我 老境に入れり

日々の出来事をエッセイと写真でつづる

杖突きながら3万歩

2023-08-21 05:32:03 | ゴルフ及び山歩き、他スポーツ

山に登った、

八ヶ岳山群の北横岳、

標高:2,472メートル、

八ヶ岳山群には他に横岳も有るので

北横岳はどちらかと言うと影の薄い山ではある、

ただ 

この山は我々が登ったルートとは別に

もっと簡単に登れるルートが他にある、

ピラタスロープウエイを利用するルートだ、

これを利用すれば2,230メートル付近から

歩き始められるので3時間で往復できる、

私にはそんな予備知識はなかった、

同行は年齢の近い女性ながら山歩きのベテラン、

今回もお任せで来てしまった、

我々が選んだコースは

国道299号線の麦草峠(標高:2,120M)から

歩き始めるコース、

国道沿いに無料の駐車場がある、

7時頃到着したがほぼ満車であった、

7時半出発、

駐車場から歩いて30分ほどで絶景に出くわす、

❝コケモモの庭❞

灌木帯の開けた一帯に

溶岩の塊が緑の間に間に顔を出す風景、

壮観である、

そこを過ぎると果てしなく続くシラビソ林,

樹林の下は岩と言わず倒木と言わず

一面の苔に覆われてどこもかしこも緑一色だ、

北八ヶ岳の樹林帯は苔に覆われて

美しい緑の絨毯をなすことで知られている、

そんな中を道はくねくねと続く、

1時間以上歩いて

樹林の開けた五辻と言う所に四阿が有り

そこで10分ほど休憩した、

辺りには紫色の目立つトリカブトが群生していた、

2時間ほどで

ピラタスロープウエイの山頂駅に到着、

日曜日と言う事もあり大勢の観光客で賑わっていた、

ここまでの道中でほとんど人に会わなかったのが

不思議に思えた、

駅前には❝坪庭❞の名で知られた景勝地が広がる、

時期にはゴツゴツした熔岩帯の間に間に

高山植物のお花畑が見られて人気のスポットだ、

生憎時期がずれて花はそれほど咲いてなかった、

坪庭を横切って登山道を進む、

登山装備した人々が増えてきた、

ここまでそれほどアップダウンの無かった道が

急こう配に代わる、

本格的な登山道だ、

最近はステッキ(杖)が欠かせない、

以前は杖など使わなかったが

最近は疲れてくるとバランスを崩すことが多い、

足に踏ん張る力が無くなっている証拠だ、

30分ほど歩いて

体力的にきつくなってきたところで

引き返す会話が出始めた、

それをたまたま耳に留めた

下山中のパーティーが

❝ここまで来たら頂上はすぐだから

 是非とも登るべきだ❞と励ましてくれた、

その励ましを力に変えて進むことを決意、

10分ほどで「北横岳ヒュッテ」と言う山小屋が有り

そこで弁当を広げた、

ベンチで憩う他の登山客に聞くと

異口同音にあと10分で頂上ですよと言う、

そんな声に励まされて11時半に頂上に到着、

暫し360度の眺望を楽しんだ、

11時45分下山開始、

ピラタスの頂上駅には30分ほどで到着、

雲行きが怪しくなってきたので

休憩もそこそこに再び歩き始めた、

ゴロゴロと雷鳴が気持ちをざわつかせる、

この時初めて今回の山行に不安の影が差した、

あと1時間半ほどの間

雨の降らないことを願った、

時折雷の脅かしに怯えながらも

雨には降られることもなく

2時半頃駐車場に到着、

ハイタッチを交わして無事の下山を喜び合った、

歩行距離は凡そ18キロメートル、

歩行時間は約7時間、

スマホの歩数計には

30,031歩の文字が表示されていた。

                コケモモの庭

            坪庭とロープウエイ頂上駅

               トリカブトの花

              北横岳頂上からの眺め