山に登った、
八ヶ岳山群の北横岳、
標高:2,472メートル、
八ヶ岳山群には他に横岳も有るので
北横岳はどちらかと言うと影の薄い山ではある、
ただ
この山は我々が登ったルートとは別に
もっと簡単に登れるルートが他にある、
ピラタスロープウエイを利用するルートだ、
これを利用すれば2,230メートル付近から
歩き始められるので3時間で往復できる、
私にはそんな予備知識はなかった、
同行は年齢の近い女性ながら山歩きのベテラン、
今回もお任せで来てしまった、
我々が選んだコースは
国道299号線の麦草峠(標高:2,120M)から
歩き始めるコース、
国道沿いに無料の駐車場がある、
7時頃到着したがほぼ満車であった、
7時半出発、
駐車場から歩いて30分ほどで絶景に出くわす、
❝コケモモの庭❞
灌木帯の開けた一帯に
溶岩の塊が緑の間に間に顔を出す風景、
壮観である、
そこを過ぎると果てしなく続くシラビソ林,
樹林の下は岩と言わず倒木と言わず
一面の苔に覆われてどこもかしこも緑一色だ、
北八ヶ岳の樹林帯は苔に覆われて
美しい緑の絨毯をなすことで知られている、
そんな中を道はくねくねと続く、
1時間以上歩いて
樹林の開けた五辻と言う所に四阿が有り
そこで10分ほど休憩した、
辺りには紫色の目立つトリカブトが群生していた、
2時間ほどで
ピラタスロープウエイの山頂駅に到着、
日曜日と言う事もあり大勢の観光客で賑わっていた、
ここまでの道中でほとんど人に会わなかったのが
不思議に思えた、
駅前には❝坪庭❞の名で知られた景勝地が広がる、
時期にはゴツゴツした熔岩帯の間に間に
高山植物のお花畑が見られて人気のスポットだ、
生憎時期がずれて花はそれほど咲いてなかった、
坪庭を横切って登山道を進む、
登山装備した人々が増えてきた、
ここまでそれほどアップダウンの無かった道が
急こう配に代わる、
本格的な登山道だ、
最近はステッキ(杖)が欠かせない、
以前は杖など使わなかったが
最近は疲れてくるとバランスを崩すことが多い、
足に踏ん張る力が無くなっている証拠だ、
30分ほど歩いて
体力的にきつくなってきたところで
引き返す会話が出始めた、
それをたまたま耳に留めた
下山中のパーティーが
❝ここまで来たら頂上はすぐだから
是非とも登るべきだ❞と励ましてくれた、
その励ましを力に変えて進むことを決意、
10分ほどで「北横岳ヒュッテ」と言う山小屋が有り
そこで弁当を広げた、
ベンチで憩う他の登山客に聞くと
異口同音にあと10分で頂上ですよと言う、
そんな声に励まされて11時半に頂上に到着、
暫し360度の眺望を楽しんだ、
11時45分下山開始、
ピラタスの頂上駅には30分ほどで到着、
雲行きが怪しくなってきたので
休憩もそこそこに再び歩き始めた、
ゴロゴロと雷鳴が気持ちをざわつかせる、
この時初めて今回の山行に不安の影が差した、
あと1時間半ほどの間
雨の降らないことを願った、
時折雷の脅かしに怯えながらも
雨には降られることもなく
2時半頃駐車場に到着、
ハイタッチを交わして無事の下山を喜び合った、
歩行距離は凡そ18キロメートル、
歩行時間は約7時間、
スマホの歩数計には
30,031歩の文字が表示されていた。
コケモモの庭
坪庭とロープウエイ頂上駅
トリカブトの花
北横岳頂上からの眺め