武 順子(Take Junko) ひとり語りのひとりごと

わがままな朗読家の我がままなひとりごと。「縁側の猫を枕に日向ぼこ」…猫が好き。詩を書く人でもあります。

出会いと別れ

2007年03月29日 14時19分55秒 | Weblog
桜が咲いた。
日々、桜の木の色が変化するこの時期、風や陽射しが気になってしようがない。

遠くから眺める桜は美しいが、枝を目元に引き寄せて、蕾に話しかけてみるのも、楽しいものです。
じっと、聞いていてくれます。

ずうっと、昔のこと、とても不器用な友達がいました。私はその友達が、いとおしくって、いとおしくってね。
不器用なのに、よくしゃべる。夢を語る。
私は彼女の話を聞くのが大好きで、いつも、いつも、聞いていた…

桜の蕾に話しかけながら、ふと考えた。
この桜のように、うん、うん、と聞いてあげられればよかったのになあ。

話を聞きながら、ゆらゆらと揺れていたかったなあ。

もう二度と、あの優しい声を聞くことはできない。

今度は、あなたに聞いてもらう。
桜になった、あなたに、聞いてもらう番です。
コメント
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