ウイーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団による
ニューイヤーコンサート2023は
この曲から始まった、
ヨハン・シュトラウスⅡ世:ワルツ「春の声」
曲目紹介には次のように書いてある、
ーーゆったりした導入部に続いて4っのワルツが
演奏され最後に第1ワルツに回帰する、
第2ワルツでは鳥の声を模倣するフルートが
春の喜びを表現する、ーー
演奏は曲目の紹介もなくゆったり始まった、
暫く聴いて面白いことに気がついた、
流れるようなワルツの旋律は聴く者をして
じっとさせてはおかない、
隣席のおばちゃんの体が曲に合わせて小さく揺れている、
知らず知らずのうちに体が音楽に反応している
のであろう、
しかも聞くことで叩く行為で反応する
音楽が多い中で
ワルツは揺れる行為で反応する、
身体が揺れたり手首が揺れたり、
つま先を揺らしたり、
叩く行為はテンポに反応しているのであろう、
揺れる行為は旋律に反応するのではなかろうか?
人の音楽への反応は
脳が刺激されていることを表しているのであろう、
これこそが生きてる証、
脳の活性化というものであろう、
横道に逸れたので元に戻す、
2曲目は
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・フランセーズ「芸術家の挨拶」
曲目紹介によると
ポルカは19世紀チェコで生まれた
2拍子のテンポの速い舞曲、
フランス風のゆったりしたテンポが
特徴と書いてある、
この他に11曲のプログラムの中で
なじみの作品と言えば
前半を締めくくった
ヨハン・シュトラウスⅡ世:ワルツ「ウイーンの森の物語」と
プログラムの最後の
ヨハン・シュトラウスⅡ世:ワルツ「美しく青きドナウ」、
これについては是非とも紹介が必要であろう、
シュトラウス2世の代表作にして
オーストリア「第二の国歌」にもなぞらえられている名曲、
当初はウイーン男声合唱協会に献呈された
合唱付きワルツ、
初演の前年1866年にフランスとの戦争に敗れた
オーストリア人を元気づけるために書かれた
威勢のいいワルツでドナウ川とは関係なかったが
初演直前になってドナウ川をイメージしたとされる
序奏が加えられ
タイトルが「美しく青きドナウ」に決まった、
初演後すぐにオーケストラ版が編まれ
こちらの方がポピュラーになって
現在に至っている、
プログラムは終わっても例によって
アンコールの拍手が鳴り止まない、
アンコール1曲目は日本の唱歌「お正月」であった、
2曲目、3曲目、4曲目と続いたが
肝心のあれが出てこない、
そう あれ あれ えぇ~と、、、、
やっと5曲目にして始まった、
アンコールに5曲とはサービス精神旺盛だ、
ニューイヤーコンサートの最後の最後を
締めくくるのはやはりあの曲だ、
❝ラデツキー行進曲❞
ヨハン・シュトラウスⅠ世
指揮者が客席に向かって拍手を求める
お馴染みの曲、
客は拍手に応じることで
奏者とお客たちの間に一体感が生まれ
会場の盛り上がりは最高潮に達する、
この一体感を味わいたくて来るお客は
少なくないと思う、
ニューイヤー・コンサートは
聞きに来るのではなく参加に来るのである。