安楽寺の参道
こんな帯封のキャッチフレーズが目に留まり
この本を買いに出かけた、
丸橋 賢 作の
「はじまりの谷」と言うタイトルの小説、
著者は現在80才、
これが処女作なんだと言う、
しかも作者は私と同じ高崎市内に住んで
昭和初期の上州の山村が舞台だと言う、
文芸に些かの興味を持つ私としては
買わない訳にはいかない一冊であった、
最寄りの本屋は数年前に閉店、
已む負えず10キロほど離れた前橋市内の
大型スーパーマーケットの一角にある
本屋に行った、
本屋になど滅多に行かない、
読書の習慣が身についていない、
たまに買うのは短編集とかエッセイ集、
その他は旅に関する本くらいなもの、
本の探し方からしてよく分からないので
店員に聞いたら持ってきてくれた、
支払いも自分で機械を操作する仕組み
のようだ、
書いてあることをよく読めば
自分で出来ないことでもないが
先ほどの店員が丁寧に教えてくれた、
帰ってからチビリチビリ読んでいる、
内容は
昭和初期の山村に暮らす
純粋無垢の少年と隣に住む
家族から疎外された老人との交流、
老人は自然の中で
力強く生きる術を伝えるのが
使命であるかのように少年に接する、
九州生まれの私とは舞台は違えど
時代の共通性から
共感するものの多い内容であった。