを振り返ると、西の山々も、赤く染まっている。
同じ時間に見える空の色で、四季を感じる。
そんなこと、覚えているだろうか、、子ども達は。3人分の送り迎えをしたとしたら、彼らの3倍、空を楽しんでいる。幸せな母だ。

家の中の、リビングの窓から、夕陽が見える。
窓の外には畑が広がり、その向こうに隣家の蔵が見える。
蔵の向こう側が、真っ赤に燃える。
色合いは、刻々と変化する。瞬きをするのも惜しいくらい。
部屋の明かりを、つけたくない時もある。

雨や雪が降る。車のガラス越しに、上を見る。
降ってくる降ってくる!空から落っこちてくることを、再確認する。

雪が降りそうだって、誰かが言っていた。
少しの雪だったら、傘をささずに、外へ出て、空を見てみて。
まるで空を飛んでる気分になれるよ。
コメント
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