❝風やまず❞
どこかで聞いたことが有るような無いような、
だが昨日の登山は最初は霧に
最後は風に悩まされた、
昨日志賀高原の奥にある標高2295メートルの
岩菅山に登った、
2人の山友を乗せて5時に出発、
この山までは自宅から3時間ほどかかる、
途中八ッ場ダム付近では朝の風景写真を撮った、
草津の街を過ぎて山道になるころから深い霧に包まれて
視界が悪くなりノロノロ運転を余儀なくされた、
霧の吹き溜まり付近では目の前の中央分離帯
に意識を集中しなければならないほどだった、
2000メートルの標高を超えた渋峠を過ぎると
日本海側になるが状況は変わらなかった、
3か月前にこの山を目指したときは雨で
渋峠まで来て引き返した、
今回は予報では昼頃には晴れるとあったので
中断の選択肢はなかった、
8時前に登山口のある「一ノ瀬」に到着、
8時登山開始、
上空は強い風が吹き付けて木々を揺らし
山全体をざわつかせていた、
だが思った以上に空気は暖かく半袖で十分だった、
仲間の2人はこの山は3回目と言う事だったので
何の不安も感じなかった、
途中は割と平坦で
渓流と用水路に挟まれた歩きやすい登山道、
1時間を過ぎた頃から本格的な山道になった、
毎回疲労を感じ始めた頃に脳裏をよぎる言葉がある、
❝何でこの齢でこんな苦しいことを!❞
そう、苦しくて辛い、
果たして最後までついて行けるんだろうか?
先日知人が山に登る時の呼吸方とやらの講釈を俺に垂れた、
箱根駅伝で知られた某有名大学のトレーナーの発案だとか、
腹式呼吸で息を充分吸い込み数秒間止める、
吐く時は肺が空になるまで吐き出す、
これを数十回繰り返すことで呼吸が楽になるんだとか、
これを思い出して腹式呼吸に意識を集中しながら歩いた、
効果のほどは定かでないが
意識を苦痛からそらしたことで良かった気がする、
1時間ごとに10分ほどの休憩を入れて
山頂まで600メートルの標識にたどり着いた、
そこからは森林限界を超えて風の吹き曝し、
頂上に向けて注意しながら歩いてみた、
横殴りの風が唸りをあげている、
立っていられないほどだ、
100メートル程歩いて
身の危険を感じて引き返す決断をした、
時計の針は11時10分を指していた。
(写真は朝の八ッ場ダムの風景)
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